南信州のりもの倶楽部♪

バックオーダーをいただき過ぎたため現在オーバーホールのご依頼は受け入れを一旦停止しています。

LIFAN150ccエンジンのオーバーホール その2

2016年11月30日 20時56分53秒 | 1P60エンジン編



今日は珍しく忙しかったんだけど、本業を頑張ってまたエンジン作り。

実は昨日クラッチカバーを剥離してブラストし、クランクの芯出しなども行ってあったから、
今日はケースを洗浄して買ってあったベアリングを入れて、
ミッションを組もうと思ったら国産エンジンには無いシフトフォークストッパーが付いていたから、
またいつものように中のスプリングを少し短くしてミッションのタッチを改善してあげる。

経験からだとエンジンが熱を持つとミッションタッチが渋くなり、
でも完全に取り払うとニュートラルが出にくかったりするから、
中のストッパーの玉が半分くらい出るようスプリングを加工してるんだけど、
でもニュートラルは出にくい感じはするかなぁ。

ここは当然無加工でも良く、逆に取り払ってしまっても大丈夫なんだが、
これはエンジンを組む人が次第かなぁと思う。








これがクランクケースの中身の全て。

気を付けるポイントはまずキックスピンドルのスプリングをかけ忘れないのと、
キックスピンドルのポンチマークが合っているか組む前に必ず確認すること。

ポンチがズレているとキックの遊びが変わってしまうし、
スプリングをかけ忘れると始動後にキックが戻らなくなるよ。

それとミッションのギア比なんだけどロンシン125やWIN120などと同じっぽくて、
1速はエンストしにくいようなギア比で2〜3速で加速して4速はオーバードライブみたいな感じかなぁ。


ただ、排気量が150ccもあればクロスミッションにしなくても、
有り余るトルクで加速してっちゃうから気にする必要は無い。
WIN120とかだと上り坂で3速か4速かで迷う事もあるんだけど、
ウチの140ccコンプリートエンジンくらいなら、
あまり気になる位ではないとは思うし、
どこを走るかによってギア比は変わるから何が1番って事もないんだけどね。

ただ、これくらいの排気量だと60キロ以下で走るのはかなりな苦痛なくらいのパワーで、
ずっと70キロ以上は出していたいくらいだから、
パワーのあり過ぎも良くはない。

私の幌車のジムニーなんて50キロ以上出したくない車だから、
速度の感じ方なんて乗る物でいくらでも変わるって話だ。









プライマリキック関係を組むとこんな感じ。

プライマリキックはクラッチを切っていても直接クラッチバスケットを通してクランクを回せる仕組みなんだけど、
このせいで繊細な始動がどうしても求められる。

だから乱暴に蹴ると中の部品をハンマーで一気にぶっ叩くくらいのトルクがかかるし、
当たり前だが2スト蹴りみたいな始動方法に耐えられる訳がない。
そりゃキックスピンドルは曲がるしケースは割れるさ。
ギア比のせいで大型ハンマーで叩いたと同じくらいのパワーが一気にかかるんだもん。
割れない方がどうかしてる。

それと始動に関してなんだがデコンプ付きカムのエンジンの方が壊れやすい事実。

デコンプってキックシャフトを救済するシステムではなく、
ただピストントップからバルブを少しだけ開けて圧縮を抜くシステムでしかないから、
必ずピストントップは出さないと作動しない機構である事に間違いはない。

だからピストン位置を無視してキックしてると必ず壊します。

2ストに乗ってた人って2スト蹴りが普通かもしれないけど、
4ストには通用しないし農機のリコイルスターターだって闇雲に紐引っ張ってると紐は伸びるし、
ストッパーが痛んでリコイルの遊びが増えたりストッパーが止まらず始動不良になる、

だからキックスピンドルを曲げる人は壊れたんでなく壊したと肝に命じてほしい。
ウチに来るエンジンのほとんどは壊されて捨てられた中華エンジンばかり。
開ければ壊れたか壊されたなんて簡単に分かるんだよ。

正しく使ってりゃ壊れないエンジンをヒューマンエラーで壊してくれて、
ベースエンジンが安値で買えるから文句は言えないが、
どうか中華エンジンの始動には細心の注意を払ってほしい。









今日は腰下を完成させて終わり。


明日は面件やヘッドの修理をすれば終わりっぽいけど、
また本業が忙しいから予定は不明で〜す。





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LIFAN150ccエンジンのオーバーホール その1

2016年11月29日 20時31分16秒 | 1P60エンジン編




今回からはLIFAN150cc、エンジン番号だと1P56系のフルオーバーホール。

で、先に言わせてもらいたいんだけど私はこのエンジンをあまりオススメしていない。
初心者の方だとラフキックで簡単に壊してしまうし、
最悪は右側のクランクケースが割れたり、
もし修理したくてもケースとキックスピンドルはもう部品で買えないため、
新品エンジンを買うしかないと言う困った事になる。

さらにこのエンジンの中古になるともうカケでしかないため、
オーバーホールどころの話ではなくなってしまう訳だが、
使い方がちゃんとしていればそう簡単に壊れるエンジンではないため、
まずは絶対ラフキックはしない。
始動もピストンが圧縮上死点から少し下がったところで軽く踏み下ろせば、
凄く簡単に始動が出来るからこれだけは絶対に守ってほしい。


実はこのエンジンって私もヤフオクで見ていて、
まさかそのエンジンが入庫する事になるとは。

説明文だとギアが飛んだりチェンジが出来ないみたいだが、まぁ何とかなるでしょ。










今回は心配な腰下から始めるんだけど、
まず心配していたプライマリキック系のギアの欠けは無かった。
ラフキックするとこのギアが綺麗に無くなったりしてるのもあるから、
もしキックでの手応えが変な時はクラッチカバーを開けてみてほしいかな。










ギアチェンジでの不具合の原因はシフトドラムストッパーのボルトが緩んでるだけだった。

国産のエンジンの場合だとここにはネジロックしないとダメなんだが、
中華エンジンの場合でも同様にネジロックを塗った方が良いし、
ウチの場合は中強度のネジロックを使っている。

中華エンジンでチェンジでのトラブルの原因のほとんどがシフトドラムストッパー。
シフトダウンで2速が飛んでニュートラルに入っちゃう場合は国産の新品に交換すれば直るよ。










クランクケースの割れは無いからこのエンジンは当たり。
だいたいシフトがおかしいエンジンって値段が安くなる傾向にあるけど、
簡単に直る場合がほとんどだから、
これ系のエンジンはシフトを気にする前にケースやクラッチを心配した方が良い。

まぁ開けてみないと確認出来ないから何とも言えないんだけど。









そんな訳で全バラにしてみたがベッドとシリンダーは全く問題が無くオーバーホールが可能。

ただ、このエンジンにはデイトナさんのミドルウェイトアウターローターが入っていたんだけど、
ローターの締め付けトルクが甘かったみたいで
クランクのキーとローターの中が少し痛んではいたけど使えなくはないレベル。
だからこのままオーバーホールしていく事にする。

しかしこのエンジンってミドルウェイトが入って18000円だったって事。
もしエンジンがオシャカでも部品取りエンジンとアウターローターを買ったと思えば安いもんだ(笑)


コメント (2)
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作るのは大変なのに始動はボタン1つで簡単だ

2016年11月26日 23時06分43秒 | オリジナル コンプリートエンジン







ここ数日ブログをお休みしてしまったが、
遊んでいる暇は無くエンジンを作っていて、
今日また何とか1機完成した。


実はこのエンジンって私が勢い余って落札してしまい、
しかも大事なジェネレーターとステーターコイルが無くて、
使い道が無かった物だったんだが、
140ccコンプリートでの製作依頼も入り、
さらにステーターとカバーは自分のエンジンを作った余り物が見つかり、
おかげな事に何とか形になってくれた。

だから当たり前だけどセルはしっかり使えるし、
キック始動もちゃんと出来るしスピンドルは新品だから、
ラフキックさえされなければ長く楽しんでもらえるかな。

んで、下セルのエンジンってセルがシリンダーのフィンに当たるから、
そこを座具ってセルが干渉しないよう加工する必要があって、
腰上を組む前にセルを心配しなきゃだから、
組み立ての順番がいつもと違ったりする。

これが結構な問題でジェネレーター側を作らないと、ピストントップが分からなかったりして、
普通に作る人は困るんでないかなぁ。

私はトップの位置を別のローターで出すから良いんだが、
ガスケットをメタルにしたからヘッドとクランクの位置が近くなり、
正しくバルタイを出したのにマークの位置がシックリ来なかったりして、
何回も確認してたら時間使い過ぎちゃった。

まぁこんな悩みもセル付きだけの話でセル無しの場合は全く困らないんだが。

とりあえず明日には完成連絡を送れると思うかなぁ。
免許証取りに行ったり嫁の車を修理に出したりしてまた変に時間使わなきゃだが、
送らなきゃいけないメールも溜まってるし時間作らないとだ。







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降雪後のタイヤ交換はほほ恐喝

2016年11月26日 00時47分01秒 | オリジナル コンプリートエンジン


今日はまたエンジンを作っていたんだが、
疲れ過ぎて今日は終わり。


そんな訳で本当に頑張って疲れたが、
毎日は耐えられないなぁ…

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カバー類のブラスト処理には訳がある

2016年11月24日 19時17分04秒 | オリジナル コンプリートエンジン



今日はまだ11月末なのに大雪が降ったねぇ。

まぁ雪が降ろうが槍が降ろうが仕事は待ってくれないから、
本業をサッサと終わらせたらエンジンを作っていた。

先ずはいつものようにケースの塗装の剥離からで、
寒かったから時間はかかったけど何とか綺麗に剥離出来て、
磨いてやればアルミが黒光りする不思議な艶が出る。

クラッチカバーとジェネレーターカバーなんだが、
これは横から1番目立つからブラスト処理にして磨きムラが出ないようにしているからで、
さらにブラストしておくと、もし外してバフかけしたくなった時楽に作業出来る。
だからウチのエンジンを買った方は是非バフってピカピカにしてもらいたいねぇ。

で、本当は依頼の中で1番先にいただいた125cc1次側クラッチエンジンを早くやりたいんだけど、
すでに発注して部品代も払ったのになんと品切れ。
届くにあと2週間くらいかかるみたいで、
最近ミニモトさんは部品の欠品が本当に酷い。

まぁエンジンとかはなかなか売れないかもだから大目に見れるんだけど、
ガスケットとかの消耗品が欠品の場合もあり、
在庫確認がどれだけいい加減か問いたくなる。
前なんかジェネレーターを1ヶ月以上待ったし、
ホント勘弁してほしいわ。

明日はガスケットがやっと届いたみたいだから取りに行って組み立て出来るかね。
暇なら大丈夫なんだが最近飛び込みで仕事来て1日終わりとかあるからなぁ…

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今日は休日だったみたい

2016年11月23日 20時28分20秒 | オリジナル コンプリートエンジン
え〜と、また沢山のお問い合わせメールが沢山来てるんだけど、
返信出来なくてホント申し訳ないです。
少しづつ返信するのでご理解下さいな。






今日は休日だったんだけど遊んでる暇は無く、
先ずはWIN120を作り完成。

まぁ昔作ったエンジンだったからトルク管理が甘く、組み立て直して正解だったかな。
誰も初心者の時はあるんだけど、
初心者時代は自分のエンジンだったからまだ良かった。










次はSPD100改123ccなんだけど、
クラッチカバーの中のニードルベアリングは届いていたから、
早速打ち込んで組み立ててからクラッチの遊びを調整して終わり。

しかし自分で言うのもなんだが、
フルオーバーホールに剥離やブラストまで行い、
ボアアップにGPX125ヘッドと、考えられる贅沢を詰め込んだエンジンだから、
手放すのが少し惜しい気もしてしまうな。

ただベースエンジンが高過ぎて次に作る機会はもう無いかもしれなが、
この仕様のエンジンを初めて作ったヒラヤマワークスの山ちゃん曰く、
56ミリボアと50ミリストロークのエンジンだから
ショートストロークで回して楽しいしエンジンみたいで痛く気にいっているみたい。

中華系エンジンは基本ロングストロークだからあまり回さなく走るエンジンで、
ショートストロークで作れるエンジンは非常に希少で、
それが2次側遠心クラッチと相まって楽しいエンジンになったんだろうね。










次はロンシン125ccのセル付き140ccコンプリート。
先ずはベースエンジンを分解していく。









このエンジンは最初からNCYのボアアップキットが組まれていたんだけど、
残念ながらピストンはバルブと当たったのかオシャカで、
シリンダーは生きてるんだが57ミリピストンなんてスカットピストンしか無いから、もう使い道は無いかなぁ…

まぁでもコンプリートエンジンとしては腰上は全交換だから問題無いが、
もう125ccの方のコンプリートエンジンを作る機会はもう無いかな。

このエンジンは全バラが終わったから、
剥離とクランクの芯出しが終われば直ぐ組める。

けど、また本業が忙しいからボチボチやるさね。



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我ながら頑張ってるなぁ

2016年11月21日 22時31分32秒 | オリジナル コンプリートエンジン


今日はまた空いた時間を使ってエンジン作り。

先ずは初期オーバーホールのGPX125で、
クラッチカバーやアウターローターを装着して終わりなんだけど、
でもオマケのクラッチカバーに毎回困らされていて精度はイマイチで、
下手するとキックスピンドルが戻らないくらい酷いのもあるから、
ここは必ず点検して加工しないとダメ。

このカバーだけに剥離してブラストしてから加工だから手間だねぇ。









次はSPD100改123ccで、やはりセ付きのエンジンは色々面倒だから、
部品待ちの間にジェネレーター側を組んでおく事にした。

ちなみにセルは使わない場合チェーンなどの物は取っても大丈夫で、
取る物は取り残す物は残せば少しは軽くなる。









ジェネレーターカバーを付けると面倒なセクションが終わったと毎回思う(笑)

ちなみに上セルはまだマシで下セルが1番面倒なんだが、
私がカブ用に推している125cc1次側遠心クラッチは下セルだから、
文句は言ってられないけど、数こなしたおかげで最近は面倒感が無くなったかな。


下セルのエンジンもセル機構を取れば軽くなるから、
セルを使わないならキャンセルした方が良いんだが、
下セルのステーターは6極とキャンセルするにはもったいなかったり、ここが悩むポイントかなぁ。










次は嫁入り先が決定してるWIN120改127ccのプリオーバーホール。
前に全バラと剥離もしてミッションのベアリングも交換しておいたんだが、
これを作った時は今ほどエンジンに集中してなかったから、
またバラして確認していったんだけど、
結局はほとんどバラして確認して組むだけの作業だった。



しかし今日は夜遅くまでエンジン作っていたから疲れたが、
毎日エンジンを作っていると時間が足りなく感じて、
ここまで来るとプレッシャーが凄くて酒の量が増えて仕方ない。


まぁ急ぐと良い事は無いから仕方ないが、
ツーリング用のDトラッカーくらいは整備しとかないと、
23日はまだツーリングに行きたくなってる自分に呆れるわ。


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私のせいでは無いけど色々ご迷惑かけています

2016年11月20日 21時22分52秒 | オリジナル コンプリートエンジン



またまた先にお詫びなんだけど、
ご好評いただいておりましたロンシン125cc2次側クラッチをベースとした、
140ccGPXヘッドを使ったオリジナルコンプリートエンジンなんだけど、
モダンワークスさんのヘッドの在庫が終了し、
さらに140ccボアアップキットも同時に切れたため、
現在いただいているご依頼分を持って一旦販売中止といたします。

ただヘッドは1セット在庫があるためボアアップキットが再販されれば製作可能なんだけど、
いつになるか分からないしベースエンジンも品切れのため、
コンプリートエンジンの再販も未定です。

ただ、4バルブヘッド用ボアアップキットはまだあるから、
140cc4バルブのコンプリートエンジンなら製作は可能で、
でも金額は10万超えるからコストパフォーマンスが優秀な中華エンジンとは思えない金額なうえ、
さらに私もご依頼が溜まり過ぎてしまったから、
GPX125のフルオーバーホールみたいな比較的簡単な作業以外はしばらく無理かもで、もう今年中は厳しいっス。

最近また中華系のチューニングパーツが相次いで品切れになり、
コストパフォーマンスの良いエンジンがなかなか作り難くなっているんだけど、
でもこんなパーツって品切れ=永遠欠品になることも多く、
つまり買いそびれるともう手に入らないって事が多いと言うかほとんど。
私はそう考えていたから在庫持っていたし、それでエンジンを作っていたが、
私も常に品切れの恐怖と戦っているのだ。

そんな訳で現在お問い合わせ頂いている方にはこちらからメールいたしますし、
あと今後のバックオーダーは再販時期不明のためお受け出来ません。

今の中華エンジンの現状ではチューニングパーツやベースエンジンが無い氷河期になってしまったが、
もしかしたら来年はもっと面白いエンジンが発売されるかもしれないから、
待てば良いことあるかもね。


コメント (2)
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この仕事している工場見学してみたいもんだ。

2016年11月19日 20時48分15秒 | GPX125 エンジン偏



今日もGPXを作っていたんだけど、
このエンジンだけなぜがスタッドボルトが無く、
取り付け忘れかと思ったんだが、いくらバカでも忘れる訳は無いと思い、
何気に他のボルトを入れてみたら全く入らず、
多分組み立ての段階でネジを痛めてしまい、
まぁ良いか♪ みたくスルーされてしまったんでないかな。

しかしこれでよく検査を通ったと言うか検査してないも同然だと思う。
まぁ中国人の仕事ではよくある話だから、
タップでネジ山を修正してからバルブの擦り合わせをしておいた。

しかし、ヘッドの合わせ面のマシニングの跡が凄く、磨きがいがあるわ。








シリンダーの平面研磨の途中の写真なんだけど、
カムチェーントンネル側が全く磨けず、これだけ歪んでるって事だ。

このシリンダーは特別酷かった方だが、
30分ほど磨いてなんとか平面を出せたが、
何もしなかったら吹き抜けてたかもしれないねぇ。

ちなみに検査の方法はこの面にストレートゲージを当てて反対側から光を当てると隙間が分かる。
初期の段階だと0.01ミリのシックネスゲージも入らないとくらいの精度なんだけど、
それでも気持ちは良くないからウチでは新品でも必ず平面研磨をしている。

ここから吹き抜けたとかオイル漏れするとかのトラブルが出ると大変だから、
メタルガスケットを使わない場合でも平面研磨はしているんだけど、
もしガスケットが要らないくらいの精度にしたかったら、
もっと細かいペーパーを使って最終的には鏡面に近い仕上がりにしないとだからかなり大変な作業だ。









ここまで組んだら塗装されたクラッチカバーを剥離してブラストしていたら、
また遅い時間になっちゃったから終わり。

明日は休日だからツーリングに行きたいし、
帰ってきたらまた続きをやるかね。

そして月曜日はまた整備主任者講習の法令編があるし昼間動けないし、
またこの時間使ってお問い合わせメールの返信でもするかね。


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思えば仕事が早くなったもんだ。

2016年11月18日 21時31分34秒 | GPX125 エンジン偏


まず先にお知らせなんだけど、
モダンワークスさんで売っていたGPX125のヘッドと140ccボアアップシリンダーが売り切れました。

よって140ccコンプリートエンジンの製作はウチの在庫のみとなりますので、
もし気になる方はお早めにどうぞ。
さらにウチでストックしていたロンシン125cc2次側クラッチの在庫も切れたので、
今夜からの予約の方に関しては程度の良いベースエンジン待ちとなり、
ベースが手に入らないと製作不可能になります。
よってウチの部品が切れたらもう終わりなのでご了承下さい。






で、今日は先に行おうと思っていたSPD100のベアリングがまだで何も出来なかったから、
次の依頼であるGPX125の初期オーバーホールを行なってみた。

このエンジンはウチでストックしてあったエンジンをオーバーホールした後アウターローターを取り付けて納品するんだけど、
このエンジンもいつもの超ハイコンプピストンを入れた仕様で、
ピストンと軽量アウターローターを入れて納めるパターンが凄く多い。

だから4バルブを入れるまでお金かける方が少ないんだけど、
お金が貯まったらステップアップして4バルブに行くと考えてる人は多いように感じるかなぁ。

まぁ普通に考えれば5万でピストン付き4バルブヘッドが買えるなんて反則なんだけど。









1時間足らずでここまで完了。


ちなみにクランクは左側ケースに圧入されているんだけど、
私の場合はケースをバーナーでガンガン焙ってから普通に抜いて、
入れる時もケースをチンチンに熱してから入れている。
だって叩くと芯が狂うからねぇ。

この後抜いたクランクは直ぐ芯出ししてみたがどちらも1000分代の素晴らしい芯が出てるから叩かず、
ベアリングの在庫を持っているから要らないベアリングは引っこ抜いて廃棄し、
またバーナーでケースを焙ってNTNのベアリングに交換する。









ベアリング入れたら終わりにしたかったんだけど、
夜遅くにウチで預かっていた仕事の車を取りに来たいって事で、
待ちながら作業していたら腰下が終わってた…

でも腰上からは作る時間がかかるし、
明日はSPDの部品来ないから頑張って腰上を作ってみるつもり。
来週頭には完成するけど、冬の間の宿題としてまたバイク作りが入るらしく、
全く遊んでられないみたいだから、
またこの冬はガレージに閉じこもってエンジンとバイク作りみたいだけど、
私みたいなただのバイク好きに依頼をいただけるなんて凄い事だから、
本業そっちのけで頑張らないとね …?

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こんな日もある

2016年11月17日 22時32分06秒 | オートバイのある生活
今日は貯まっていたメールの返信をしていたらほとんど終わってしまった…

でもそれだけ中華エンジンでお悩みの方が多いって事だし、
わざわざ私のところにメールをくれるくらいの方だから、
ないがしろには出来ないのは当たり前だが、
いよいよ私もパソコンのラブラインドタッチを覚えないとダメだねぇ。

私のところにメールをくれた方には必ず私の住所、氏名、電話番号を必ず表記しているから、
もし良ければ電話を遠慮無く下さいな。
私なんか口の中からまた口が出てくるくらいのお喋りだし、
ブログに書けないような事もペラペラ喋っちゃう。
本当は良くないんだろうけど、ウソはつけないからねぇ。

今日は作業もしたけど疲れたから終わり。
まぁ本音は科捜研の女とドクターXが観たかったから8時には終わりにしたが、
たまにはこんな日も無いと続かないわ。

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SPD100の中身はこんな感じ

2016年11月16日 21時28分00秒 | オリジナル コンプリートエンジン



昨日125cc1次側遠心クラッチを1機完成させたんだけど、
カブに乗ってる方はかなり気になるみたいなのか、かなりお問い合わせがありまして。
ただ、またまた申し訳ないんだけど返信出来ず申し訳ないです。
まぁブログ書いてる暇あったら返信しろと言われればそれまでなんだけど。


今日は次の依頼のエンジンであるSPD100改123ccビッグバルブ仕様の製作。

まずクランクの芯出しなんだけどクラッチ側はこんなに長いから芯が狂うと大変な事になるんだが、
ジェネレーター側はいつものようにキッチリと芯を出し、
クラッチ側に芯の狂いを出さないと、こんなに長いクランクは大変なのだ。
とは言ってもこの先端で0.02ミリだから合格ライン。
先端でこれ以上芯を出したかったらシャフト曲げるしかないね。
それを芯出しとは言わないけど。










このエンジンは50ミリから一気に56ミリまでボアアップするから先ずはケースのボーリングをして、
ベアリングを打ち込んでから組んでいく。

ちなみにSPDのキックスピンドルはBタイプの常時噛み合い式で、
ミッションは4速のクロスミッションだから出足が少しモッサリ気味だが、
他のギア間で回転のドロップが無いから結果乗りやすい。

それと4速ロータリーミッションだから4速から走行中にNに入らないよう固定レバーが付いている。

ちなみに組み付けにはケースのクランクベアリング部分をチンチンに熱しておかないと、
クランクがスッと入らないから気を付けよう。
逆にクランクのベアリングが共回りする事は無いって事だが。










一気にクラッチ側を完成させたんだけど、
このエンジンのクラッチ側は組むのが本当に大変。
遠心クラッチと2次側クラッチは同時に入れないと入らないし、
オイル受けも一緒に入れないといけないし、
さらに遠心クラッチが邪魔しててもクラッチスプリングとリフタープレートを入れなきゃならないから、
2次側遠心クラッチってホントめんどくさいのだ。










上から見るとこんな感じで2次側クラッチを避けるように遠心クラッチが付いているから、
クラッチカバーは張り出す形となってしまう。

ちなみに遠心クラッチの外側の部品、プライマリドライブギアCOMPというんだが、
この中にはワンウェイクラッチが入っていてバラすと大変な事になる。

私も忘れてうっかりバラしてしまい中のスプリングを飛ばして、
見つからず結局は山ちゃんに泣きついて部品を分けてもらったからねぇ。

でも部品はタイカブの100EXと同じくだから純正で買えるんだが。


2次側遠心クラッチの利点はやはり1次側と比べてクラッチ容量がデカい事にある。
そもそもカブ100EXやTIGER125などの東南アジアで使われている車体には、
4〜5人乗るとかが普通だからパワーもさる事ながらクラッチ容量も無いと話にならないんかねぇ。

ただ本当に気を付けてもらいたいのが、クラッチ容量が桁違いに多いから、
例えば4人乗りで間違って4速に入れたままエンジン全開にしちゃったパターン。
車体はビクともしないのに大容量クラッチが一気に繋がったら、
もうどうなるかは分かるよね。

クラッチの付け根のミッションがもげたり、
遠心クラッチも一気に繋がると遠心のクラッチウェイトのピンが偏摩耗したり、
クランクもビッグエンドが直ぐ痛んでエンジンが早くオシャカになる。

私も何年か前にTIGER125の2次側遠心クラッチを修理してえらい目に合い、
それをちゃんと記事にして書いていたから知ってはいるんだが、
パワーがある分だけそのパワーで自分を痛めてしまう要素満載なエンジンだから、
使う人はちゃんと分かってて使って欲しいね。

もしこれと同じエンジンを欲しかったら今現在ヤフオクでSPD100が出品中だから何とか作れるけど、
もう生産中止の絶版エンジンだからエンジンを欲しい方は急いだ方が良いし、
123ccのGPXヘッドを搭載したエンジンをフルオーバーホールして作っていくと、
今なら込み込み10万くらい頂かないともう合わないくらいだから、
もう作る事はないかもしれないから非常に残念。

いくら好きでもかつて沖縄にあったSPEEDインダストリーズを我が南信州で復活させる勇気は私は無いから、
もう流通する事は無いと思うけど、
なぜか私の周りにはSPD100を持ってる人が多いんだよなぁ。

だからSPD100の所有者さんは大事に使ってね。
今じゃこのエンジンを使ってるなんてちょっとしたステータスだ。




コメント (1)
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カブ用エンジンも人気があるからメニューを作ります

2016年11月15日 21時18分36秒 | オリジナル コンプリートエンジン



今日はまたまた暇だったから、依頼されていた125cc1次側遠心クラッチエンジンをほぼ完成させた。

前にヘッドや芯出しなどを行なっておいたから4時間くらいで作れたけど、
それが無かったらまだ完成はしていないが、
昔よりは早く作れるようになったもんだ。

このクラッチカバーのかたちだと1次側マニュアルクラッチエンジンと勘違いする人が凄く多いんだけど、
カバー前方にあるはずのレリーズレバーが無いから遠心クラッチだと分かるし、
クラッチの調整は2本のボルトを外してカバーを取ると中に調整機構がある仕組みで、
実はクラッチカバーを丸々カブの純正に交換する事も可能。
ただ、こっちのカバーの方がオイルが沢山入るから、
オイル交換時期が少し長くなるかな。

ちなみにクラッチの遊び調整はカブと全く同じ。
だから使い方で迷う事は無いと思うな。

よくカブに搭載する中華エンジンで何がお薦めかよく聞かれるんだけど、
私の場合はこのエンジンを強くお薦めしている。

排気量は125ccもあるしハイカムがポンと入るし、
そしてこれ以上いじりようがないからで、
中華110ccをベースにするとキリが無いし大金かかるから、
このエンジンはこれでストップだし充分なパワーもあるからねぇ。

しかもベースが新品で26000円くらいしかしないから、
この値段で125cc1次側遠心クラッチが買えてカブにポン付けはかなり良いエンジンだと思う。










このエンジンはセル付きなんだけど、このセルの機構がやたら重いから、
セルやジェネレーターを全て外してカブやモンキーの12Vジェネレーターき交換する事も出来る。

おまけにステーターコイルはカブの6極タイプと同じだから、
ステーターベースとローターとジェネレーターカバーがあれば、
左側はカブと同じにする事も可能。

セル付きだとエンジンが重くなるしローターにワンウェイクラッチが付いてて重かったりと、
セルを使わないなら取っててしまった方が良いかな。

もしセルを取ったら軽量アウターローターも使えるし、
キック始動するならお問い合わせいただければ外して納品も可能。
当然外さなくてもそのまま使えるし、
ステーターコイルは上質だから生かす事もアリだ。

このエンジンのオーバーホールかなり人気があり、
安くカブに載せたい方からよくご依頼をいただくから、
このエンジンと同じようにコンプリートとして製作しても良いかなぁ。
フルオーバーホールにハイカムとメタルガスケットを入れて、
あとジェネレーター関係はこちらでどうにでも出来るし、
お客様ベース本人で用意してもらって装着してもらう事も出来るし。

何年か前は遠心クラッチだとハイカム交換すら出来ない110ccしか無かったけど、
このエンジンなら内容に比べれば安いし安定供給出来るし、
遠心クラッチのエンジンを積みたいならこれがオススメ。

ただベースがあればSPD100改123ccなんかも高額になるけど作れない事はないから気になった方は、

msworksjapan@yahoo.co.jp

ここまで無料見積もりをどうぞ♪


他にも中華エンジンの事ならなんでもOK。
返信は遅くなるかもしれないけど頑張りますよ。

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また使わない物を買ってしまった

2016年11月14日 19時44分43秒 | 輸入横型エンジン編
今日は整備主任者講習があったんだけど、
雨が降りそうだって事でいつもは午後に行う実技が午前中になり、
昼飯食って眠くなるに決まってる座学が午後になったのは良いんだが、
眠過ぎて脳が痺れてきて何回か気を失った。
まだ暖かい教室だから平気だがもし雪山だったら俺死んでるわ。

まぁそんな事はどうでも良いんだが、
また必要もないエンジンを買ってしまった。










ロンシン125cc2次側クラッチの下セル付き。
また入札しといたら落札事故で落としてしまった…

そう言えばロンシンのこのエンジンってクランクケースに違いがあって、
セル無しの方はラバーマウントになっててシャリィみたいなケースなんだけど、
セル有りの方だけリジッドマウントになっている。

どちらが良いかと言うと分からないが、
ラバーマウントの方は確かに振動が伝わりにくい反面、
マウント強度はリジッドに敵わないし、
ラバーマウントはフレームとの間にゴムが有るからアースを必ず引かないと、
プラグの火花が極端に弱くなって始動不良になったりする。
まぁリジッドの方もアースは必ず引かないと中華系エンジンはダメなんだけど。

ちなみに私が現在ゴリラに載せているエンジンはこの下セル付きクランクケースがベースなんだけど、
前からラバーマウントをリジッドにするカラーを作りたかったんだが、
強度を出すにはプラス公差にしてケースに打ち込むくらいでないと意味無いし、
そんな物を必要としてる人がいるかも疑問。
実際ラバーマウントでも問題無いと言えば問題無いもんなぁ。

で、このエンジンでめっけ物だったのがピストンとシリンダー。

何と数年前に売っていたNCYのボアアップキットで、
排気量は145ccのメッキシリンダーなのだ。
説明文には何も書いてなかったから何気に落としたが、
現在では手に入らないし、焼き付いてなけりゃ良い買い物だったかも。

ただ、時は流れ今ではこのエンジンにビッグバルブヘッドを使うのが主流だから、
このボアアップキットの場合だと圧縮が下がるし、
ピストンも57ミリってスカットしか無いから困りもの。
これなら56ミリのボアアップキット使った方が遥かにリーズナブルだもんねぇ。

まぁこのエンジンは使わず保管しておいて使い方はまた考える。


ちなみにキックスピンドルは当たり前だが曲がっているから、
買ってもそのまま使えるほど中華エンジンは甘くないねぇ。


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木曽路は全て山の中である

2016年11月12日 22時49分19秒 | イベント、ツーリング参加



今日は2週間ぶりにツーリングに出かけてみた。

ルートは木曽をグルッと回ってきたんだけど、
もう紅葉は見頃真っ盛りだし落葉松も真っ黄色でまだ落葉してないし、
まだ木曽に紅葉ツーリングに行ってない人は今月ならまだ大丈夫だと思う。

写真はどこかのコンビニなんだが木曽は山しか無いからどこで撮影してもこんな感じになると言うか、
長野県から山取ったら何も残らん。

で、明日は整備主任者講習に行かなきゃだからもう寝る。
法令研修の方は昼寝してても大丈夫なんだが、
実技の方は人が少ないし昼寝してたら目立つからねぇ。


そしてまたまたメールをいただいているが返信出来なくて申し訳ないです。
でも明日の研修中にでも返信するんでお願いします。


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