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いくつになっても人生これから

断捨離から復活した本ー海からの贈り物

2015-08-01 06:54:24 | 読書メモ

手離す本を1冊づつ手に取って袋に入れていきました。

その中で 1冊復活した本があります。

実は、この本何回か捨てられて、何回か買い直していました。

 

海からの贈り物

アン・モロウ・リンドバーグ

 

有名な飛行家の夫人で、女性飛行家の草分け的な人です。

 

煩雑な都会を離れ、離島に滞在し自分の存在を考えるという内容です。

ノンフィクションです。

彼女は 海辺の簡素な家に滞在し、電信、電話もなく

世界から切り離されて暮らします。

 

各章のタイトルが ほら貝、つめた貝、牡蠣 などの貝の名前になっていて

海辺で拾った貝殻から思いをはせます。

たとえばやどかり。ヤドカリの家は無駄なものはなくて美しい。

そこから夫人は 都会で営んでいる自分の複雑な暮らしを考える。

ふと、我にかえるとそこは簡素な家だけがある美しい海辺。

複雑な都会の暮らしと簡素な海辺の暮らしの対比が鮮烈です。

夫人は 何週間かの滞在のあと家族の待つ都会に帰っていきます。

何かが解決するという終わりはなくて、

一旦、人生の休憩所みたいなところで

いろいろ補給して新しい地図を手に入れて再出発する感じです。

 

この本の中で印象に残る文章を書きだしてみます。

少し長いです。

中年になることに関してです。

 

どんなことでも、中年の兆候に面と向かって、それに(兆候に)教えられるよりは

(無視するほうが)ましなのである。

こうして我々はそこまで我々が成長した印象を消そうとし、

それが(中年の兆候が)悪魔ででもあるように追い払おうとして、

それが実際はお告げの天使であるかもしれないことは考えない。

では、何を告げる天使だろうか。生きていくうえでのある新しい段階を(告げる)、

であって、それまでの活動的な生活にともなう苦労や、世俗的な野心や

物質上の邪魔の多くから解放されて、自分の今まで無視しつづけた面を

充実させる時がきたのである。

 

 (  )の中は、前後の文章にかかれているので、わかりやすいようにつけました。

翻訳がちょっとわかりにくいところがあります。

 

海辺の暮らしにあこがれました。

でも実際は、風も日差しも強くて厳しいと思います。

この本が書かれた時代は、女性が自由に生きられなかったので

その閉塞感についても触れらています。

精神的には現代女性にも通じるし、男性でも共感できると思います。

 

これからも、適当に開いたページになにか生きるヒントがありそうです。

 

こんまりさんの「1冊づつ手にとる」というのは必要ですね。

その作業をしていたら、もう1冊残りました。

それは次回に。