NPOな人

NPOの現状や日々の雑感などを徒然なるままにお伝えします。

富士山

2009年12月23日 | NPO
有難いことに、我が家のベランダからは富士山を望むことができます。今朝もその美しい姿をカメラに収めました。





富士山は日本一美しい山であり、富士山が好きでないという方には未だかつてお会いしたことがありませんが、一方で大変に厳しく怖い山であることが元F1ドライバーの片山右京さんらが遭難されたことで改めて認識されました。(亡くなられたお二人のご冥福を心からお祈り申し上げます。)

しかし、富士山にはあまり誇れない一面があることを知る人は少ないようです。それは環境問題です。実は、過去にゴミやし尿問題で世界遺産委員会に推薦されなかったという事実があります。ジャンボちゃんの愛称でNPO仲間に親しまれている元富士山クラブ事務局長の渡辺豊博さんは、「遠くから見て美しいと思っている富士山の現実を知って欲しい。」と永年訴えていましたが、昨年より都留文化大学で富士山学を開講し「日本の環境問題が集約されている富士山での実践活動を通して、『富士山学』という新しい学問を確立させたい。(2008年3月31日 読売新聞)」と意欲を見せています。

天地開闢と共に生まれた富士山は、信仰の対象としても大きな存在です。戦国時代後期に角行東覚(かくぎょうとうかく)によって始められた富士講では身を以て登拝することが奨励されましたが、江戸時代には交通や女人禁制などの問題で希望しても登拝できない人たちのために各地に富士塚が築かれました。

広重の名所江戸百景の中でも十八景に富士山が描かれていますので、江戸時代の人々にとって富士山はいま以上に身近な存在であったと思われます。私も我が家で富士山を仰ぐことができる幸せに感謝し、今朝も手を合わせました。
コメント
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