習慣に囚われず逆転の発想を

父親が胃がんで亡くなったから、健常人よりリスク遺伝子のために早死にするであろうと考える。
しかし、米国で「生活習慣病の危険因子が長寿に及ぼす影響」を、ベークマン博士らの調査研究で、長寿と若者1700人では生活習慣病あるなしにかかわらず、両者に差はなかったという。両者で習慣病遺伝子を持っていても無関係であることが分かった。これで親から子へ病気が必ずしも遺伝する考えは否定された。

ガンの家系だからと習慣に囚われない「悲しいから泣くのでなく、泣くから悲しいのだ」とか、本当の旅は新しい風景を見ることではなく、新しい目を持つことであるという逆転の発想で生活環境を変えることにある。

また、連れ合いに先立たれ孤独に生きることは、人間全体として生きる発想をすることでもある。
脳の成長は12才でストップすると言われたが、カーナビを使わないロンドンのタクシー運転手の脳は高齢者でも脳が成長していたと。私の身の周りで、新居の若者に誘われた高齢者は拒否して、昔なじみのぼろ屋に住んでいる。

曽野綾子さんが００48というグループの歌を、幼稚園のお遊戯会みたいと評した。青春時代の歌謡が癒しとなり元気が出て若返る源である。高齢社会で、懐メロのない高齢者無視の紅白の選曲はどうかと思う。ある旅行会社は高齢者向けで、自分の好きなプランで温泉や付添を含むゆったり旅の企画があるという。外国には未だに姥捨て山がある世の中でも思いやりおもてなしが大切だ。