ブログ仙岩

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「先送りは生物学的に正しい」の本のツボ

2014-07-09 09:46:25 | 日記
大阪生まれマメムシにはまり水生昆虫を追いかけて琉球大学へ進んだ著者宮竹貴久岡山大学院環境学研究科教授は、弱い者が生き残るための知恵を生物から学ぼうというもので、生き残るための究極の処世術の本である。

寒いからセーターを着たり、疲れたから休むのでなく、積極的に休むことがインプットされたプログラムの行為で会議では周りの出方を読み先送りする。ビジネスマンも生物も自然淘汰されるもので、弱者が自立するのは間違いである。

例えば、動かない小さな虫がクモから身を守ったり、カッコウは騙して他の鳥の卵を押しのけ托卵しモラルに反する行為で生き延び先送りする。また、針金虫を寄生したカマキリは寄生虫の導きで水辺にのこのこと出てくる。オタマジャクシはサンショウウオに出合うと頭を大きくする。毒を持つ生物をまねたりする行為は生き残るために相手をごまかし、相手に合わせするもので、人間社会では個性を捨て相手企業に合わせる行為である。

やられたらやり返すのでなく、寄生虫を雇う共生の道は妥協こそが進化の道であり産物である。モラルの範囲で、先送りする生物のやっている手法を身につけることが今の社会を生き抜く究極の技術であるという。