ブログ仙岩

各紙のコラムや報道番組、読書の感想、カメラ自然探索など。

稲盛和夫の生きる力を読み直して

2014-07-23 08:53:05 | 日記
クローズアップ現代で中国杭州浙江省大会堂2000人の企業家の前で、日本航空再建寄与の稲盛和夫京セラ名誉会長の姿が映し出された。

中国の企業では儲けるには手段を選ばずの成功の方程式に陰りが見え始め、儒教にも通じている稲盛さんを招待して経営のヒントを得ようという趣旨の講演であった。儲けたい、楽をしたいが人生の目的では経営者自身も真の幸福となりえないと大変わかりやすい講演に、ネット通販の馬雲さんも感銘して握手を求めていた。

以前読んだ「生きる力」を再読してみた。1932年鹿児島生まれ、臨済宗妙心寺派円福寺で1997年得度した稲盛さんは京セラを立ち上げた時は何もわからず、ただ、人間として正しいことでやっていこうと、ほんとにシンプルな、嘘をついてはいけない、人に迷惑をかけてはいけない、正直であれ、欲張ってはいけない、自分のことばかり考えてはならないとモラルや道徳に反することで経営が成り立つはずがないという確信があったからであると。

人生の真理は懸命に働くことから体得できる。それは人格を練り、魂を磨くことであり、仕事に精進することである。泥にまみれて働いた田畑が創意工夫で実り収穫出来たように、意識しないうちに自分の内面を深く耕し、人格を陶冶し、高次元へ魂を練り上げていった結果自然に成功していたという。

結果、人生や仕事の成果=考え方X熱意X能力と表せる。熱意は後天的な情熱や努力、能力は才能、知能、健康、運動神経などにあたり、考え方で180度方向を変えられると。音響からセラミックへKDDIへということか。