ブログ仙岩

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クロマグロ完全養殖への道

2014-07-20 07:39:31 | 日記
明日への言葉「クロマグロ完全養殖への道」近畿大学水産研究所顧問熊井英水氏のトークを4時20分ころから聞いた。

昭和33年、広島大水産学部を卒業して、スーツ姿で近畿大へ伺うと、麦わら帽子スタイルの大学の先生が生簀で作業しているのに驚いたという。そして、大学でハマチの養殖し売るとは漁業者を苦しめるのか、学問とはかけ離れた単なる技術ではないかと。水産は漁労が花形で養殖は二の次、ヒラメ、真鯛、石鯛などであるが、昭和44年ころは魚体の大きいクロマグロの養殖は誰もやっていない。

定置網には他の魚も入るのでマグロは大変弱くそれで、天然の親を返し張りの無い針で釣り上げ触らずに生簀で飼うが10%で、良くて30%しか生き残らない。また、生簀で11年間も卵を生まないが1995年別々のものを一緒にすると、6/23に卵を産んだという。石鯛を餌にした稚魚はライトでパニックになったり、黒潮の大蛇行の困難などを経て、昭和52年の天然のマグロから2002年6/23完全養殖に成功した。

東海大、三重大、長崎大など5大学が研究しているが、近畿大が成功し、2年後2004年に初出荷できた。1935年生まれの78才で、52年間の研究の三訓は0継続忍耐、0魚に学べ、0愛情で育てるをあげた。最後にこれからの目標は養殖途中で放流し天然のものを増やすことと結んだ。