夕方、庭に水遣りをしていると、アガパンサスの葉叢から、イナゴが飛び出てきました。
全体の感じはコバネイナゴ(翅は短く、腹端を越えない場合が多い)のようですが、一番下の写真のように、翅は腹端を越えています。コバネイナゴには長翅型のものもいて、一見しただけでは類似のハネナガイナゴとの区別がむずかしく、正確に同定するには交尾器などの詳細な観察が必要なようです。
私の子供のころ(60年ほど昔)、水田では至るところにイナゴがいましたが、現在では犬との散歩に30分ほど整備された水田の周りを歩いてもほとんどイナゴの姿を見かけません。水田に生きもの全般の姿が少ないのは、やはり長年にわたり農薬を使用してきた影響でしょうか?
ちなみに、ハネナガイナゴは『レッドデータブックとやま2012』では「絶滅危惧Ⅰ類」(戦前の砺波市での記録のみ)とされていますが、最近になり県西部で生息が確認されています(『富山県産無翅昆虫類および直翅系昆虫類(富山県の昆虫シリーズ第2号』参照)。
《庭で見かけたコバネイナゴ? 2018/08/25》
《庭で見かけたコバネイナゴ? 2018/08/25》
《庭で見かけたコバネイナゴ?(黄矢印は翅端、赤矢印は腹端) 2018/08/25》