“認知のゆがみ” が露わになるのが性格です。性格は、無理に変えようとしてもなかなか変えられるものではありません。ところが行動なら、ほんの少し向きを変えることで容易く変えられます。それを繰り返せば、無理をしなくても自然に思考パターンが変わり、性格も変わってくれるのではないでしょうか。最近、そう思えるようになりました。
行動することで自分自身がありのままに見えてきた ― 断酒10ヵ月後から私に起きた変化について更に続けます。
患者仲間の話に触発されて始めたことなのですが、ブログへ投稿することでも様々なことに気づかされました。
先ず痛感させられたのは記憶障害の一つ想起障害でした。メモ程度の私的なものなら、言葉そのものや表現に多少誤りがあっても先に進めますが、ブログではさすがにそうも行きません。書いてみて違和感があったら手直ししようとするのですが、どう手直しすべきか的確な言葉がなかなか思い出せないのです。そんなことが頻繁にありました。必死に思い出そうとしても、浮かんで来るのは大抵類似の言葉ばかりで、もどかしいったらありません。
困ったことはこの他にもありました。考えがなかなか纏まらないことです。書き出しの一文は誰でも苦労するところですが、書き出しだけに限りませんでした。様々な文案が頭の中で飛び交い、そのうち脳が混乱してストライキを起こすのが定番でした。そのお陰(?)でストライキを起こした脳には睡眠を取るのが一番と知りました。夜更かしせずに早く寝れば、早起きのスッキリした頭で書き物が予想外に捗るものです。
遠回りでピント外れの論旨展開に気づくことも多々ありました。この遠回り思考や、翻訳調の諄(くど)い表現、助詞の使い方に迷うこと、時制に迷うことなど、考えがなかなか纏まらないことも含め、これらは一括りに思考プロセス障害と呼ばれているようです。その原因は想起障害そのものか、あるいは根っこが同じものではないかと私は考えています。
想起障害や思考プロセス障害は、情動障害などと一括されてアルコール急性離脱後症候群(PAWS≒ドライドランク)と呼ばれています。程度に差はあれ、断酒後の回復過程で誰にでも起こる遅発性の離脱症状です。
これらの障害は、自分で書いた物が目の前にあるからこそ客観的に可笑しいと見え、ハッキリ自覚せざるを得なかったのだと思います。「ありのままが見えてきた」というのはこういう意味で、読み手にうまく伝えようとすると自分自身をも第三者として突き放して見ざるを得ません。断酒前のようにモノを書くこともせず、行動しないままでいたなら、決して見えて来なかったことと思います。
障害を自覚できた以外にも貴重な体験がありました。書き出してみて初めてエンジンがかかり、考えが深まることです。それまで一体何を考えようとしていたのか、書いているうちにその輪郭が次第にハッキリ浮き出てきます。
大凡のテーマを決め、ある具体的エピソードをモチーフに書き始めるのが普通ですが、実の話、テーマがさほどハッキリしてないことの方が多いのです。書くことが記憶を刺激し、着想を広げてくれるのだと思います。書きながら、アーでもないコーでもないと自分自身と対話を重ね、それで初めてテーマの掘り下げが進むものだと実感しました。これも障害がなければ自覚できなかったことかもしれません。
繰り返しになりますが、性格を無理に変えようとするよりも、先ず行動を変えてみることをお勧めします。手始めに外に出て歩いてみませんか? 外を歩くと、諸々の刺激に身体も脳も自然に反応してくれます。玄関から外に出た途端、大事な忘れ物に気づくことありませんか? 外を歩きながら、忘れていた言葉を不意に思い出すことありませんか?
「動き出さなきゃ何も始まらない」これは私の実感です。(この項おしまい)
以下の記事もご参照ください。
「“認知のゆがみ” 回復の最難関にどう向き合う?(下)」(2017.2.10投稿)
「アルコールPAWSの一つ“思考プロセス障害”の軛(くびき)」(2016.5.20投稿)
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行動することで自分自身がありのままに見えてきた ― 断酒10ヵ月後から私に起きた変化について更に続けます。
患者仲間の話に触発されて始めたことなのですが、ブログへ投稿することでも様々なことに気づかされました。
先ず痛感させられたのは記憶障害の一つ想起障害でした。メモ程度の私的なものなら、言葉そのものや表現に多少誤りがあっても先に進めますが、ブログではさすがにそうも行きません。書いてみて違和感があったら手直ししようとするのですが、どう手直しすべきか的確な言葉がなかなか思い出せないのです。そんなことが頻繁にありました。必死に思い出そうとしても、浮かんで来るのは大抵類似の言葉ばかりで、もどかしいったらありません。
困ったことはこの他にもありました。考えがなかなか纏まらないことです。書き出しの一文は誰でも苦労するところですが、書き出しだけに限りませんでした。様々な文案が頭の中で飛び交い、そのうち脳が混乱してストライキを起こすのが定番でした。そのお陰(?)でストライキを起こした脳には睡眠を取るのが一番と知りました。夜更かしせずに早く寝れば、早起きのスッキリした頭で書き物が予想外に捗るものです。
遠回りでピント外れの論旨展開に気づくことも多々ありました。この遠回り思考や、翻訳調の諄(くど)い表現、助詞の使い方に迷うこと、時制に迷うことなど、考えがなかなか纏まらないことも含め、これらは一括りに思考プロセス障害と呼ばれているようです。その原因は想起障害そのものか、あるいは根っこが同じものではないかと私は考えています。
想起障害や思考プロセス障害は、情動障害などと一括されてアルコール急性離脱後症候群(PAWS≒ドライドランク)と呼ばれています。程度に差はあれ、断酒後の回復過程で誰にでも起こる遅発性の離脱症状です。
これらの障害は、自分で書いた物が目の前にあるからこそ客観的に可笑しいと見え、ハッキリ自覚せざるを得なかったのだと思います。「ありのままが見えてきた」というのはこういう意味で、読み手にうまく伝えようとすると自分自身をも第三者として突き放して見ざるを得ません。断酒前のようにモノを書くこともせず、行動しないままでいたなら、決して見えて来なかったことと思います。
障害を自覚できた以外にも貴重な体験がありました。書き出してみて初めてエンジンがかかり、考えが深まることです。それまで一体何を考えようとしていたのか、書いているうちにその輪郭が次第にハッキリ浮き出てきます。
大凡のテーマを決め、ある具体的エピソードをモチーフに書き始めるのが普通ですが、実の話、テーマがさほどハッキリしてないことの方が多いのです。書くことが記憶を刺激し、着想を広げてくれるのだと思います。書きながら、アーでもないコーでもないと自分自身と対話を重ね、それで初めてテーマの掘り下げが進むものだと実感しました。これも障害がなければ自覚できなかったことかもしれません。
繰り返しになりますが、性格を無理に変えようとするよりも、先ず行動を変えてみることをお勧めします。手始めに外に出て歩いてみませんか? 外を歩くと、諸々の刺激に身体も脳も自然に反応してくれます。玄関から外に出た途端、大事な忘れ物に気づくことありませんか? 外を歩きながら、忘れていた言葉を不意に思い出すことありませんか?
「動き出さなきゃ何も始まらない」これは私の実感です。(この項おしまい)
以下の記事もご参照ください。
「“認知のゆがみ” 回復の最難関にどう向き合う?(下)」(2017.2.10投稿)
「アルコールPAWSの一つ“思考プロセス障害”の軛(くびき)」(2016.5.20投稿)
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