ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

正義の味方のコマッタさん

2017-05-23 06:30:02 | 世相
 朝の市役所ロビーでのことです。いつものように同年配の老人が三々五々集まって来ては新聞を手にとって静かに読んでいました。私もその中の一人でした。

 「何なんだ? グチュグチュうるさいな!」大きな声が隣のテーブルから聞こえてきました。見ると声の主の向かい側に、テーブルを挟んで見覚えのあるジイさんが座っていました。以前、指に唾つけでページを捲っていた私を見て、同じようにイチャモンをつけてきたキツネ目のジイさんです。今回も例の細い目で、例のごとく声の主を睨んでいました。

 「唾がついた新聞なんか、誰が読むか!」キツネ目のジイさんはくぐもった声で詰り続けました。言われた方はそりゃ不愉快です。
「それならアンタが読まなきゃイイだけだろう! 指に唾つけぐらいのことで、いちいち人にイチャモンつけるな!」と応戦したので、
「そうですよ! そんな些細なことで言いがかりをつけるなんて可笑しいですよ」と、私もつい加勢してしまいました。

 新聞を読んでいた人は腹を立て、私のテーブルの方に席を移して来ました。するとキツネ目のジイさんはその人にくっついて来て、なおも執拗に詰り続けました。とうとう新聞を読んでいた人は根負けして席を立ち、憤懣やるかたない様子で去って行きました。キツネ目のジイさんはしばらく自分の席に座ったままで、今度は私の方をじっと睨んでいました。私は素知らぬふりをし、そのまま新聞を読み続けることにしたのです。

 それにしても、あの執拗さはただごとではありません。前回の一悶着以来すでに半年経ちますが、私もキツネ目のジイさんには気をつけてきました。いつも朝10時ぐらいに姿を現しては新聞を読むふりをしつつ、その実、新聞越しに細い目で周りを監視していました。幸いその間、私のようにイビられた人はいなかったのです。今回は久々のイビリでした。

 自分は正しいと思い込み、人の行儀の悪さなど単なるクセに過ぎないのに、それが不正としか見えないのです。正した相手からたとえ反発を買っても、自分が正しいのですから悪びれることはありません。いつでも唯我独尊で、何処吹く風と人を詰り続けるだけです。自分の考え採った行動が他人からはいびつに映っているなどとは夢にも思わないのでしょう。

 恐らくは多感だった年頃に、指に唾つけをやったことで心に深いキズを負ったのかもしれません。そのときの相手は異性でしょうか。そんな余計なことまで考えてしまいました。

 心の闇は、かくのごとく他人には容易く見透かすことができても、本人が気づくのは至難の業なのです。私はそれがわかるだけに、黙っているしか他に対策の立てようがありません。やれやれ当分の間、私も再び重点的監視対象になりそうです。そうなったら私の方も笑顔(?)で睨み返してやりましょうかネ。



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