goo blog サービス終了のお知らせ 

ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

雨にそぼ濡れた老女 ― 後味の悪い話

2021-04-09 06:21:23 | 世相

 近くのスーパーは2階にあります。お店の前はペディストリアンデッキになっていて、上り下りには階段しか他に手段がありません。

 その階段は14段ほどの普通の高さなのですが、足腰の弱った年寄りには結構難儀な階段です。

 そぼ降る雨の日、買物帰りの老女が、その階段を1段降りたところで傘も差さずに立ち往生していました。彼女、脚が悪いので途方に暮れて、いかにも心細げでした。

 見ると、足もとにはレジ袋が一つ置いてあり、左手で手すりに掴まり、もう一方の右手にもレジ袋を一つ持っていました。どういうわけか、傘は持っていませんでした。

 レジ袋は結構大きめ。それぞれに買った品物を目一杯入れ込んでいて、そのためか持ち手部分をしっかり固結びにしていました。これでは若い人でも結構な重さで、年寄りが持て余すのも当然です。

 私は見るに見かねて手助けにと、片方のレジ袋一つを持って階段を降りました。で、彼女の方も、別の通行人に付き添われて階段を降りていました。

 階段下の自転車置き場までということだったのですが、自転車置き場に着いても一向に要領を得ませんでした。どうやら自転車で来たわけではなかったようです。

 実際、足もとのヨタヨタした彼女の歩きぶりからして、自転車に乗るなどとんでもない話なのです。

 誰かが迎えに来ると彼女は言っていたのですが、少なくとも辺りにそんな気配はありません。マスク顔では表情が読めませんし、目もどこか虚ろでした。

 果たして、そんな人物が本当にいるのか(?)、ひょっとしてこの人認知症(?)、私の方が心細くなりました。かと言って、いつまでも彼女に付き添っているわけにもいきません。

 彼女が知り合いに会えることを祈りつつ、気休めの励ましを言って私はその場を離れました。

 自転車置き場は、軒下にあるので雨宿りにはなります。雨にそぼ濡れた老女の白髪頭はみすぼらしく見え、一層あわれを誘いました。

 一体、あの後彼女はどうなったのでしょう。今でも後味の悪さが残ったままです。皆さん、こんなときはどうすべきと考えますか? 

 

 

ランキングに参加中です。是非、1日1回下をクリックして順位アップに応援お願いします!
クリックしますと P 加算され、その日の順位が表示されます。