歩行リハビリの途中で立寄るスーパーでのこと。その店先に奇妙な業者がいました。
折りたたみ式の長テーブルと椅子1脚を据えているだけ。テーブルの上には商品らしき物が一つも置いていないのです。
何かの勧誘と見えなくもないのですが、あまりにも殺風景。もちろん一人のお客もなく、スーツ姿の業者は一人手持ち無沙汰にしていました。
よく見ると、背後の白板に「不用の洋酒買います」という貼り紙があり、「ヘネシー買います」と読める幟が脇に立ててあったので、辛うじて、洋酒の買い取り業者とわかりました。
「こんなことで果たしてお客は来るのだろうか?」と、私はおもしろ半分に眺めていました。かくいう私は、その業者から3,4歩離れたところのベンチに座っていました。
ところが、こんなでもお客は来るものです。間もなく、デニム製の大きなズダ袋一杯に未開栓の洋酒10本ほどを入れたお客が現れました。
業者の男性は、めぼしいお酒だけを3、4本取り出して値踏みをしていました。それから、おもむろに千円札2枚を取り出してお客に渡し、住所・氏名等連絡先を書かせていました。
他の洋酒もそれなりの逸品らしいのですが、未開栓でも一目で買い取りに値しなかったらしく、そのまま持ち帰ってもらっていました。
私が見ていた10分ほどの間に、他にも2,3組のお客が来ていました。最も高く買い取ったのは最初のお客の分だけ。残りのお客へは何と硬貨で支払っていました。
今は酒を断っていますが、元々が酒好きな私です。洋酒の価値ぐらいは瓶の形状でもわかります。
恐らくは、身内の遺品なのでしょうか、買い取られた洋酒はかなり年代物の高価なものでした。しかも、アルコール度数の高い洋酒には賞味期限も消費期限もないのです。
それを二束三文で買い取るのですから、業者のやり方はまるで買い叩きそのもの。飲み屋には割安だと言って、買値より遙かに高く転売するのでしょう。
それでも客は、買い取り価格の低さに決して不満そうではなく、個人情報にうるさい今の世の中、(個人情報に当たる)連絡先の求めにも不審がらず素直に応じていました。
年代物の逸品を安く買い叩き、オマケに個人情報も易々手に入る?
一体、その個人情報は何のため? こんな得体の知れない業者は一体何者?
レジ係に聞けば、まったく初めての業者ではないとのこと。かくもいい加減でありながら、こんなボロい商売もあるのだと、感心するやら呆れるやら。
あのときの謎だらけの光景を思い出すと、今でも不思議でなりません。一体、あれは何だったのでしょう?
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高く売れたときがありました
訳不明でしたが・・・
身分証明書を提示して、番号を控えないと、
買い取り出来ないからだと思います。
盗品とか、偽物だったら困るからだと思います。
私は、色んな所で、買い取りをしてもらった経験(貴金属とか、時計とか服とか)がありますが、
どのお店でも、必ず、身分証明証が必要らしいので、
提示していましたし、お店の方も、その番号を必ず控えていましたよ。
ネットの買取なんかも、そうです。
コメントありがとうございます。
いまいち腑に落ちないですが、
どうやら買い取り業者は、
売り手の身元確認をしなければならない、
ということのようですね。
情報提供、感謝します。
出ない!人が増えたからでしょうか、
此頃は一般回線からも怪しい電話が増えました。
その一つに「不用品、古い宝石など一点でも買います」があります。
一点だけ!と思って住所を告げると、年齢・家族構成などを訊き
独り暮らしの高齢者の家にきて事実上!「家さがし」する由。
私の義母もこれに遭い「怖くて黙認するしかなかった」と。
オレオレ詐欺など かつてはなかった新手の犯罪が続々!
標的が 高齢者・独り暮らし・女性というところがやるせないです。
社会的、組織(制度)的な防御の仕組みを作っても
その網をくぐる新手が現れ…「イタチごっこ」でしょうかねぇ。
そういう現状を改める政治は 政党、政治家に期待できそうにありません。
「力のある」政党・政治家ほど国民を平然と騙し丁寧に嘘をつくのですから。
そういう政党、政治家を 国民の多くが支持しているのですから。
“うまい話には決して乗らない!”
この心構えが絶対に必要でしょうが、
騙しのプロは一枚も二枚も上ですから・・・。
まっ、用心しているしかないですねぇ。