ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

がん化学療法と健康保険制度

2021-12-23 13:13:39 | 食道がん

 医療費が高額になればなるほど有り難みの増すのが健康保険制度。特に、健康保険制度に付随している高額療養費制度ほど有り難い制度はないのでは? 所得に応じた自己負担限度額を設けてくれているからです。

 さて、下の表をご覧下さい。2クールに渡ったがん化学療法で、私の入院期間は27日間にも及びました。そのときにかかった入院医療費を示したものです。

 ● 1クール目投薬期入院費(9日分)・・・・・・・402450円(163600円)
 ● 副作用発現時再入院費(6日分)・・・・・・・・・258940円( 58690円)
 ● 2クール目投薬期入院費(12日分)・・・・・・496910円(147450円)
 ◇ 入院費計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1158300円(369740円)
                       ( ):自己負担分

 合計27日間の入院の内、6日間は1クール目の副作用による入院でしたから、がん化学療法投薬期だけに限った入院期間は21日間となります。

 入院する際、がん化学療法の投薬期にはトイレを頻繁に使うことになると思い、保険適応外のトイレ付きの個室(1日1万円強)に入りました。ですから、自己負担分のうち22万円は差額ベッド代で、これがなければ自己負担分は15万円ほどで済んだはずです。

 70歳の私は本来、正規の入院費の2割負担で済み、自己負担額は23万円ほどになるはずでした。それが15万円で済んだということは超過分の8万円ほどを高額療養費制度で賄ってもらったことになります。かくも自己負担限度額とは何とも有り難い制度なのです。

 ところで、私の勝手な思い込みかもしれませんが、化学療法による食道がんの2年生存率は精々30 %程度。5年生存率も30 %とほぼ横ばいなので、2年生き残れたらそのまま5年まで生き残れるようですが、残り70 %の患者は死ぬことになります。

 野球で打率3割なら立派な好打者ですが、薬の効き目が精々3割では治療薬として頼りない部類。放っておけば宿主が確実に死ぬ “がん” が相手だから、こんなコスパの悪い治療薬でも許されるのです。

 私などは貧乏性が染みついているからか、これなど健康保険制度を破綻させる無駄遣いとしか思えません。

 たとえ “がん” でなくても余命少ない私。そんな私が当事者であるだけに、頼りない治療薬に貴重な医療費が費やされたと思うと後ろめたい思いで一杯です。

 だからと言ってどうするか? がん患者の私は今、ハムレットのような複雑な心境でいます。

 

 

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