ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

夜勤専門のママさん看護師にエールを!

2020-12-25 05:53:54 | 世相
 新型コロナ第3波で崩壊の危機と言われている医療現場、今、看護師不足が叫ばれています。

 その看護師という職業が専門性の高い割に過酷な雑務を強いられ、それでも報酬の少ない仕事だということ、ここに至って再認識した人が少なくないのではないでしょうか?

 夜勤専門の派遣看護師? 私の入院したK 整形外科・神経外科クリニックに、そんな派遣看護師がいました。40代の女性 T さんです。

 術後3日目の晩、交代の挨拶に来た彼女が夜勤専門と自己紹介したのをきっかけに、こんな中味の濃い話になってしまいました。以下は、その中のほんの一コマです。

「夜勤専門なんて、ナゼまた、そんなシンドイ仕事を?」

「実は私、夫に逃げられたシングルマザーなんです。
 昼夜逆転だから自律神経なんてズタズタですよ。
 でも、中三の子どもがいて、やりたいことをさせて上げたくて、
 それでこんなふうに頑張っているんです」と、彼女。

 中学・高校時代の長男には散々手を焼き、何度も裏切られてきた私です。確認もせずに私は、てっきり彼女の子どもは男の子だと思い込んでしまいました。

 そんな勝手な思い込みから、ついついこんなことを彼女に口走っていました。

「中三なんて、反抗期で心が不安定な時期ですよ。夢はあっても、
 その夢を実現させようなんて、どこまで本気かわからないでしょうに。」
 さらに続けて、

「子どもは、親の思うようにはなりませんよ。
 そのうち余計なお世話と憎まれるだけですよ。
 子どもは親のものじゃない。自分とは別人格として、
 少し突き放して接することも必要じゃないですか?
 下手すると憎しみ合っても離れられない関係、
 どうにもならない悲惨な共依存になりかねませんよ」と、決めつけた言い方の私。術後のイライラが募っての言葉だったかもしれません。

「私、母と娘の女3人で暮らしているんです。
 だからこそ病院を掛け持ちしてでも
 夜勤専門でやっていけているのかも。
 そんな頑張る私の姿を見て、娘が看護師になりたいと
 言ってくれているんですよ!!!」さらに続けて彼女は、

「それに私、他所と比べ始めたら切りがないので、
 人とは比べないようにしてるんです。
 それで何とかやって行けてます。」

「これは失礼しました。てっきり男の子だと思っていました。
 母親の仕事の辛さを見ていながら、それを継ごうなんて
 何とも見上げたものですよ。立派なお嬢さんですね!」
何と、私の方こそ大きなお世話だったのです。

 “母は強し” 少し言い古された言葉ですが、人の嫌がる夜勤を健気にこなし、こんなふうに懸命に生きているシングルマザーもいるのです。

 今日はクリスマス。彼女の家族に幸あれと、心からエールを送りたい気持ちで一杯です。



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