黒鉄重工

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【レベル】1/87ビッグボーイ蒸気機関車【プラモデル製作】

2024-12-04 23:35:19 | 鉄道模型製作記
今回はですね、レベルのビッグボーイを作ります。ビッグボーイは、アメリカのユニオンパシフィック鉄道が保有していた蒸気機関車です。動輪が8軸もある超パワー選手です。1950年代に引退しましたが、2019年に動態保存で1機復活しました。
さてこのレベルのプラモデルは、1/87でいわゆるHOゲージで用いられる縮尺なわけですが、線路上での走行はできないです。あくまで展示用ですね。レベルはこの1/87鉄道模型シリーズを開発していた時期があって、アメリカやドイツの蒸気機関車のプラモデルをいくつか生み出しました。


部品を見ていきましょうか。
箱の中には大きい部品が2つ。ボイラーとテンダーがゴロッとした状態で入っています。車のボディよろしく一体成形されているのでもう上モノはこれだけでおおよそ形ができてしまっています。


ランナーその1。車輪がやたら多いです。そういう機関車ですからね。あと、地味に線路の彫刻表現が豊かです。プラモデルだと線路の表現が手抜きされることもあるんですけど、ここのはいいです。ちょっとうれしいですよね。


動輪は同じように見えて種類がいくつかあります。ビッグボーイの動輪は、れんこんの輪切りのような形のボックス動輪です。


ランナーその2。ボイラーの下側とか走り装置のシャーシとか。


シリンダーはこんな具合にロッド類と一体化しています。モチーフの割に部品点数は抑えられています。


従台車は彫りが深くて見栄えが良いです。


デカールはこんな感じです。


成形品の造形は結構いいところいっていると思うんですが、ランボードの手すりは、本来抜けているところに肉がついてしまっており、とても見た目を損なってしまっています。ここだけはどうにかして抜けるようにしたいですね。


成形品の手すりの形状を残したまま駄肉だけ抜くのは、いくら何でも無理だろうという考えとなりました。ならば手すりを一度全部取り去ってしまい、そこにHOゲージ用機関車の部品に置き換える方が、楽だし見た目も良くなるだろうとの結論に至りました。
そこで、16番のD51用ベルクランクと汎用ハンドレールノブをイモンの通販で買いました。どちらも真鍮挽き物です。こういう部品は地元では手に入らないようなニッチな部品も通販で買えるので、いい時代です。
一応お断りしておくと、16番の縮尺は1/80でビッグボーイの1/87とは異なることは承知しています。まさかわざわざアメリカから1/87のベルクランクとノブを調達するまでのことでもなく。そもそもベルクランクとノブの手すりが厳密に一致しているというわけでもないですし。今回は見た目の向上と部品の入手性の両立を狙い妥協したというところです。


手すりの形状を取り、取った痕を整形してきれいにしたら、手すりノブのあった場所に金属のノブを埋め込みます。ノブには穴が空いているので、そこに真鍮線を通して手すりにします。ベルクランクも同様です。


こんな感じですね。


ビッグボーイの手すりの先端はランボードに向かって曲がり落ちているので、曲げ作業が必要です。ここは神経を使いました。


キャブ近くの手すりは曲がっていますが、これでいいらしいです。


煙突周りの配管も真鍮線に置き換えています。T字継ぎ手を使っています。
配管工事が終わったら、金属の下地塗装を兼ねてサーフェイサーを吹きます。タミヤのサーフェイサーはメタルプライマー効果もあるので便利です。



キャブを塗りました。
煙突周辺のボイラーと火室はライトガンメタで塗って質感の違いを表しています。実車もこんな感じの色なんですよ。


先述の通り線路は実感的な形状です。タイプレートと犬釘の彫刻があるのはいいですね。


デカール貼りは少ないです。元々がそうですからね。


車輪の数が多く、単純作業になりがち・・・。車輪とレールの踏面はガンダムマーカーメッキシルバーで塗って、使用感を出しています。


塗装が終わったら走り装置を組み立てていきます。ロッド周りは複雑ですが意外とすんなりいけます。


SL時代末期の機体ですがスカートもちゃんと付けているのが可愛らしいです。


前照灯はレンズが付いていません。それだとなんだか荒れた保存車両みたいになっちゃうので、ウェーブのHアイズから前照灯の大きさに合う部品を使います。


レンズカットこそ無いですが、レンズのあるなしだとだいぶ変わってくると思いますよ。


テンダーの前照灯も同様に加工します。


走り装置をシャーシに取り付けました。長いです。実機を見たときもそうでしたが、でかいというよりも長いなという印象でした。


ボイラーとテンダーも線路に乗せて、完成です!結構楽しかった!


走り装置のミチミチ感と向こうが透けて見えるスケスケ感の同居が蒸気機関車の魅力のひとつです。


クソデカ火室です。投炭係の仕事はとてもキツかったでしょうに。


石炭が燃料ですからね~。
石炭はグラファイトブラックで塗ることで、特有の照りを表現しています。グラファイトの意味の通り、ぴったりな色です。

プラモデルとしては少数派の鉄道模型ですが、楽しめて作れました。レベルのこのシリーズは作りやすさも兼ね備えているのでおすすめですね。少なくともマイクロエースの蒸気機関車よりは簡単に完成できるはずです。

完成品はギャラリーにて。

<使用塗料>
車体:GX2ウィノーブラック
石炭:AVC01グラファイトブラック
キャブ:C319薄松葉色
主連棒:LP38フラットアルミ
ボイラー前部・火室:LP20ライトガンメタル
車輪ハブ:H38赤鉄色
シリンダー・車輪踏面:ガンダムマーカーメッキシルバー
道床:C131赤褐色→H47レッドブラウン
枕木:N84マホガニー






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