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ギル・メレのバリトンとジョー・シンデレラのギター

2008-11-28 05:27:38 | jazz & vocal
Quadrama/Gil Melle Quartet
(Prestige 7097)


 バリトンサックスはジャズでは特異な楽器かも知れませんが、常にポールウィナーであり続けたGerry Mulliganをはじめ、個性的な名プレイヤーが多いですよね。マリガン以外でも、ハリー・カーネイ、サージ・チャロフ、ペッパー・アダムス、ロニー・ロス、サヒブ・シハブ、ボブ・ゴードン、セシル・ペイン、ラーシュ・グリン、レオ・パーカーそして本日アップのギル・メレと思いつくだけでもこんなにもいます。以外と白人優位ということが言えるのかも知れませんね。オケのサックス部門のはじっこに座ってはアノ大きな楽器を吹く白人プレイヤーというのは、とってもクールに見えるのは自分だけでしょうかねぇ?本日はクラシックの作曲家バッハやバルトークにも傾倒していたという白人バリトン、ギル・メレをアップいたします。

 BN盤や同じプレステッジの"Gil's Guest"が有名ですが、カバー的に最も好きなのがこの"Quadrama"です。このロゴを絶妙に配したカバーはブルーノート的な印象ですよね。演奏もいいですよ。メンバーは、pianoless quartetで高音部ではちょっとゲッツのテナーを思わせるGil Melle(bs), 盟友Joe Cinderella(g)の両白人と手堅いバッキングで知られるGeorge Duvivier(b), Shadow Wilson(ds)の黒人という白黒混合コンボです。A面はブルージーな"Rush Hour In Hong Kong"で幕を開けます。続く"Jacqueline"はワイフに捧げたバラードで漂うギルのバリトンとシンデレラのギターとの絡みが絶妙ですね。A面ラストはスウィンギーなエリントンナンバーで"It Don't Mean A Thing"で締めくくられます。B面は、理論派的な正確がやや強い"Full House"を開けます。"In A Sentimental Mood"はギルのバラードへの巧みな対応が聴けますし、シンデレラのギターが美しく個人的ベストトラックと言えますね。 やはりバリトン、ギター構成が成功のポイントのように思えます。

 所有盤は数少ないプレステッジの"446 W. 50th St. N.Y.C."のモノラル盤です。ギルのかすれたサウンド、ブライトなシンデレラのシングルトーン、太いDuvivierのベースと納得のRVG録音、すばらしいですね。