67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

NYCでもリバティでも「そんなの関係ねぇ!」

2007-11-24 04:33:33 | jazz & vocal
Dippin'/Hank Mobley
(Blue Note 84114 jp. reissue)


 初めて聴いたのは中野のビアズレーと言うジャズ喫茶だったと思います。当時、4才下の弟は東京の大学(東大じゃないよ)にでてきて武蔵境に住んでいた関係で中央線プイッと行ける中野って言うのは割合みじかな街でした。ここで良くなっていたのが本日アップのモブレイのDippin'です。極めて印象的なオレンジのカバーには当時のジャズに対する熱い思いが一杯に詰まっています。ビアズレーのDippinは多分NYCラベルだったろう推測しますが、当時は国内盤はリリースされていなかったと思います。その後、新潟の中古レコード店ブラックライオンが開店して間もない頃、このDippin'の直輸入盤(NYCだったかリバティだったか定かでない)を店のプレーヤーで聴かせてくれたのを思いだします。もちろん売り物で6-7000円の値段がつていたと思いますが、当時食事代をきりつめてより多くのアルバムを聴こうと思っていた自分にはNYCでもリバティでも「そんなの関係ねぇ!」でした。そしてほどなくキングから国内盤が発売されたと記憶しています。そのとき購入、やっと手に入れて嬉しくてたまらなかった想い出がありますね。てなわけで今日はDippin'で行きましょう!

 メンバーは言わずと知れたLee Morgan(tp), Hank Mobley(ts), Harold Maybarn Jr.(p), Larry Ridley(b), Billy Higgins(ds)の五重奏団です。後期モブレイでどうしてこのアルバムだけが傑出した人気盤になったのか?それはモーガンの参加と、A面の"The Dip"と”Recado Bossa Nova"の人気曲、そしてこのテーマでソロをとる モーガン、モブレイ、メイバーンの華麗なプレイにある事は明白です。 内容は皆さんご存知の通りのA面盤です。

 blog仲間のNOTさんの「モブレイのBN盤は1568を除いて全てオリジナル」と言う記事を読ましていただいたが、うらやましいなあ。モブレイのオリジナル盤の異常人気は自分なりにもわかっていますし、今後もオリジナルに変わる事はないだろうなぁ・・・。まあ、この再発盤コレクションはそれなりに熱いパッションを感じるアルバム群である事には違いないのですが・・・。

ケニー・バレルの真骨調

2007-11-22 06:09:16 | jazz & vocal
Midnight Blue/Kenny Burrell
(Blue Note BST84123)


 ギタージャズを考えたとき、最も話題になるのはおそらくウェス・モンゴメリーでありましょう。勿論ウェスの偉大さについては全く口を挟むつもりはありませんが、個人的に最も頻繁にターンテーブルにのるのが“ブルージー”の枕詞(まくらことば)がついて回るケニー・バレルです。そして、ビアノレスでアーシーなスタンレイとレイ・バレットのコンガを加えた吹き込んだこのアルバムこそ、バレルの真骨調とも言えるジャズギター界きっての、あるいは名盤の宝庫ブルーノートレーベルを代表するアルバムと言えるのではないでしょうか?でもって本日のアップはミッドナイトブルーです。

 超有名盤なので、もはやメンバー紹介は不要なのでしょうが以下の通りです。Stanley Turrentine(ts), Kenny Burrell(g), Major Holly Jr.(b), Bill English(ds), Ray Barretto(conga)の五重奏団です。バレルのブルージーなシングルノートとコードワークが全曲にわたって聴かれ最大の聴きモノでしょうが、このアルバムでのキーマンはスタンレイとバレットだと思います。アーシーですがブローしすぎないスタンレイとの相性が抜群で、ジョニー・ライトル盤でも一度取り上げたバレットの天空を駆け抜けるような乾いたコンガが効いています。いつもA-1の"Chittlins Con Carne"のホリーのベースとバレットのコンガのイントロからゾクゾクしてしまいます。押さえたスタンレイ、バレルのブルーノートをふんだんに使ったソロが実に気持ちがいいですね。この一曲でアルバム全体の雰囲気が決定されたかのような印象さえ与えます。A面の"Mule", タイトル曲"Midnight Blue"のバレルも良いですが、無伴奏ソロの"Soul Lament"も小品ながら哀愁のあるテーマが美しいですね。B面もB-1の"Wavy Gravy", B-3の"Saturday Night Blues"とブルース曲がメインですが、唯一のスタンダード"Gee Baby Ain't Good To You"のバレル~ホリー~イングリッシュによるトリオ演奏も良いですね。

 所有盤はBNのリバティステレオ盤です。オリジが欲しい一枚でもありますが、なかなか適価で見つける事が出来ないアルバムでもありますね。ロゴを駆使したブルーノートらしいカバーも素晴らしいですね。疑いもないバレルの最高傑作!!!

味のあるウディ・ハーマンのボーカル

2007-11-21 04:31:05 | jazz & vocal
Songs For Hip Lovers/Woody Herman
(Verve MGV 2069)


 1940年代後半のウディ・ハーマン楽団には、フォー・ブラザーズと言う強力なサックスセクション(ズート、ゲッツ、サージ・チャロフ、ハービー・スチュアート)があった事で、ジャズファンにはよく知られているのではないかと思います。バンドリーダーであり自身もクラリネット,アルトサックスをプレイしますが,シンガーとしてのウディの魅力も相当なものです。副業とはいえ、全く味のあるボーカルを聴かせてくれますね。以前にアップしたcolumbia盤は全くのコメントを戴けず,ちょっとマニアック過ぎたかなぁなんて反省しながらも,再びウディのボーカルアルバムをアップします。個人的にはサイドメンが素晴らしく、これぞ最高傑作と考える一枚です。

 メンバーは2つのセットからなりスモールコンボのセットはHarry Edison(tp),  Ben Webster(ts), Jimmy Rowles(p), Barney Kessel(g), Joe Mondragon(b), Larry Bunker(ds)、ビッグバンドのセットがCharlie Shavers(tp), Bill Harris(tb), Hal McKusick(as), Jerry Cook, Bob Newman(ts), Jack Nimitz, Sol Schlinger(bs), Lou Stein(p), Billy Bauer(g), Milt Hinton(b), Jo Jones(ds)の伴奏です。豪華ですよね~! 自分が特に好きなのはスモールコンボのバッキングによるウディのボーカルですが、ここでの"Makin' Whoopie", "Alone Together", "Bidin' My Time", "Willow Weep for Me"の4曲が特に素晴らしく、軽くスウィンギーにスタンダードを唄うウディ、実に味があります。Ben, Kessell, Rowlesのツボを心得たバッキングも最高ですね。ビッグバンドのセットでは"Comes Love"や"Can't We Be Friends"等がとりあげられていますが、このセットではShavers, Harris, Bauerのプレイが出色です。

 所有盤はVerve INCのモノラルT字盤です。おそらくジャズファンはウディと書かれた表カバーをみて、「良いカバーだけどウディ・ハーマンか!」と敬遠されている盤ではないでしょうか?中味は極上のボーカル盤ですよ!!!

このビート感がたまらない!

2007-11-20 01:09:17 | jazz & vocal
Blues Caravan/Buddy Rich and His Sextet
(Verve V6-8425)


 クレフ,ノーグランを代表するドラマーといえば一番にその名が挙がるのがリッチでしょう。シンガーとしてもボーカルファンにはなじみの存在ですよね。あまり知られていないですが、彼はアクターとしての顔もあります。彼は1917年有名なvaudeville teamの両親の息子(母親はシンガー,父親はコメディアン)としてこの世に生を受けます。2才前からこの劇団に加わり,4才にはBroadwayにデビューしたと言います。10才になった頃にはアクターとしてUSA国内をツアーキャラバンに出ていたと言います。本日は,61年録音。このキャラバンをタイトルにもってきてエネルギッシュなドラミングと新鋭達の切れ味の良いプレイが楽しめるアルバムをアップします。

 メンバーはSam Most(fl)、Rolf Ericson(tp), Mike Manieri(vib), Wyatt Ruther(b), Johnny Morris(p), そしてリーダー,ドラムのBuddy Richのセクステットです。A-1のシルバーの"Brow'n The Blues Away"からリッチの派手なシンバルが炸裂します。サム・モストはすでに名のあるプレイヤーですが,ここでの切り裂くようなフルートプレイそしてスウィンギーなマイニエリのバイブとともに聴きモノです。A-3"Late Date"のブラッシュワークも良いですが、リッチの激しいドラミングがB-1のCaravan"にあらわれていますね。ラストを飾るエリクソンの"I Remember Clifford"も彼の実力を示した一曲と思います。

 所有盤はVERVEのMGM、モノラル盤です。カットアウトホールがありますが,比較的安値で出回っている好盤の一つですよ。ドラム好きにはたまらない一枚ですね。

78年ごろのロリンズ

2007-11-19 00:10:06 | jazz & vocal
Milestone Jazzstars In Concert
(Milestones M-55006)


 70年代後半にジャズに興味を持った自分にとってソニー・ロリンズは初めてライブ演奏を聴いたジャズジャイアントです。既にサキコロやウェイ・アウト・ウェストでその若い頃の演奏は聴いて知っていたものの当時の生ロリンズがどんなライブパフォーマンスを見せるのか興味津々で出かけて行った記憶があります。ロリンズは大きな音でテナーのベルにピックアップを付けてこれを使ってMCを入れながら次々と吹奏して行った事を思い出します。得意の象のようにテナーを振り上げたりおろしたり,カリプソでは足を軽くストンピングしながら縦乗りで吹いていたのが脳裏に焼き付いています。この日本ツアーと前後してリリースされたのが本日アップのMilestone Jazzstarsのアルバムです。

 メンバーはSonny Rollins(ts), McCoy Tyner(p), Ron Carter(b)それぞれがこの時期Milestoneと契約していた関係で実現したオリン・キープニューズ肝いりのオールスターセッションです。この3人にドラムのアル・フォスターが加わったカルテットです。前述のロリンズの日本公演もアルがドラムを叩いていたのを思い出しますね。さて,演奏は当時の彼らのスタイルが余すところなく記録された2枚組でサイド1のメンバー紹介からいきなり始まる"Cutting Edge"の迫力あるテナーと押し寄せる波のようなマッコイのピアノに圧倒されます。続く,"Alone Together"はRonとマッコイのDuoで、当時ジム・ホールとのコラボレイションでもやっていたような記憶がありますね。いつも御世話になっていた新潟ジャズ・フラッシュでもいつもこの面ばかりがかかっていたように思います。またサイド4の"In A Sentimental Mood"ではルバートで始まるマッコイのピアノにロリンズかゆっくり絡んで行きマッコイのピアノソロに引き継がれて行きますが,当時のマッコイが大編成のアルバムを作成しジャズ喫茶の立ち上がり(席立ち)アルバムの代表になっていた事を考えると実に爽快なソロで素晴らしいです。勿論,ロリンズのソロがイマジネーションに溢れ素晴らしいのは言うまでもありませんよね。この時代のロリンズを代表する一枚であろうと思います。

 所有盤は国内盤が高くて買えなくて仕方なく買った輸入盤2枚組です。今考えるとこっちがオリジナルなんでしょうけどね。当時は安けりゃ良かった!聞ければよかった。ジャズ道入り口に入ったばかりの想い出の詰まったアルバムと言えますね。

コンボで帰ってきたスタンレイ

2007-11-18 00:09:13 | jazz & vocal
Another Story/Stanley Turrentine
(Blue Note BST84336)


 60年代後半,67年以降ぐらいでしょうか?、ブルーノートはデューク・ピアソンをプロデューサーに加えて好んで大編成のアルバムを製作するようになります。この辺りは名門BNの谷間的年代なのかもしれませんね。我が国のジャズファンでは、余程の好事家でない限りこの時代を中心に聞いている方などいないでしょうね。スタンレイも例に漏れず,この時期相次いで大編成のアルバムを作成します。本日は,この忌み嫌われる大編成盤からメインストリームへの復権とも言うべきコンボで甦った69年のスタンレイのアルバムをアップします。おそらくこのタイトルは,そう言った変化を表しているのでは推測いたします。

 スタンレイはピッツバーグ出身ですが,そのテナーはHerschel Evansディジー・ガレスピーがダウンビート誌で力強い音色とエネルギッシュなアプローチで"Real Texas"と評したスタイルが特徴です。つまりHerschel Evans, Buddy Tate, Illinois Jacquet, Arnett Cobb等のラインですよね。 メンバーはThad Jones(flh), Stanley Turrentine(ts), Cedar Walton(p), Buster Williams(b), Mickey Roker(ds)の五重奏団です。聴きモノはやっぱりA面ですね。1曲目はスタンレイのオリジナルブルースの"Get It", そして目玉のスタンダード2連発!急速調の"The Way You Look Tonight"とバラードプレイで迫る"Stella By Starlight"のアーシーな吹奏を聞けば,メインストリームへの回帰を感じること間違いないです。

 所有盤はBN, Libertyのステレオ盤です。カバーはBNらしくないですが中味は一級品のモダンジャズですよ。

耐寒ギターキャンプ

2007-11-17 19:03:31 | キャンプ
 
 行ってきました,耐寒ギターキャンプ!  
 
 天候の心配もしていた金曜日の夜でしたが,夕方にパラパラと時雨れたものの、夜には満点の星空が見え,風もなく、先月の岡山キャンプに比べても暖かい夜でした。



 とはいえ,11月も半ば過ぎさすがに深夜は冷えましたが、コールマンのカタリティックヒーター2個を駆使して,鍋を囲んだらもうポカポカでした。一緒にキャンプした連中に大好評を博したヒーター,我々VW camperにとっては夏以外の3シーズン使用できる定番アイテムですが,通常のキャンパーに言わせると「このアナログ感が最高!」らしいです。結構使えますね。ガソリン高騰で、このヒーターも手放す人が出るかも知れませんね。3台のヤマハのアコギで弾きまくり,唄いまくりでストレス解消できました。また来週の仕事を頑張れそうです!!!。  

 夜の満点の星空を反映し,翌朝は雲一つない快晴でした。朝食をとっていても汗ばんで来るような日射しです。さすが高知,まだまだアウトドアできそうです!

プレステッジを代表するブルースシンガー

2007-11-16 06:15:56 | jazz & vocal
Baby, Baby, Baby/Jimmy Witherspoon
(Prestige 7290)


 modern Jazzを代表する3大レーベルの一つプレステッジのボーカルで忘れてはならないのが"Spoon"の愛称で知られるブルースシンガー、Jimmy Witherspoonの数枚のアルバムです。今日はこの"Spoon"のアルバムから,"Baby, Baby, Baby”を取り上げてみましょう。

 女性ボーカルファンにとっては"Baby, Baby, Baby"というとMindy Carsonを思い起こす方が多いと思いますがこう言ったブルースも良いですよ。このアルバムはいわゆるスタンダード曲は全くなく,ブルーストラディションのオンパレードです。Jimmy Witherspoonについてはアーカンソーの出身で、戦時中にインド,カルカッタでデビューしたと言われています。リッチなバリトンと限りないブルースフィーリングが最高です。1944年に帰米しジェイ・マクシャンのバンドに加わり名を挙げたと言われています。バッキング陣がこれまた好演でLeo Wright(as), Kenny Burrell(g), Gildo Mahones(p), Bobby Bryant(tp, flh)などbluesをやらせると唸るようなプレイをする黒い面々の参加が目を引きます。またブルースらしくLeo WrightのタンバリンやArthur Wrightのハーモニカ等も聴けますね。

 おそらくプレステッジの中でもジャズファンからはほとんど見放されている盤でしょうが,最高のブルーステイストが味わえます。所有盤はBergenfield, NJアドレスの黄黒ラベルです。カバーの女性をもう少し考えて欲しかった!

今年のラストキャンプ

2007-11-15 22:25:00 | キャンプ

 いよいよ南国高知も夜間には10度弱まで気温が下がり始め,海岸付近でも木々は色づき始めました。これからは寒さも本格的です。

 2007年最後のキャンプを、明日の金曜の夜に決行する事になりました。自分は仕事がはねるのが,やや遅くなりそうなので夜からの参加です。場所は,津野町のかわうそ公園です。多分,こんな時期にキャンプする輩は我々のみと思いますが、防寒対策を充分にして楽しいキャンプにしたいモノです。この時期のキャンプは,女,子供は抜きで仕事関係の野郎3人組のみ,全員アコギ付きと言うちょっと変則パターンのギターキャンプです。暖かくしてランタンの下で楽しい一夜を過ごしましょうね!

夜中に一人聴くハスキーボイス

2007-11-15 05:52:26 | jazz & vocal
Love/Julie Wilson
(Dolphin 6)


 ジャズボーカルでウィルソンとくれば,誰もが頭に浮かぶのがナンシー・ウィルソンでしょうが,一部の好事家(美人ボーカル好き)ならこのジュリーを挙げる人もいるかましれませんね(勿論ナンシー・ウィルソンも相当な美人だと思いますが・・・)。VikやCameo盤も知られていますが,本日アップのこのドルフィン盤もスローナンバーをPhil Mooreのジャジーな伴奏とともに味わえる好アルバムだと思います。

 ジュリーはネブラスカ州,オマハの出身。自らを"Corn Fed"と称するように、州の別名をcornhusker stateというようにトウモロコシで名高い州ですよね。A-1の"From This Moment On"を聞くと,クリス・コナーかとみまがうようなjazzyなtasteに驚く筈です。他にも"I'm Thru With Love", "Don't Ever Leave Me", "Travelin' Light", "You've Changed"などのスローナンバーを表現力豊かなハスキーなボーカルで聞かせてくれます。バッキングのうまさも特筆モノでUrbie Green(tb), Don Elliot(vib), Barry Galbraith(g), Milt Hinton(b)など名手の参加もあり、なかなかに魅力的ですね。ドルフィンはNYC, Madison Ave.にあったマイナーレーベルで錨のマークで有名ですよね。

 所有盤はドルフィンのオリジナルで盤質,カバーともコンディションのすばらしい一品です。夜中に聴くには格好の一枚ですね。