衝撃の!?ネーミングライツ売却

2012-03-21 18:34:43 | 司法試験関連
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120321-00000682-yom-pol

財政破綻一歩手前の大阪府泉佐野市は、新たな歳入確保策として、企業から広告料をもらう代わりに市の名称を企業名や商品名に変更する自治体名の命名権(ネーミングライツ)売却に乗り出すことを決めた。

契約期間は1~5年で、国内外の企業を対象に6月から11月末まで募集、広告額は企業から提案してもらう。名称変更は市議会過半数の賛成で可能だが、市民からの反発も予想される。

自治体名の命名権が売却されるケースは総務省でも「聞いたことがない」(市町村体制整備課)という。

かの超重要判例,「泉佐野市民会館事件」の名称も,売却したらどうなるんでしょうかね(笑)。
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相矛盾する考慮要素の対処法

2012-03-21 18:23:29 | 司法試験関連
論文突破に関する質問です。レジュメの方には,14条の違憲審査基準定立の「新司法試験向け論証パターン」を入れてあります(芦部基準論証パターンを全部書くわけにはいかないので)。ここでは,第2次規範として4項目挙げていますが,これに関する質問です。

例えば,立法裁量は広い領域の問題であると言う事情と,多数者による是正が期待できない領域の問題である,という相矛盾する事情が出てきた時に,審査基準は最終的にどのへんを放り込めばよいのか,というもの。

確かに,考慮要素を挙げていくと,矛盾する事情が出てくる事がありますが,新司法試験ではこんなのは寧ろ「当たり前」だ,と思ってください。そういう風に問題を作っている,と言い切ってよいくらいです。ここで悩みを見せ,自分のとった結論を「説得的に論じる」ことを求められているのです。

「立法裁量が広い=緩やかにする要素」ですし,「多数者による是正が期待できない=司法権が頑張るべき=厳格にする要素」,ということで,確かに矛盾しています。さて,どう考えるか。

一例ですが,裁量の広さ云々は,統治機関の役割分担にすぎません。国民の権利を保障するためには,どこが頑張るべきか,という話です。国会の裁量が広い,というのは,国会に任せたほうが権利保障に資する,というだけの話でそれ以上でも以下でもない。究極の目的は「人権の保障」にあります。だとすると,現に少数者の人権が半永久的に保障されない状況で固定されそうな場合に,国会の裁量が広い領域の問題だから,裁判所は緩やかな審査基準で審査すべき,というのは説得的では無いでしょう。なので,憲法の目的が人権の保障にあり,裁量論はその実現手段の一つに過ぎないことに鑑みれば,厳格な審査基準を適用すべきと解する,というのは「説得的」だと思いませんか?

まぁ,そういう話です。この手の「相矛盾する事態」にどう向き合うかがポイントなのです。因果関係の行為後の特殊事情事例でもよく出てくる話ですよね。
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講義編憲法第1回の質問等

2012-03-21 17:57:21 | 司法試験関連
第1回は第22問まで扱いました。

さて,講義後いくつか質問が出ましたので,補足です。

第22問は,規則が違憲なので,その規則に基づく処分も違憲,以上,的な終わり方をしています(旧司法試験的です)。因みにこの場合の解釈適用指針として何が良いかですかという質問を受けたのですが,問題文に「少年法第61条に違反すると判断した時は」という部分があるのでこれを使ってみるのも手です。

「本件規則は,知る権利という重要な権利を制約するものなので,「少年法第61条に違反すると判断した時」というのは,客観的な証拠に基づいてそのような判断をなしうるときに限定して適用すべきである」,なんてのもありでしょう。いわゆる「想定される危険・弊害」を基準とした適用になるので,その危険や弊害の程度(リアルさ)をどうとるかで,全く適用状況が変ってくるからです。問題文に事情が挙がっていないので,これ以上は当てはめようがありませんが,適用の指針例としてご紹介しておきます。

第11問は,いわゆる処分違憲事例です。根拠となる法令があるわけではなく,カメラ設置と言う措置の違憲性を問題としています。なので,法令違憲は問題になりませんし,法令が無いので,「適用」違憲と言う言い方もおかしいです。なので,純粋な意味で「処分の違憲」事例になります。

なお,解答例では目的・手段審査をしていますが,法令違憲以外の場面なので,違憲審査基準を定立しなくても問題ありません。その場合は,違憲なりやの判断基準を出さないといけませんが,利益考量で十分でしょう。考慮の際の考慮要素(ファクター)を第2次規範的に並べると良いです。このファクターは,解答例中の目的審査や手段審査の部分で言及している要素をそのまま使えばOKです。書き方が変るだけで書くこと自体は当然ですが変りません。
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