超一流の真髄

2012-03-27 15:57:55 | 司法試験関連
超一流と一流の差はどこにあるか。使い古されたテーマだが,「なるほど!」と感じたエピソードがあったので書こうかと。

ヤンキース前監督のジョー・トーリの「The Yankees Years(邦題:さらばヤンキース)」を読んでいるのだが,デレク・ジーターのエピソードが沢山出てくる。ジーターは何故正真正銘のスーパースターなのか,という話なのだが,ジーターは失敗しても決して臆しないらしいのだ。

つまりこうだ。ワールド・シリーズで,それまで4打席連続三振していたとする。こうなると,さすがのメジャーリーガー達も不安になるらしく,「第5打席はチャンスの場面で自分に回って来ないように」,と思ってしまうものらしい。不安が自分に対する自信を弱め,消極的な態度に陥ってしまうわけである。

ところが,ジーターはまるで違うらしく,その日どんなに調子が悪くても,「次は満塁の場面で自分に回って来い!」と強く願うタイプなのだそうだ。そして現実にそのような局面で出番が回ってきて,決勝点を挙げる値千金の「その日唯一の1本」を放つことができる男,ジーターとはそういう選手なのだそうだ。正に「ポストシーズン男」の面目躍如である。このエピソードは非常に印象的だった。

NBAで言えば,コービー・ブライアントは,その日のシュート確率が19本中1本であっても,決勝ゴールを狙って20本目を思い切って打ちに行ける。タイガー・ウッズなら,その日パットの調子がどれだけ悪くても,自信を持ってカップインを狙いに行ける。

これは言うのは簡単だが,実際に強気でプレーできる人間は早々いない。NBAを見ていると,その日シュートの調子が悪い選手は,段々シュートを打たなくなるのが見ていて本当によく分かる。それで益々シュートタッチが戻らず,何も出来ないまま試合を終えてしまうのである。ところが,レブロンやコービークラスは,何本外そうが打って打って打ち捲くる。その結果,シュートタッチが徐々に戻り,第4Qで大量得点を決めたりするのである。これぞエースの働きだ。

一流選手は,超一流選手が放つ,独特の「プラスのオーラ」に強く惹かれるそうである。試合中,「俺に任せろ」という姿勢を一切崩さない選手について行こうとするのは当然のことだそうだ。

何が言いたいのかと言うと,試験中,失敗しても不安にならず,攻めの姿勢で行け,ということを言いたいのである。本試験では,どこかで必ず,「絶対失敗」するその「失敗」を引きずっては「絶対駄目」である。実は失敗した科目のせいではなく,その次の科目のせいで落ちた,という話は枚挙にいとまない。上手く行った後に強気になるのは誰にでも出来る。しかし失敗した後,強気になることは本当に至難の業だ。自分を信じる。信じ切る。最後まで強気の姿勢を崩さない。そういった強さをもって頂上決戦に臨んで欲しいと思う。
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Out of the Blue

2012-03-27 14:23:15 | 司法試験関連
弥生は雨模様が多い,例年に比べ寒いなどとブツブツ言っていたのはつい4,5日前の話である。しかし今や連日の春めいた陽気でそんなことなぞ遠い昔のような気がしてしまっている。人間ってそんなもんである。

いつになったらこの闇は明けるのだろうか,と真摯な受験生なら不安になるのは「当たり前」である。でも,何かの拍子でパッと目の前が突然明るくなる。人生そんなものだ。桜も咲く時は一気に花開く。つい1週間前までは何もなかったのに気が付くと満開になっている。

森羅万象,全てそうなのではないかと思う。変化は,ある日突然やって来る。
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