合格する為には,「苦手科目を作らない」ことが一番の近道です。「得意科目を作る」のではなく,「苦手科目を作らない」と言うのがポイントです。大体,論文本試験自体は「超絶に」難しいので,得意にするまでのコストがかかりすぎると言う難点があります。そもそも得意になったのかどうかも怪しいと言えば怪しいですよね。
「苦手科目を作らない」ということは,「8科目平均点以上で揃える」ことを意味しますが,これ自体,実は全然簡単ではありません。だから苦労しているわけです。さて,多くの受験生の「○○が苦手です」という相談を散々受けてきましたが,いつも言っている事があります。「本当に苦手なの?単に勉強してないだけじゃないの?」
ほぼ全員が,ドキッとした表情を見せます。「苦手科目」の正体は,「他の科目に比べて勉強時間が少ない科目」,ということは往々にして有ります。ためしに科目毎の勉強時間を記録してみてください。「苦手科目」の勉強時間は「得意科目」と比較するとかなり少ないはずです。
例えば,民事系が苦手です,という人に「ねぇ,起きてすぐの勉強って,刑事系とか公法系が多いんじゃない?1日の最初の勉強科目が民事系の科目ってあまりなくない?」というと,苦笑いする人が多いです。本来ならば苦手な科目ほど頭が元気なうちに時間を費やして取り組むべきなのですが,実際は逆な事が多いのです。何故なら脳は「嫌いなこと」「つまらないこと」を本当にやりたがらないからです。脳にとって気持ちのいいこと=理解が進むこと,楽しいこと,を好むのでどうしても好きな科目の勉強ばかりをしてしまうのです。
「苦手科目」は実は「嫌いな科目」であり,「得意科目」は「好きな科目」であることが多いと思います。この点は留意しておくべきでしょう。