新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

瀬戸内&四国ツアー旅行記(その5)鞆編

2009-05-07 20:14:16 | 旅行記

尾道から鞆までの「クルージング」は、5月3日の「瀬戸内&四国縦断ツアー 2日目のハイライト(その2)」をご参照くださいませ。

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鞆での行動プランを練っている時、非常に気がかりなことが一つありました。
それはコインロッカーがあるのかどうかということ。今回の旅行は事前に好天が予想されていましたので、傘は持ってきていないし、衣類も夏物中心で、いつもの旅行に比べればカバンは軽いのですが、それでもPCやACアダプタはある、シェーバーはある、シェーバーの予備電池はある、電動歯ブラシはある、で、そこそこの重さです。
ところが、ネットで調べると、「福山駅のコインロッカーに荷物を入れ、バスに乗って鞆の浦へ」とか、「宿泊先に荷物を預けて身軽になって観光」とか、鞆でコインロッカーを使った人が見あたらないのですよ。コインロッカーがあるとすれば、「県営桟橋」か「ともてつバスセンター」くらいのものでしょうが、それとても心許ない状況です。まぁ、無ければ無いで、カバンを持って歩いてみるか、ということにしました。っつうか、それしかないわけで…。

   

鞆港に着いての第一印象は、「一見、ただの漁港だ」というもの。漁船がずらりと並んでいるし、「県営桟橋」の横では、獲ってきた魚の分配なんぞをする集団がいたりと、およそ観光地らしさがありません。「県営桟橋」にしても、広島の宇品旅客ターミナル(ここは相当に立派)はもちろんのこと、さっき乗船した尾道の桟橋(ここも結構立派)とは同じ「桟橋」でくくるのが相手に対して失礼な施設でした。岸壁から浮き桟橋が伸びているだけで、完全に露天です。近くに待合室らしきものがありましたが、それも「田舎の雑貨屋が店じまいするので買い取って椅子を並べた」風情。予想どおり、コインロッカーはありませんでした。
400mほど離れたバスセンターまで行っても、そこにコインロッカーが無かったら、目も当てられません。そんなわけで、カバンを持ったまま、鞆観光を開始することになりました。
   

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090506_2_3_2 写真の中央部にあるのが、鞆の浦のシンボル「燈籠塔」です。
右の写真は、これまた鞆の浦のシンボル「雁木」。

鞆では、架橋&埋め立ての是非を巡って論争が続いています。まちなかを歩くと、「開発促進!」の幟と「埋立て架橋反対!」の幟があちこちに立っています。
確かに、街中心部を東西に貫くメインストリートは、小型車同士でも一方が道の端に寄せて停まらないとすれ違いできないほどの狭さで、開発推進派が主張するように、生活は不便だろうし、緊急車両の通行もままならない状況にあるのは明白です。

ですが、橋を架け、埋め立てて駐車場を作ったらどうなるんでしょう。景観は損なわれて観光客は減り、自慢の駐車場はガラガラなんてことになりはしませんかね。「金の卵を産むガチョウ」のお話のようなことになるんじゃなかろうかと思います。

私のようなフリの観光客にたいそうなことを言える資格はありませんけれど、「土木工事が欲しい」なんて一過性の欲望はもちろん、開発に対する過大な期待はとりあえず置いといて、他の良いアイデアはないか考えるべきではないでしょうか。
090506_2_4_2陳情して新幹線や高速道路を通してもらったものの、観光客は通り過ぎる、地元民は遠くの大都市に買い物に行く(いわゆるストロー現象)ものだから、町は寂れる一方、なんて例はいくらでもあるのですから。
観光客による渋滞が問題だったら、住民のマイカーや生活関連以外の車両を完全に閉め出す「パーク&ライド」という手段がありますし、通過交通(現在でもさほどあるようには思えませんが)対策としてなら、案として存在するトンネルという手があります。
まずは、開発賛成派も反対派も頭を冷やして、じっくりと話し合うべきだと思います。開発するにしても、そんなに急がざるを得ない理由はないと思いますので。

ただ、「よそ者には口をはさませない」「自分たちの町のことは自分たちが決める」という姿勢はどうかと思います。
自治に委せるべき話と、そうでない話は峻別するべきでしょう(今の日本はこれがおかしくなっていると思います)。

   

こんな論争が背景にあるからなのか、「観光」に対する地区の姿勢がとても中途半端に感じられました。観光客相手の店がいくつもある一方で、前述のようにコインロッカーが無い、貴重な観光資源の紹介はボランティアガイドに任せるだけで説明板どころか看板も極めて少ない、鞆城址にある福山市鞆の浦歴史民俗資料館HPは準備中)はまだ陽が高い16:30には入館受付終了してしまうし、と、敢えて観光客を避けているのではないかとまで思えてしまいます。福山市の観光案内でも、「鞆の浦」が広がりを持った地域として観光資源になっているとはとらえていないようです
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当初の計画では、鞆港着が16:12で、鞆港18:03発の路線バスに乗るまでの約2時間を鞆観光にあてることにしていました。
ですが、やはり荷物は邪魔で重いし、そんなハンデ(?)を乗り越えてまで観るべき場所・モノも残っていそうもなかったもので、早々に福山に移動することにしました。

結局、鞆に滞在したのは40分強

何とも物足りなさが感じられる一方、いろいろと考えたいことはたっぷりと残る鞆でした。
しかも、福山に向かう路線バスでは、地元高校生がカバンを座席に置いて、途中乗ってきた人が座る場所を探していても知らんぷりだし…。どうなってるんだ、広島の若者は


つづき:09/05/08 瀬戸内&四国ツアー旅行記(その6)琴平まで編

後日談:09/10/02 今週の注目した判決2つ

コメント (1)
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