琴平駅に到着したものの、電車から降りる人はそれほどいません。
四国有数の観光地、それもGWだというのにね。
駅前には、琴平らしく「鏡獅子」の像があります。
色鮮やかな幟が雰囲気を出してます。 ただ、タクシーの運転手さん、そんな一等地でクルマの手入れをしなくてもいいのに…。
金刀比羅宮へ向かって歩くと、こんな⇒案内看板が。
「こんぴらさん」良しとしても、「Konpirasan」はねぇ…。
もっとも、「荒川」が「Arakawa Riv.」とか、「中央通り」が「Chuo-dori Av.」と表示されるよりはマシかもしれません。
あまりひとけのない通りを進んで行くと、高灯籠と「ことでん琴平駅」が。
高灯籠に合わせた駅舎のデザインがなかなかよろしいと思います。惜しむらくは、写真の右側に写っている看板。こちらも屋根の傾斜角を合わせたら面白かったのにな。
駅近くの金倉川(かなり大量の鯉が泳いでいました)沿いに、黄色の提灯が並んでいます。
まだ朝(10:07)なので、なにやら寝ぼけている感じですが、夜になって、提灯に明かりが点れば、「千と千尋の神隠し」で神様たちが船に乗って温泉場にやってくるシーンのような、良い雰囲気になりそうです。
それにしても、人がいない…。
大丈夫か?こんぴらさん
そんな心配はまったくの杞憂でした。
表参道に入ると、いったいどこから沸いたんだろうか?と思うほどの人、人、人…。凄い雑踏です。老若男女がぞわぞわと歩いています。名物の「杖」を持っている人が多かったです。どうやら土産物屋さんが貸してくれているようですな。
その土産物屋さんたち、売っているモノが面白かったぁ。これまた名物の「うちわ」とか、どんな観光地にもある「お菓子」とからならともかく、骨董品もどきの武具とか、街の古ぼけたおもちゃ屋にしかないような時代がかったおもちゃとか、果ては全高70~80cmはあろうかという「あしたのジョー」の「まっ白だぜ」フィギュアなんてのが売られています。
どんな購買層を想定して品揃えしているんでしょうか? 売れているんでしょうか? でも、こんな土産物屋も観光地らしくって楽しい
ホントは、のんびりと土産物屋を冷やかしたかったのですが、いかんせん、琴平滞在は2時間の予定です。この2時間の間に、御本宮まで行って、降りてきてうどんを食べなければなりません。そんなに余裕がありません。今回はがまん、がまん…。
うどんと言えば、参道に向かう途中で、見つけました、噂に聞いていた「うどんタクシー」
車庫で出動待機中のうどんタクシー。
なんでも、この行灯を乗っけたタクシーに乗務するためには、筆記試験、
実地試験、
手打ち試験
をパスしなければならないのだとか(こちらをご参照方)。
時間に余裕があれば、うどんタクシーでうどんの名店巡りなんぞも試してみたいところですが、今回は参道沿いでうどんを食べることにして、先に進みましょう。
これまた名物の「かご屋さん」。背景は鼓楼です。
受付は年長者、実際に担ぐのは若者が中心のようです。
それにしても、自分一人で上るのもしんどい石段を、他人をかごに乗っけて上り下りするなんて、並大抵のことじゃありません。大したものです。
料金は、上りが5千円、下りが3千円くらいのようですが、それくらいとってもおかしくないでしょう。
でもねぇ、せっかくこんぴらさんに来たなら、自分の足で上るのが一番です。きついけどね…。
金刀比羅宮一帯では、「こんぴらさん-海の聖域 パリ凱旋帰国展」が開催中でした。
私は表書院で、円山応挙と村田(邨田)丹稜の障壁画の他、特別公開中の伊藤若冲の「花丸図」、そして椿書院(旧 白書院)で田窪恭治氏が制作中の障壁画を見物しました。
田窪さんの作品は、障壁画というよりも、部屋の内装全部が作品といった感じです。なにせ、襖のキャンバスをはみ出して、柱や梁もキャンバスになってしまっています。
椿の季節には、庭の椿と椿書院の室内とがボーダーレスで椿だらけになって、さぞかし素敵なことでしょうなぁ。
書院を出たところで、一旦「水入り」とさせていただきます。
つづき:09/05/10 瀬戸内&四国ツアー旅行記(その9)琴平編<下>