プロ野球の開幕日が決まったようです(リリースはこちら)。
当初は、3月25日に、セ・パ両リーグが同日開幕する予定だったものの、今回の地震の影響を受けて、パ・リーグは4月12日に延期することが早々に決まっていました。
一方、セ・リーグは、所属チームの「本拠地に被害がない」ことを理由に、当初予定どおり、3月25日に開幕するのだそうな。
私が蔑視してやまないナベツネ氏は、16日夜に開催された「財界人による巨人の応援団体の『燦燦会』」(こんな時期にパーティをやるかよ… 参加するもうも参加するほうだ
)で、
開幕を延期するとか、プロ野球をしばらくやめるとか俗説があったが、戦争に負けた後、3カ月で選手や監督から試合をやりたいという声があがって、プロ野球を始めた歴史がある
明るい活力を大衆に示すことができるのはプロ野球選手。選手が命がけでいいプレーをすれば元気が出るし、生産性も上がる
とのたまわったそうです(ソースはこちら)。
私は、3月15日の「『京都遠征』を『京都旅行』に変更」で書いたように、すべてを「自粛」することが正しいことだとは考えていません。それぞれの人が、「今すべきこと」「今してはならないこと」を判断して行動するべきだと思っています。
ヂャイアンツの清武代表はチームの選手との話し合いの中で、こんな発言をしたと報じられています(ソースはこちら)。
野球選手ができるのは野球。セ・リーグはできる可能性があるのだから、25日で準備しようということ。
(停電の範囲外は)やってもいいということ。経済活動はやめるべきではない
何でもかんでも自粛すればいいのか。条件が許せばスタートするしかない。それがスポーツマンの責務
清武氏は、読売の社会部記者だった人。そんな経歴を持った人が、「(停電の範囲外は)やってもいいということ」などということをおっしゃるとは
なんというレベルの品性をお持ちなのでしょうか…
ヂャイアンツの本拠地東京ドームがある文京区や読売新聞の仮本社のある中央区は、計画停電の対象地域から外れています。
しかし、計画停電の対象地域から外れているからといって、「電力を浪費してよい」わけはないでしょう。他の地域が計画停電で節電しているおかげで、経済活動の中心地が「停電フリー」になっているはずです。
どうしてこの理屈が判らないのか(敢えて見ないふり?)
昨日の夕方、寒さが厳しく電力が逼迫しているとして、帰宅ラッシュ時の電車が間引き運転されました。
また、私の家周辺でも、予定どおり約3時間の計画停電が行われました。
仮に「空調や気圧維持、照明で大量の電力を使用する東京ドームでプロ野球の試合が開催されるため電力が逼迫することが予想されることから、なお一層の節電をお願いします」などという事態に至ったら、そこまでいかなくても、試合が開催されることで計画停電の実施地域が拡大されるとしたら、どんなに冷ややかな視線がプロ野球に注がれることか…。
東日本で開催される試合が、余震が収まった段階で、かつ、すべて、照明不要のデイゲームで行われるならば(東京ドームは計画停電が行われている間はデイゲームもダメ)、それはナベツネ氏がおっしゃられるように「大衆」が「元気が出るし、生産性も上がる」かもしれませんが、そんな目処も立たない中での「開幕強行」は愚の骨頂です。