東京新聞の古田哲也記者による記事【安保廃止法案、審議せず 会期2カ月残し与党決定】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201603/CK2016033102000136.html)と、
社説【安保法廃止法案 まだ決着はついてない】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016033102000148.html)。
《自民、公明両党は三十日、野党が衆院に共同提出した安全保障関連法の廃止法案を今国会で審議入りさせず廃案に持ち込む方針を決めた。安保法施行の翌日に、国会会期末まで二カ月も残しての決断となる。安倍晋三首相は法律について国民に丁寧に説明すると繰り返していたが、違憲性などをめぐる本格的な議論は行われないことになる》。
《安倍政権はなぜ安全保障関連法廃止法案の審議に応じないのか。専守防衛を転換し、憲法違反とも指摘される法律だ。国民の理解が十分得られたとも言えない。「決着」はまだ、ついていない》
『●平和憲法を壊憲し軍隊を持ち「戦争できる国」の時代に:
「ネジレ」を取り戻し、「厭戦」の世に戻したい』
なんのための国会なんでしょうか? 2ヶ月も店晒しにし、アベ様らは正気なのでしょうか? 国会で議論することが、「国民に丁寧に説明する」ことになるはずですが、いつもの御得意の「息吐く様に噓つく」でしょうか。やはり「厭戦」の世に戻すべきだと、強く思います。クーデターで、違法な手続きで、違憲な壊憲を許容できる、自公議員支持の25%の人々と50%の「眠り猫」の皆さん、本当にコレでいいの?
平和憲法を壊憲し軍隊を持ち「戦争できる国」の時代に変わってしまいました。「ネジレ」を取り戻し、「厭戦」の世に戻したい。チャンスは、参院選です。衆院補選も含めて、自公お維大地には投票してはいけない。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201603/CK2016033102000136.html】
安保廃止法案、審議せず 会期2カ月残し与党決定
2016年3月31日 朝刊
自民、公明両党は三十日、野党が衆院に共同提出した安全保障関連法の廃止法案を今国会で審議入りさせず廃案に持ち込む方針を決めた。安保法施行の翌日に、国会会期末まで二カ月も残しての決断となる。安倍晋三首相は法律について国民に丁寧に説明すると繰り返していたが、違憲性などをめぐる本格的な議論は行われないことになる。 (古田哲也)
自民党の谷垣禎一、公明党の井上義久両幹事長らは三十日、都内で会談。廃止法案について「決着のついた議論を再び蒸し返すだけ」(佐藤勉・自民党国対委員長)と、野党側が求める審議に応じない方針を確認した。
他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とした安保法は、多くの憲法学者が違憲性を指摘する中、政府・与党が昨年九月に成立に持ち込んだ経緯がある。廃止法案は、民進党に合流する前の民主、維新両党と、共産、社民、生活の計五党が、法律の違憲性などを国会で問い直すために、成立から丸五カ月を迎えた二月十九日に共同提出した。
廃止法案の取り扱いを協議する衆院議院運営委員会理事会では、早期の審議入りを求める野党に対し、与党は回答を保留してきた。安倍首相は、安保法が施行された二十九日の国会で、廃止法案について「廃止すれば日米の同盟の絆は大きく毀損(きそん)される」と表明。首相の意向を受け、与党は審議しないと決めた。
野党側は「安保法の問題点が明らかになり、参院選や衆院補選の争点になれば与党が負けるという不安の裏返しだ」(山井和則民進党国対委員長代理)と反発している。
今国会の会期は六月一日までで二カ月残っている。廃止法案は審議入りせず会期末を迎え、継続審議の手続きが行われない場合、廃案となる。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016033102000148.html】
【社説】
安保法廃止法案 まだ決着はついてない
2016年3月31日
安倍政権はなぜ安全保障関連法廃止法案の審議に応じないのか。専守防衛を転換し、憲法違反とも指摘される法律だ。国民の理解が十分得られたとも言えない。「決着」はまだ、ついていない。
自民、公明両党の幹事長らがきのう会談し、民進党に合流する前の旧民主、維新両党と共産、社民、生活の計五党が共同提出した安保関連法廃止法案の審議には応じないことを決めた。「決着のついた議論を再び蒸し返すだけ」(佐藤勉自民党国対委員長)というのが理由だという。
安保関連法は昨年、衆参両院で計二百十六時間の審議を行い、参院では野党の一部の賛成も得て成立。二十九日に施行された。
しかし、国内外で多くの犠牲を強いた先の大戦の反省から、戦後日本が貫いてきた「専守防衛」政策を転換し、他国同士の戦争に加わる集団的自衛権を行使できるようにする法律だ。
ましてや歴代内閣が長年、憲法違反だとして禁じてきた集団的自衛権の行使を一転、安倍晋三首相が、一内閣の判断で認めた新しい憲法解釈を反映したものである。
国の在り方や国民の命運を大きく左右する安全保障政策は国民の大方の理解を得ることが必要だ。成立後でも、問題点が指摘されれば、とことん審議するのは国会の役割である。審議時間が長ければいいというものではあるまい。
共同通信社が安保関連法施行直前に行った世論調査では、関連法を「評価しない」との答えがほぼ半数を占めた。首相がいくら関連法について「廃止すれば、日米の同盟の絆は大きく毀損(きそん)される」と強弁しても、国民の理解が十分に得られないことの表れだろう。
旧民主、維新両党は民進党への合流前、日本領域での事態には迅速に対応する一方、海外での自衛隊活動には歯止めをかけるため、領域警備法案など三法案を共同で提出した。廃止法案と合わせて安保関連法の対案を成すものだ。
野党には対案がないと批判し、「全体像を一括して示してほしい」と挑発していたのは首相自身である。たとえ成立の見込みがない対案でも、提出を促しながら提出されたら審議に応じないというのでは、不誠実極まりない。
安倍政権は廃止法案の審議に堂々と応じるべきだ。審議すれば安保関連法の問題点が次々と明らかになり、夏の参院選や四月の衆院補選に影響が出ることを政権は恐れている-。審議を避けるのならそう思われても仕方があるまい。
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