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●高江破壊と歴史的暴言: 「みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人は誰か」?

2016年11月08日 00時00分37秒 | Weblog


東京新聞の生島章弘記者による記事【「高江の住民抗議10年続け」 映画「標的の村」三上監督に聞く】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/CK2016102302000115.html)。
琉球新報のコラム【<金口木舌>蔑視発言の本質】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-380879.html)。
沖縄タイムスの阿部岳氏のコラム【[大弦小弦]日本人の乗客の皆さまにおわびします…】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/67897)。

 《騒音被害や米軍の事故を懸念した住民は約十年前から抗議活動を続けてきた。その姿を記録した映画「標的の村」の監督、三上智恵さん(52)は「政府による住民弾圧は安倍政権であからさまになった」と指摘》。
 《▼Aさんを擁護した先生は、松井一郎大阪府知事である。松井知事が機動隊員を擁護する根底には「沖縄の人は差別されても仕方がないとの思いがありはしないか…▼辺野古や米軍北部訓練場などで基地を強化し、みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人は誰か。見誤ってはいけない》。
 《▼大阪府の松井一郎知事が機動隊員の暴言を擁護した構図とそっくりだ。圧倒的な力の差を無視して、「相手もむちゃくちゃ言っている」とどっちもどっちに持ち込む。ヘリパッド建設を強行しているのは政府なのに、「混乱を引き起こしているのはどちらか」と事実の誤認を混ぜ込む問題の根本を差別と認めず、「不適切」で済ませるところも同じ ▼弱者をたたく。声を上げるなら、たたいて黙らせる。二つの事件の符合に、今の日本の病んだ空気を思い知らされる》。

 『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の記事【機動隊員の沖縄差別は「土人」発言だけじゃない!「バカ」「シナ人」…差別意識を助長させる安倍政権】(http://lite-ra.com/2016/10/post-2634.html)によると、《しかし、今回の差別発言は、ひとりの機動隊員が「うっかり言ってしまった」という問題ではない。実際、8月の時点から機動隊員が反対派市民に「バカ」「気持ち悪い」「おまえなんか殴る価値がない」などと暴言を吐いていることが確認されており、今回の…》。

 「民意圧殺」=高江破壊での「歴史的暴言」とその周辺の酷い反応。それを「歴史的暴言」と感じないヘイトな人々。ニッポンの社会そのものが相当に歪んでいる…《今の日本の病んだ空気》。《みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人は誰か》?、を理解できないようだ。

   『●「歴史的暴言」、アベ様のシモベらの度の過ぎた
      差別意識の酷さ…無数の「沖縄差別」の氷山の一角が露見
   『●沖縄差別・沖縄破壊の「やりたい放題」…
     「歴史的暴言」から想起されるナチソネ氏や「産経のドン」等々

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/CK2016102302000115.html

「高江の住民抗議10年続け」 映画「標的の村」三上監督に聞く
2016年10月23日 朝刊

 沖縄県の米軍北部訓練場(東村、国頭村)の一部返還を巡り、東村高江地区のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)移設工事に反対する住民と警察当局の衝突が相次いでいる。集落から最も近いところで四百メートルしか離れておらず、騒音被害や米軍の事故を懸念した住民は約十年前から抗議活動を続けてきた。その姿を記録した映画「標的の村」の監督、三上智恵さん(52)は「政府による住民弾圧は安倍政権であからさまになった」と指摘する。 (生島章弘


 「まるでゴーカートの練習場のよう。耐えがたい騒音に見舞われている」。三上さんは、完成した二カ所のヘリパッドで米軍が新型輸送機オスプレイの訓練などを行う様子を表現した。

 北部訓練場の一部返還は一九九六年に日米両政府が合意した「沖縄に関する特別行動委員会」(SACO)最終報告に盛り込まれた。六カ所のヘリパッドを人口百数十人の集落を取り囲むように新設することを条件に、訓練場の約半分の四千ヘクタールが返還される。

 工事が始まったのは〇七年七月。高江地区は区民総会で二度にわたり建設反対を決議し、住民は工事車両や資機材の搬入を防ごうと道路に座り込んだ。だが、政府は〇八年に「通行妨害」だと訴え、八歳の少女を含む十五人の座り込み禁止を裁判所に求めるなどして、工事を続けた。

 三上さんは座り込みについて「金も権力も体力もない市民ができる最後の抵抗手段。戦後の沖縄では、多くの闘争で結果も出してきた」。それにもかかわらず「政府は、裁判にかけて脅せばやめるだろうと住民を見くびっていた。この弾圧を絶対、白日の下にさらそうと考えた」。映画は一三年に完成し、全国で自主上映され、反響を呼んだ。

 政府は今年中の返還に向け、七月から残る四カ所の工事に着手した。「古くなった基地を返す代わりに新しい基地を造らせるのは米国の常とう手段だ」と批判。日本政府は長く、オスプレイがヘリパッドで訓練する計画を伏せていたとして「沖縄はどうにでもなる、安全保障は専権事項で口出しさせない、という国の姿勢を象徴している」。

 三上さんは、政府が高江の工事の先に米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾市)移設に伴う名護市辺野古(へのこ)の新基地建設を見据えていると指摘する。辺野古が『本丸』で、高江で(住民の反対を抑え込む)前例をつくろうとしている沖縄で負けたら、全国でどんな問題にも反対の声を上げることさえできなくなる


 <みかみ・ちえ> 1964年、東京都生まれ。87年、毎日放送(大阪市)にアナウンサーとして入社。95年、琉球朝日放送(那覇市)に移る。2014年に退社した後、フリーのジャーナリスト、映画監督として活動。初監督作品の「標的の村」はキネマ旬報文化映画部門1位に選ばれるなど17の賞を獲得した。沖縄県在住。
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http://ryukyushimpo.jp/column/entry-380879.html

<金口木舌>蔑視発言の本質
2016年10月23日 06:00

 あるクラスで、Aさんが級友Bさんに対し、暴言を吐いてしまいました。多くの人がAさんの暴言をとがめました。しかし先生は「Aさんは日頃から授業を熱心に聞き、頑張っているんだから、いいじゃないか。勉強ご苦労さま」と言いました

▼暴言を吐かれたBさんは先生に抗議しました。すると、一部の人たちは「君も日頃から暴言を吐くことがあるじゃないか。自分のことは棚に上げて、Aさんをとがめるのか」とBさんを非難しました

▼架空の話だが、現実でも同じようなことが起きている。Aさんは「土人」発言をした機動隊員。Bさんは沖縄県民。Bさんを非難しているのは、ネット上の第3者だ

▼Aさんを擁護した先生は、松井一郎大阪府知事である。松井知事が機動隊員を擁護する根底には沖縄の人は差別されても仕方がないとの思いがありはしないか

▼架空の話に戻る。暴言を受けたBさんは、先祖代々みんなが嫌がるきつい仕事をしてきました。誰かにそろそろ代わってほしいと思っていますが、代わってもらえるどころか、さらに仕事を押し付けられそうになっています。「これ以上は無理」と訴える中、Aさんから差別的暴言を受けました

▼辺野古や米軍北部訓練場などで基地を強化し、みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人は誰か。見誤ってはいけない。
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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/67897

[大弦小弦]日本人の乗客の皆さまにおわびします…
2016年10月24日 07:20 阿部岳

 「日本人の乗客の皆さまにおわびします。本日は多数の外人のお客さまにお乗りいただいており、大変ご迷惑をおかけしております」。今月10日、関西空港に向かう南海電鉄の車内で車掌がアナウンスした

▼たまたま、那覇市の横山知枝さん(45)が乗っていた。「なんだそれ?」。思わず声に出たという。会社に「明確な差別ですよ」と抗議したことをツイッターに投稿。それが広がり、各メディアが報じた

▼会社は「差別の意図はない」と釈明した。外国人客に「邪魔だ」と罵声を浴びせる乗客がいたため、トラブルを避けようとしたのだという

▼横山さんは怒る。「なぜ差別主義者の乗客を注意せず、『外人が迷惑』とマイノリティーをさげすむことになるのか」。ネット上でも外国人客への攻撃が目立った

▼大阪府の松井一郎知事が機動隊員の暴言を擁護した構図とそっくりだ。圧倒的な力の差を無視して、「相手もむちゃくちゃ言っている」と「どっちもどっち」論に持ち込む。ヘリパッド建設を強行しているのは政府なのに、混乱を引き起こしているのはどちらか事実の誤認を混ぜ込む問題の根本を差別と認めず、「不適切済ませるところも同じ

弱者をたたく声を上げるなら、たたいて黙らせる二つの事件の符合に、今の日本の病んだ空気を思い知らされる。(阿部岳
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コメント
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