(2022年11月26日[土])
(斎藤貴男さん)《葉梨氏は…③死刑執行は冗談のネタ……だと捉えている》。《死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)》…何を考え《ハンを押した》のだろう。
(斎藤貴男さん)《当時、「週刊文春」の記者だった私は、彼を殺人犯に仕立てた連中に、「今のお気持ちは」と尋ねて回る取材を仰せつかったのだが、凄まじい成果を得てしまった。「犯人は梅田だと上が言うから逮捕したまで。証拠なんかねえよ」と、元刑事は笑ったし、元裁判官は、「判決とは国家の意思なんだ。真犯人なんか誰でもいい。裁判所が死刑だと言えば吊るせばいい。無期だと言ったらつなげばいいんだ」と、力説してくれたものである》…。凄まじい。
『●《権力の横暴とそれに従属するマスコミの報道姿勢への問題意識を燃料に
書いてきた──。脚本家がそう明言するドラマが、地上波で放送…》』
『●【<土曜訪問>表現の幅、狭めない 冤罪事件から着想 ドラマ「エルピス」
で脚本 渡辺あやさん(脚本家)】(東京新聞・石原真樹記者)』
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/この国の指導者層の性根は封建時代そのまま…歪んだ選民意識で戦争準備に躍起】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/314823)によると、《当たり前だ。ざっと列挙するだけでも葉梨氏は、①法相なんてチョロいポスト、②大臣の立場は金儲けに使えるはず、③死刑執行は冗談のネタ……だと捉えている。そんな人間に、法秩序の維持や国民の権利擁護の重責を担わせておけるはずがない。さらにまた、東大法学部出の彼は、世襲政治家の娘婿になって政界入りする以前、警察庁のキャリア官僚だった。前述のような発想ないし確信は、つまり警察官としての職務と日常において培われたものではなかったか。》、《「梅田事件」を思い出す》。
『●ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員にとっては大チャンスなのに?
……まあ、やる気のある、自民党にそんな議員が居ればの話ですがね』
マトモで、ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員は居ない。断言する。
日刊ゲンダイのコラム【室井佑月「できない理由」】(https://dot.asahi.com/wa/2022112200037.html)によると、《自民党内では、こういった軽口がウケるのだろうか。それがあたしは恐ろしくてならない。いちばん問題なのは、そこだ。しかし、葉梨氏が辞任に追い込まれたのは、一連の発言の「外務省と法務省は票とお金に縁がない。儲からない」といった部分ではないか。外務省と法務省以外の大臣は儲けていることになってしまうから。他の大臣は、利権団体に予算を流し、キックバックをもらっているとか? 法外な値段でパーティー券を売りさばき、それで儲けているとか? なんなら、利権団体に融通を利かせれば、選挙でも助けてもらえたりってこともあるのだろう》。
室井佑月さんのこのコラム、最後の部分が重要。《話は変わって、2009年から裁判員制度がはじまった。当時から私は、市井の人に死刑を決めさせるのは荷が重すぎると大反対だった。いや、主語を大きくしてはいけない。あたしには無理だ。今回のことでそれを再認識した。もし裁判員として選ばれたら、堂々と拒否してこういおう。「できません。冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」》。
今日の主題はそれ。…《人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので》。裁判員制度反対…「できません。冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」(室井佑月さん)。ブログ主も、「できません」「あたしは死刑制度に反対です」。『死刑のスイッチ』を押すのは、押させられるのは、まっぴら御免だ。
『●死刑存置を目指して、市民の意識のハードルを下げさせる制度』
「裁判員制度に乗せられて、「死刑のスイッチ」を押させられるなんて、
真っ平御免だ。ましてや、それが冤罪であったりすれば、二重三重の
意味でトラウマ必至だ。死刑存置をもくろむ国や官僚、政治家が、
死刑に対する市民の意識のハードルを下げさせるための制度が
裁判員制度であると思う。その片棒を担がされるなんて耐えられない。
敢えて重大犯罪の裁判にシロウト裁判員を参加させるところがその証左」
『●『つぶせ! 裁判員制度』読了』
『●『官僚とメディア』読了(3/3)』
『●『裁判員制度の正体』読了』
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
『●死刑という制度: 「吊るせ、吊るせ」の合唱で何か状況は変わるのか?』
『●「裁判員制度」の下での「死刑制度」存置支持』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●裁判員制度下で少年死刑判決』
『●裁判員の心を慮る・・・』
『●そのスイッチを押せない』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(1/2)』
『●『きみが選んだ死刑のスイッチ』読了(2/2)』
『●裁判員制度: 被告にとっても憲法違反』
『●裁判員制度を即刻中止に』
『●「死刑のスイッチ」を押すこと: 裁判員のストレス障害』
『●裁判員制度という不始末に最高裁はどのような落し前を?』
『●「死刑のスイッチ」を強制する裁判員制度:
「やった人でないと、この苦しみは分からない」』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/314823】
斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。
二極化・格差社会の真相
この国の指導者層の性根は封建時代そのまま…歪んだ選民意識で戦争準備に躍起
公開日:2022/11/23 06:00 更新日:2022/11/23 06:00
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(どいつもこいつも往生際が悪すぎる(手前は岸田首相、
奥は右から山際大志郎前経済再生相、秋葉賢也復興相と
寺田稔前総務相)/(C)日刊ゲンダイ)
はたして寺田稔総務相もクビになった。大いに結構なことである。
政治資金に絡む疑惑の塊が晴れて更迭の運びと相成れば、前経済再生担当相の山際大志郎氏、前法相の葉梨康弘氏に続き、第2次岸田改造内閣で3人目の閣僚辞任だ。岸田首相の任命責任は重大に過ぎる。とっとと自らのクビも切るべきだろう。どいつもこいつも往生際が悪すぎる。何をどう勘違いしたら、ああまで歪んだ選民意識にとりつかれることができるのか。
辞めたらチャラ、で済ませてよい話では絶対にない。葉梨氏の場合だと、武井俊輔外務副大臣のパーティーで、「法相が昼のニュースのトップになるのは死刑のハンコを押した時だけという地味な仕事」「外務省も法務省も票とお金に縁がない。大臣になってもお金が儲からない」などと吐いたことが総スカンを食らった。
当たり前だ。ざっと列挙するだけでも葉梨氏は、①法相なんてチョロいポスト、②大臣の立場は金儲けに使えるはず、③死刑執行は冗談のネタ……だと捉えている。そんな人間に、法秩序の維持や国民の権利擁護の重責を担わせておけるはずがない。
さらにまた、東大法学部出の彼は、世襲政治家の娘婿になって政界入りする以前、警察庁のキャリア官僚だった。前述のような発想ないし確信は、つまり警察官としての職務と日常において培われたものではなかったか。
こういう人物が出世する。ということは、こういうのを引き立てた上役や、忖度したりマネしたりの部下どもがワンサカいるのが警察なのだと考えると、ゾッとしてくる。
「梅田事件」を思い出す。戦後間もない頃の北海道で逮捕され、無期懲役が確定した梅田義光さんが、再審請求を繰り返し、ようやく1986年、無罪を勝ち取った。
当時、「週刊文春」の記者だった私は、彼を殺人犯に仕立てた連中に、「今のお気持ちは」と尋ねて回る取材を仰せつかったのだが、凄まじい成果を得てしまった。「犯人は梅田だと上が言うから逮捕したまで。証拠なんかねえよ」と、元刑事は笑ったし、元裁判官は、「判決とは国家の意思なんだ。真犯人なんか誰でもいい。裁判所が死刑だと言えば吊るせばいい。無期だと言ったらつなげばいいんだ」と、力説してくれたものである。
この国の、いわゆる指導者層を自負する人々の性根は、封建時代とほとんど変わっていない。そんな連中が今、デジタル監視社会の完成を急ぎ、戦争の準備に躍起である。
あまりにも危険だ。
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【https://dot.asahi.com/wa/2022112200037.html】
室井佑月「できない理由」
しがみつく女
2022/11/24 06:00
作家・室井佑月氏は、「死刑はんこ」失言で更迭された葉梨康弘前法相の「外務省と法務省は票とお金に縁がない」という発言にも苦言を呈する。
* * *
死刑執行を命じる法相を「法務大臣というのは、朝、死刑のはんこを押して、それで、昼のニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職」などと発言した葉梨康弘法相が11月11日、発言の責任を問われ、大臣の職を辞した。
これは9日の自民党議員のパーティーでの挨拶(あいさつ)での発言だったという。
「外務省と法務省は票とお金に縁がない。外務副大臣になっても金が儲(もう)からない。法相になってもお金は集まらない」
ともいっていたという。
しかも発言は東京のパーティーで4回、地元のクローズドの場所では複数回おこなわれたらしい。
自民党内では、こういった軽口がウケるのだろうか。それがあたしは恐ろしくてならない。いちばん問題なのは、そこだ。
しかし、葉梨氏が辞任に追い込まれたのは、一連の発言の「外務省と法務省は票とお金に縁がない。儲からない」といった部分ではないか。外務省と法務省以外の大臣は儲けていることになってしまうから。
他の大臣は、利権団体に予算を流し、キックバックをもらっているとか? 法外な値段でパーティー券を売りさばき、それで儲けているとか? なんなら、利権団体に融通を利かせれば、選挙でも助けてもらえたりってこともあるのだろう。
11月11日の衆院法務委員会での立憲の米山隆一議員の質問で露(あら)わになったが、葉梨氏は大臣の年収2953万円に加えて、一議員であった昨年も政治資金パーティーで3293万円も集めている。儲からないといっても大臣に昇格したのだから、今年はもっと金を集められるはずだった。
自民党政治では利権の近い役所の大臣をやれば、もっと金を集められるってことなのか。けれど、それは収賄ではないのか。法務大臣はそういったことを取り締まらなくてはいけない立場なはず。辞任となったのは、軽口が報じられたことで「人の命を軽んじる法務大臣」と世間から悪印象を持たれることになったからか、それとも自民党内で決して触れてはいけない収賄の闇に結果、光を当ててしまうことになったからか。どっちにしろ、自民党からこの闇をなくしていこうという考えは出てこないに決まっている。
話は変わって、2009年から裁判員制度がはじまった。当時から私は、市井の人に死刑を決めさせるのは荷が重すぎると大反対だった。いや、主語を大きくしてはいけない。あたしには無理だ。今回のことでそれを再認識した。もし裁判員として選ばれたら、堂々と拒否してこういおう。
「できません。冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2022年12月2日号
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