まず、昨日に続いて、日隅さんについての東京新聞のコラム「筆洗」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012061402000115.html)から。
『●NPJ編集長・日隈一雄さん亡くなる』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012061402000115.html】
【コラム】
筆洗
2012年6月14日
握手を求めると、柔らかい手で強く握り返してくれた。今年二月の出版記念パーティーで会ったのが最後になってしまった。弁護士の日隅一雄さんが亡くなった。四十九歳。末期がんと闘いながら、記者会見場に足を運び、政府や東京電力の責任を鋭く追及した▼新聞記者から転身した日隅さんと初めて会ったのは、十年ほど前の犯罪被害者の話を聴く勉強会だ。被害者の人権を侵害する事件報道を厳しく批判していた▼裁判員制度が始まる前に出版された『裁判員制度と知る権利』(梓沢和幸・田島泰彦編著)の執筆者仲間として議論を重ねた。「残念ながら、日常の取材では、報道機関にとって、警察は監視する対象ではなく、情報をもらう対象となっているのが現状であり、報道機関は、警察が発表したりリークした情報を、疑うことなく報道している」。本の中でもマスメディアに厳しかった▼先月、菅直人前首相を参考人聴取した国会事故調査委員会のインターネットの中継に、日隅さんの顔がちらっと映っていた。元気にされているんだと安心したばかりだった▼最後まで命の炎を燃やし、主権者は誰かを問い続けた。「今の記者はおとなしすぎる」「官僚は常にメディアをコントロールしようとする。勝たなきゃだめだ」と本紙の取材に語っていた。現役の記者よりも、記者魂があふれる言葉をかみしめている。
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さて、本日の本題。ビデオニュース・ドットコムの記事(http://www.videonews.com/news-commentary/0001_3/002437.php)と日刊ゲンダイの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/137009)。
首相会見の後の質疑もひどかったらしい。日テレ、読売、ロイター(経済通信社)、ニコ動(視聴者質問代読?)。大飯原発の再稼働問題についての会見で、(大事です、でも)消費税増税の質問をしている場合なのか。別の場ですべきです。マスコミがこれでは・・・・・・。一方、別の記者会見(組閣絡み)で、神保さんはゲリラ的に大飯原発再稼働の(とりようもなく、とるつもりもない)責任について質問している。首相の答えは・・・・・・(1)事故から多くの教訓を得て、二度と起こさないようにした、(2)IAEAを含めてオープンな場で安全基準などを作った、そして、メルトダウンは二度と起きない、(3)夏場の電気確保だけでなく、エネルギー安全保障や値上げ阻止のため、原発再稼働が必要、だそうです。お笑いだ! (1)について、動かさないことが最もリスクを下げるし、(2)について、動かさなければメルトダウンのリスクは下がるし、(3)についても、動かさないことがエネルギー安全保障であり、原発を利用すれば、廃炉のコストなどを考慮すればコストはかさむ。責任という問いに、「絶対安全」神話で答えて、どうするのだろう?
組織デモじゃなく、組合組織的なものでもない女性や老人など、公安警察の理解を超えたデモが首相官邸周辺で起こっている。もっとマスコミはそれを報道すべきであり、首相やその取り巻きにその事実を突き付けてはどうか? 電気利用者が要らないといっている。特に原発で作ったエネルギー入らない、と言っているわけ。
民主党内部からも、大変に遅ればせながら、大飯原発再稼働に反対の声が上がり始めた。
ムダ首相のほとんどなかった支持率が、ますます低下したのではないか。とにかく、酷い会見だった。
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【http://www.videonews.com/news-commentary/0001_3/002437.php】
ニュース・コメンタリー (2012年06月09日)
安全神話に依存した原発再稼働の問題点
野田首相は8日、福井県の関西電力大飯原発3・4号機の再稼働を認める意向を正式に発表した。各方面から様々な圧力がかかる中での苦渋の決断だったのだろうが、残念ながらその理由は福島第一原発事故の教訓が十分活かされたものとは到底言えない内容だった。
「大飯原発の再稼働の判断の基軸は、国民生活を守る。これが唯一絶対の基軸である」。首相はこう語り理解を求めた。しかし、4日の会見同様、首相の説明は「事故を起こさないようにすることが、私の責任」「全電源喪失しても炉心の損傷には至らない」など3・11以前の安全神話を繰り返すばかりで、事故が起きた場合の対応についてはまったく言及がなかった。
結局、今週の2回の会見を通じて、総理の口から再稼働の理由として、「電力が足らないから」、「経済的な影響が大きいから」という以上の説明を聞くことはできなかった。
確かに、福島第一原発事故を受け、安全対策などに一定の強化が行わたことは事実かもしれない。しかし、そもそもわれわれは福島第一原発のメルトダウン並びに放射能の外部への漏出の原因が何だったのかについては、確たる情報を得ていない。政府と国会の事故調の調査結果を待っているところだ。原因もわからない中で、「安全対策は万全」、「福島のような炉心損傷には至らない」と何度言われても、どれほどの信用があるだろうか。
また、正当性があろうが無かろうがどうしても大飯だけは再稼働するというのであれば、最低限やっておくべきことがあるはずだ。まずは3・11以前のように炉心溶融は絶対起きないという前提の上に立つのではなく、万が一炉心溶融が起きても放射能が外部に漏れないためのベントフィルターを設置したり、万が一放射能が漏れた時に周辺住民を無事に避難させるための避難訓練や避難ルートの確保、そしてそれでも被害者が出た場合の保険などの賠償措置などを予め万全にしておくことが、福島の教訓なのではないか。
一貫して「再稼働の是非はともかく、その決め方がより重要」との立場をとってきたジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が、今回の再稼働の正当性とそこから見える問題点を議論した。
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/137009】
「大飯再稼動待った!」国会議員119人署名に菅直人前首相の名前がない
2012年6月12日 掲載
<しょせん、口先だけがまたも露呈>
野田首相が民意無視で宣言した関西電力大飯原発再稼働。消費増税と同じく、こちらも民主党内を二分する騒ぎになっている。当たり前の話で、福島原発の事故原因もハッキリしなければ、国会事故調の報告もまとまっていない。原子力規制庁も発足していないのに、安全基準も何もないからだ。そのため、多くの国民が今なお、再稼働に反対し、民主党の国会議員119人(6月11日現在)が「慎重に判断すべし」と申し入れている。ところが、この署名に肝心の名前がなかった。脱原発にあれだけこだわった菅直人前首相だ……。
この署名は民主党の衆院議員、荒井聰元国家戦略担当相と福島選出の増子輝彦参院議員が中心となって呼びかけたもの。羽田孜元首相、鳩山由紀夫元首相、小沢一郎元代表、渡部恒三元衆院副議長、江田五月党最高顧問、馬淵澄夫元国交相ら119人が署名している。
顔ぶれを見て分かるのは、反野田とか、小沢系だとかは関係なく、党内の派閥を超えて、賛同者が集まったということ。首相経験者も入っているし、前首相である菅が現首相の野田に遠慮して、署名を拒否する理由はない。そのうえ、荒井といえば、菅が閣僚に起用した“お気に入り”だ。なぜ、子分の呼びかけに応じないのか。ますます、菅の名前が名簿にないことが不自然に見えてくるのである。
理由を菅事務所に尋ねたが、締め切りまでに正式な回答はなく、事務所は「本人でないと答えられない」と言うのみ。「結局、あの人は口先だけ……」と改めて、党内の評判を下げている。
「だって野田首相の原発再稼働記者会見のひどかったこと。
理屈もヘッタクレもないじゃないですか。この夏が厳しいのであれば、
期間限定で動かし、その後止めて、安全基準をきちんとしたものにしてから、
再稼働を検討すればいい。再稼働の理由も安全性の確保から
電力供給不足に変わり、最後は値上げを理由に国民生活に影響が
出るとドーカツした。電力会社の無駄を放置して、
『国民生活を守るための再稼働』なんて、よくもまあ、こんな屁理屈を
言えたものです」(ジャーナリスト・横田一氏)
同じような趣旨のことは大阪市特別顧問の古賀茂明氏も指摘している。菅周辺によると、「菅さんも会見には呆れていた」と言う。一応、自身のブログには脱原発の主張をつづっているのだが「それでも沈黙しているのは、小沢グループと連動していると思われたくないんだろう」(菅周辺)なんて、言われている。
「しょせん、菅さんの脱原発もその程度なのでしょうか。
本気で脱原発を目指すのであれば、野田首相を引きずり
降ろさなければウソ。鳩山、小沢両氏とトロイカ体制を復活させて、
民主党の原点に戻るべきですよ」(横田一氏=前出)
何度、国民を裏切れば気が済むのか……と言いたくなる。
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東京新聞に載っていた訃報(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012061302000102.html)。
日隅さんによるNPJロングインタビュー(http://www.news-pj.net/npj/mv/index.html)、興味深いものばかりです。
NPJ(http://www.news-pj.net/index.html、New for the People in Japan)の編集長を務めえておられた、弁護士の日隈一雄さんが亡くなられたそうだ。癌闘病中にもかかわらず、FUKUSIMA原発人災以降、東京電力の記者会見に出続けられていた日隈さん。ジャーナリストとして、弁護士として、「「今の記者はおとなしすぎる」と憂い、「官僚は常にメディアをコントロールしようとする。勝たなきゃだめだ」とも訴えていた」そうだ。
訃報に接し、とても残念な思いです。ご冥福をお祈りします。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012061302000102.html】
弁護士・日隅一雄さん死去
2012年6月13日 朝刊
昨年三月の東京電力福島第一原発事故直後から、政府や東電の責任を追及してきた元新聞記者で弁護士の日隅一雄(ひずみ・かずお)さんが十二日午後八時二十八分、入院先の東京都新宿区河田町八の一の東京女子医大病院で死去した。四十九歳。昨年五月、末期胆のうがんで余命半年と告知されていた。広島県出身。
京大卒業後、産経新聞記者を経て一九九八年に弁護士登録。第二東京弁護士会に所属。NHK番組改変訴訟や沖縄返還密約情報開示訴訟などに携わる一方、弁護士やジャーナリストらで設立したインターネット市民メディア「NPJ(News for the People in Japan)」編集長を務めた。
十二日に亡くなった日隅一雄さんは、弁護士として「表現の自由」や「知る権利」の実現に奔走する一方、ジャーナリストとして福島第一原発事故の問題を追及し、ブログなどで発信を続けた。東電や政府の記者会見に足を運んだ数は延べ百回以上に上る。
会見への出席は「市民に必要な情報がきちんと出ていない」との危機感を募らせたことが発端。既存のメディアにも問題を突きつけていた。
今年二月、東京新聞のインタビューでは「今は政策決定が官僚主導。『主権在官』になっている」とし、国民が情報を得にくい制度に問題があると指摘。「市民が情報共有して主権を行使できる社会にし、日本に実質的な民主主義を根付かせなくてはいけない」と強い口調で説いた。
一方で「今の記者はおとなしすぎる」と憂い、「官僚は常にメディアをコントロールしようとする。勝たなきゃだめだ」とも訴えていた。
今年一月に「検証 福島原発事故・記者会見」(共著)、四月には「『主権者』は誰か」を刊行。病をおして対談や講演に出向き、真の民主主義の実現に最期まで執念を燃やした。
東京共同法律事務所の同僚で前日弁連事務総長の海渡雄一弁護士は訃報に接し「日隅さんとは一緒にたくさんの仕事をした。本当によく働く誠実な人でジャーナリスティックな視点で訴訟に取り組んでいた」と話した。
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CML(http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-June/017320.html)で知り、先日、追記の形で紹介しました。
『●第2自民党による弱者いじめは続く ~生活保護支給引き下げ検討~』
映像を見てどう感じるでしょうか? 人それぞれ感じ方は違うとは思いますが・・・・・・。
「どうかしている!」・・・・・・、私の第一印象。Youtubeの映像「生活保護受給問題のデモ集団が老人へ暴力(http://www.youtube.com/watch?v=z1eLBCgEhy8)」を見て、唖然としました。この国の政府や政治家も異常だが、この集団はその上をいっている。日本人や日本を十把一絡げにするつもりはありませんが、外国からは異常な国だと思われはしないでしょうか。
暴力団のごとく大声で怒鳴りたて自己の一方的な主張をする姿、ハシズムに通ずるとは思うが、でも、誰でもが言論の自由は保障されるべきだとは思う。見苦しく、見るに堪えず、言論による暴力であるとも感じる。が、(この一線も越えていると思うが)異常な迷惑をかけないのであれば、主張することは自由だと思う。でも、映像にある実際の暴力の行使は許されるものではない。言論の自由を委縮させる行為である。映像上では、この老人への暴力に警察が介入していないのは理解に苦しむ。
既に「言論の暴力」の一線を超えており、実力で暴力を行使する〝暴力集団〟である。この〝暴力集団〟について、いまに始まったことではないのだが・・・・・・。
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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-June/017320.html】
[CML 017495] 白昼公然と暴行を加えても
・・・・・・
白昼公然と暴行を加えても、公安の配下だから所轄や警備警察は手が出せない??
事件当日6/3にYUチューブに投稿した証拠動画
◎生活保護受給問題のデモ集団が老人へ暴力
http://www.youtube.com/watch?v=z1eLBCgEhy8
桜井某とは、
経産省前テント村を襲う桜井某と同じ暴である。
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/lifeline/1328976027/l50
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「愚」と言い切る東京新聞の素晴らしい社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012060502000099.html)。
とにかく、これに尽きる。斎藤貴男さんの以下の名著である。
『●『消費税のカラクリ』読了』
『●消費税のカラクリ: 斎藤貴男さんロングインタビュー』
これを読めば、いかに馬鹿げた政策であるのかが分かる。しつこく何度も言いたい。消費税に対する様々な誤解が解ける。これを読むべきだ。そして、消費税増税は最悪の政策である。
ハッキリ言って、所得税を上げればいいのだ。大企業に税金を払わせればいいのだ。防衛費といった〝壮大な無駄〟を削ればいいだけなのだ。
『●原発再稼働どころか、消費税増税でも暗躍する人』
『●働くとは何か? 死ぬために働く・・・・・・』
『●消費税増税断固反対!!: 約束に無いことのみをやるムダ内閣』
『●増税の対象は明白なはず!』
『●原発人災・消費税増税・TPPは茶番、やらせ、「八百長」』
『●消費税増税反対派が広がらない一側面』
『●ムダ内閣の消費税増税』
『●子供や弱者を守れない国: 我国では14年連続で自殺者が3万人を越えて・・・』
『●財界の総理大臣はもはや大企業の単なる代弁者』
『●我国は「崩壊した家庭」の如く』
『●消費税増税は格差を助長するだけ』
『●自民党の消費税増税反対=マニュフェスト違反』
『●年間自殺者3万人の国の消費税増税』
『●増税への諦めムードで良いのか』
『●しつこく消費税増税反対』
『●やはり消費税増税は致命的』
『●異常な自殺大国ニッポン』
『●内橋克人さんインタビュー:〝貧困マジョリティー〟の形成と『FEC自給圏』への志向』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012060502000099.html】
【社説】
野田内閣再改造 消費増税と取引する愚
2012年6月5日
野田佳彦首相が再び内閣改造に踏み切った。問責二閣僚の交代は当然としても、再改造が消費税増税を進めるための環境整備というのは納得できない。
消費税率を二段階で10%に引き上げるための「社会保障と税の一体改革」関連法案を、今の国会中(会期延長がなければ六月二十一日まで)に成立させる意気込みを示したかったのだろう。
通常、官房長官が務める閣僚名簿の発表を首相自らが行い、内閣再改造の理由を「一体改革を含め諸懸案を前進させるための環境整備をすべく、内閣の機能強化という視点で改造した」と説明した。
◆人選の失敗を糊塗
しかし、首相が一月の内閣改造時に豪語した「最善かつ最強の布陣」が正しければ、わずか五カ月後に再改造する必要もなかった。
参院民主党の実力者である輿石東幹事長の意向に逆らえずに起きた人選の失敗を糊塗(こと)するために、内閣機能の強化を再改造理由に持ち出したのが実態だ。
参院では四月二十日、田中直紀防衛相と前田武志国土交通相の問責決議が可決され、野党側は首相に二閣僚の更迭を求めていた。
安全保障の基礎知識を欠く田中氏は国会答弁が安定せず、適格性に疑問符が付いた。
市長選告示前に送った特定候補支援文書の違法性が指摘された前田氏は旧建設省出身。大型公共事業の建設再開に前向きで「コンクリートから人へ」の民主党の理念に逆行する人選でもあった。
法的拘束力のない問責決議で政権を揺さぶる野党戦術は問題ありだが、不適格な人選の二閣僚は速やかに交代させるべきだった。
問責決議後、参院では法案審議が滞り、今国会の法案成立率は二十数%と低調だ。その責任は審議を拒否した野党側ばかりでなく、二閣僚を交代させられなかった首相も負うべきはもちろんである。
◆議員の身まず削れ
さらに今回の内閣再改造には、首相が「政治生命を懸ける」と断言した一体改革法案の今国会成立に向けて、自民党など野党側との法案修正協議に入る環境整備という側面があることを見逃せない。
財政状況に対する危機感はわれわれも首相と共有する。少子高齢化社会の進展で、現行の社会保障制度が持続可能だとは思わない。
しかし、再三指摘してきたように、衆院で審議中の法案は現行の社会保障制度の維持を基本としており、一体改革の名に値しない。
政府や国会の無駄削減や社会保障制度の抜本改革を後回しにし、消費税増税の前例づくりの法案をいくら修正したところで、国民の理解が得られる改革に仕上げるのは難しいのではないか。
内閣再改造を機に、与野党が本格的に協議を始めるというのなら、まずは政党交付金や歳費、文書通信交通滞在費の削減など国会議員が身を削る姿勢を示すことから始めてほしい。
さらに、「官」の抵抗で遅々として進まない行政改革にこそ与野党が力を合わせ、同時に、政権が代わっても大きく変える必要がないよう安定的な社会保障制度づくりに知恵を絞るべきである。
もし消費税率を上げる以外に財源を見つけることが難しいというのなら、増税前にやるべきことをやり尽くした上で、国民に理解を求めるのが筋だ。
国会は各党の主張がせめぎ合う場だ。特に「ねじれ国会」では、与党の思い通りにならないことも多いだろう。かといって民主党らしさを失っては意味がない。
初の民間人防衛相となった森本敏拓殖大大学院教授は、民主党らしさとは程遠い人選ではないか。
田中氏の不安定な国会答弁が続き、自衛官出身で安全保障の論客にすがりたかったのだろう。
ただ、自公連立政権時代の二〇〇九年に防衛相補佐官に起用されたり、集団的自衛権の行使容認や憲法改正を主張する森本氏は、民主党よりも自民党の立場に近いのではないか。
今回新任された五閣僚のうち、森本氏を除く四人は当選回数などを勘案した順送りの色彩が濃い。
その分、森本氏起用に首相の狙いが表れていると言えるが、消費税増税への協力を得るために自民党に擦り寄るのなら、民主党内からも異論が出るのは当然だ。
◆自民と同化の疑念
国民が民主党に政権を託したのは、〇九年衆院選マニフェストに自民党とは違う政権像を見たからだ。それを墨守する必要はないとしても、政治主導や地域主権、生活第一などの理念をも反故(ほご)にするのなら民主党に存在意義はない。
内閣再改造を機に自民党との連携に大きく踏み出したかに見える首相には、民主党らしさを失い、自民党と同化しつつあるとの疑念が向けられていることを、重く受け止めるべきである。
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東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012060890070443.html)。asahi.com(http://www.asahi.com/paper/editorial20120608.html)および東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012060802000152.html)。同様にコラム(http://www.asahi.com/paper/column20120608.html、http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012060802000123.html)。
漸く釈放され、解放され、家族と再会したそうだ。本当にお目出度い。
15年間なんて、あまりに長すぎる。ネパールに戻ったとしても、警察や検察に〝落とし前をつけさせる〟べきだ。証拠隠しや、証拠のねつ造といわれてもしょうがない行為が行われている。典型的な冤罪である。裁判所は圧力に負けることなく、再度、再審の決断、無罪の決断をさっさとやるべき。警察の捜査の在り方、証拠隠蔽・捏造体質を、改めさせるべきだ。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012060890070443.html】
マイナリさん釈放 東電女性殺害 高裁再審決定 入管施設へ移送
2012年6月8日 07時04分
一九九七年に起きた東京電力女性社員殺害事件で、再審開始と無期懲役刑の執行停止が決定したネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリ元被告(45)は七日夕方に釈放され、横浜刑務所から東京入国管理局横浜支局に移った。
マイナリさんは九七年五月に入管難民法違反(不法残留)罪で有罪が確定しているため国外強制退去の手続きが進み、近くネパールに帰国する見通し。
同日午前の東京高裁第四刑事部(小川正持裁判長)の再審開始決定に対し、東京高検は高裁の第五刑事部(八木正一裁判長)に異議を申し立てた。刑の執行停止にも異議を申し立て、これに対する裁判所の結論が出るまで高裁の職権で身柄拘束を続けるよう求めたが、高裁が拒んだため刑務所に釈放を指示した。再審開始の確定を前に、服役中の再審請求者が釈放されるのは異例。
主任弁護人の神山啓史弁護士は「高裁が速やかに判断したのは当然だ」と評価した。
異議審は、決定を出した高裁第四刑事部ではなく第五刑事部で開かれる。ある高検幹部は「決定には承服できない。DNA型鑑定の結果があいまいだった物証もあり、異議審では再鑑定も視野に入れている」と決定取り消しに意欲を示した。再審請求審では、被害女性の体内に残っていた精液からマイナリさんとは別の男性のDNA型が検出され、この型は殺害現場のアパート空き室にあった体毛の型とも一致。高裁は決定で「無罪を言い渡すべき明らかな新証拠」と判断し、「第三者が真犯人との疑いを否定できない」と指摘した。
(東京新聞)
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【http://www.asahi.com/paper/editorial20120608.html】
社説
2012年6月8日(金)付
再審開始―検察の異議はおかしい
15年前にあった東京電力の女性社員殺害事件で、無期懲役刑が確定したネパール国籍の元被告について、東京高裁は裁判をやり直すことをきめた。
疑わしきは被告人の利益に、という裁判の鉄則をふまえた判断だ。検察側の求めに応じ、十分に主張・立証させたうえで導き出した結論でもある。
にもかかわらず、検察はただちに異議を申し立てた。理解しがたい対応というほかない。
元の裁判でも一審は無罪だった。二審で有罪になったが、証拠関係はいかにも脆弱(ぜいじゃく)で、疑問はくすぶり続けた。
裁判をやり直すか否かをさらに争っても、検察はもちろん、刑事司法全体への不信を一層深めるだけだ。不祥事を受けて昨年制定した「検察の理念」で、「有罪そのものを目的とする姿勢」を厳しく戒めたのに、あれは口先だけだったのか。
再審開始の決め手の一つは、被害者の体内に残った体液だった。そのDNA型と、殺害現場の部屋にあった第三者の体毛の型が一致し、高裁は「被害者と第三者が部屋で性交渉した可能性を示す」と判断した。有罪の前提だった「被告以外の男が部屋に入ったとは考えがたい」との認定に疑いが生じた。
この体液は、事件当時は血液型が鑑定されただけで、DNA型は調べられていなかった。捜査を尽くしていれば、と思わずにはいられない。
問題はそれだけでない。
体液が冷凍保管されているのを検察側が明らかにしたのは、再審請求の弁護人が証拠開示を求めた3年8カ月後だった。さらに遅れて、別の遺留物についても弁護側に有利な警察の鑑定書が存在することがわかった。
あまりにひどい話だ。
どうしてもっと早く開示しなかったのか。裁判所もなぜ、もっと強く促さなかったのか。省みる点はたくさんある。
驚くのは、「それでも体液がしっかり保管され、開示されたのだから良かった」との声が専門家から聞かれることだ。他の同種事件がおかれている厳しい状況をうかがわせる。
一連の刑事司法改革で法律が改められ、裁判員裁判などでは証拠隠しができないようになった。検察当局の意識も変わりつつある。だが再審請求段階については定めがなく、現場の運用にゆだねられている。早急な手当てが求められる。
真相を解明し、無実の人を罰しない。それは、検察官、弁護人、裁判官の立場をこえて、刑事裁判に関わるすべての人の、そして社会の目標である。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012060802000152.html】
【社説】
東電女性殺害 早く無罪を確定させよ
2012年6月8日
東京電力の女性社員殺害事件で、再審開始の決定が出た。DNA型鑑定結果など新証拠で、第三者が犯人である疑いが生じたためだ。審理を長引かせず、早く元被告の無罪を確定させるべきだ。
強盗殺人罪で無期懲役の確定判決を覆し、再審開始決定の決め手になったのは、被害者の遺体に残っていた精液だ。
再審を求める過程で、弁護側が精液のDNA型鑑定を求めたところ、ネパール人元被告のものではなかった。そのうえ、殺害現場の部屋に残されていた体毛とも精液のDNA型が一致した。
昨年七月に判明した、この事実が指し示すのは、元被告とは別人の「第三者」が殺害現場にいた可能性があることだ。東京高裁はこの点を最も重視し、「無罪を言い渡すべき明らかな新証拠に当たる」と明快に認めた。しかも、この第三者が「犯人である疑いがある」とも述べた。
なぜなら、被害者の頭や顔に殴打された痕があり、血痕が付いたコートもあった。第三者が性交後に被害者を殴打して、コート背面に血液を付着させたとみるのが自然だと、高裁は考えたわけだ。
だが、この決定で再審が始まるわけではない。検察側が異議の申し立てをしたため、高裁の別の裁判部で、あらためて再審の可否が審理されるのだ。そこで再び再審決定が出たとしても、検察側は最高裁に特別抗告ができる。
元被告が逮捕されて十五年、有罪判決の確定からも八年半がたつ。さらに長期間の審理を要しては、深刻な人権侵害にもあたりうる。元被告は釈放されたが、速やかに無罪を確定させる手続きに入るべきなのだ。
足利事件や布川事件、福井の女子中学生殺害事件、大阪の放火殺人事件…。再審無罪や再審開始決定が続いている。捜査機関は犯人特定を急ぐあまり、証拠の評価が粗雑になっていないか。無実を訴えているのに、犯人と決め付けては、真実は見えない。検察が被告に有利な証拠を隠せば、公正さを欠く。裁判官も曇りのない目で裁いてきただろうか。
今回の事件でも、問題の精液や血痕付きコートの証拠などを検察側は長く出し渋っていた。もっと早い段階で証拠開示され、鑑定が行われていれば、有罪の確定判断も変わった可能性が高い。もともと一審無罪の事件でもある。もはや問われているのは、検察や裁判所の良心ではないのか。
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【http://www.asahi.com/paper/column20120608.html】
天声人語
2012年6月8日(金)付
洋の東西を問わず、昔は奇妙きわまる裁判があった。欧州では殺した者が被害者の遺体に近づくと、亡骸(なきがら)から血が流れると信じられたそうだ。そこで、ある地方では、犯人不明の殺人があると、近所の者を残らず呼び出して遺体に触らせたらしい▼まともに裁けたとも思えないが、『続法窓夜話(ぞくほうそうやわ)』(岩波文庫)によれば、実際に血が出て有罪になった話が伝わっている。以来時は流れても、神ならぬ身で人を裁く難事が、誤りと道連れなのは変わらない▼15年前に東京で起きた東京電力女性社員殺害事件について、東京高裁は無期懲役に服しているネパール人男性(45)の再審開始を認めた。無実を訴えてきた本人はむろん、家族や支援者が待ち望んでいた朗報である▼裁判は一審で無罪、二審で有罪にくつがえり、それで確定した。きのうの決定は、新たなDNA型鑑定を「無罪を言い渡すべき明らかな新証拠」と判断している。併せて刑の停止も認めた。つまり釈放である▼〈叫びたし寒満月(かんまんげつ)の割れるほど〉の一句を思い出す。無実を訴えながら死刑を執行された西武雄さんが獄中で詠んだ。刑は違うが、男性も同じ思いではなかったか。しかし、ようやく開いた道に検察は通せんぼをする▼「到底承服できない」と異議を申し立てたため、裁判官を替えて審理は続く。警視庁の元幹部が言う「間違いなんてことは絶対にない」も怖い言葉だ。「真実」をするりと逃がして、冤罪(えんざい)を生みかねない。謙虚な自信が、法の守り手にはほしい。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012060802000123.html】
【コラム】
筆洗
2012年6月8日
そこだけ時が止まっているように見えた。同じ居酒屋が店を構え、二階には洗濯物が風に揺れている。東京電力の女性社員殺害事件の現場になった東京・渋谷の老朽化したアパートは、十五年たってもそのままだった▼その近くにある古い地蔵は事件後、被害者の女性の名前を冠して呼ばれるようになったという。口元はいつ誰が塗ったのか、ピンクの口紅で彩られていた▼無期懲役刑が確定していたネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリさんの再審開始がきのう決定した。一審無罪判決後の不当な勾留、「神様やってない」と日本語で叫んだ二審の逆転有罪判決、最高裁での上告棄却。日本の司法によって犯人に仕立て上げられた絶望の深さを思う▼「新証拠なんかじゃない。検察が隠し持っていたんですよ」。決定後の記者会見で昨年、再審無罪になった布川事件の桜井昌司さんが憤っていた。血痕が付着したコートなどの不利な証拠を出し渋り、DNA鑑定にも二の足を踏んだ検察の姿勢が冤罪(えんざい)を生んだのは明白だ▼マイナリさんはきのう夕、十五年ぶりに釈放された。妻と成長した二人の娘ときょう対面する。一日も早く故郷に帰り、病気の母親に会いたいという▼決定は第三者に犯人の疑いがあると踏み込んだ。検察は異議を申し立てて恥の上塗りをするのではなく、なぜ捜査が誤ったかを見直した方がいい。
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asahi.comの社説(http://www.asahi.com/paper/editorial20120609.html)。続いて、東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012060902000147.html、http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012060902000148.html)とコラム「洗筆」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012060902000149.html)。
今日も、やっぱり我慢できない! 今日も書く。腹が立ってしょうがない。蟷螂の斧で、いくら言っても、電力会社やムダ政権には痛くも痒くもないのだけれども・・・。だからこそマスコミや原発反対派の議員に期待している。マスコミ、頑張ってくれ。国会の前での反対派市民の動きをもっと大々的の報じてくれ。
asahi.comについて、以前カマトトじゃないかと指摘した。今回も、すごくいい社説だと思う。よく言ってくれている。でも、こんかいのasahi.comの社説もカマトトじゃないでしょうかね。「野田さん、本気で原発を減らす気があるんですか」なんて言ってる場合か? そんなのある訳ないではないか。記者クラブ所属のマスコミ記者しか質問できないのだろうから、もっとしっかりと批判精神を発揮したらどうか。原子力ムラ住人(福井県知事やおおい町長)との猿芝居ブリをもっと炙り出してはどうか。
『●電気は必要ないので、原発再稼働しなくて良いという論理的帰結』
『●カマトト「九電原発再開賛成やらせメール事件」』
世界中に迷惑をかけ、今もかけ続けている。空の汚染は続き、汚染された生物は、食物連鎖・食物網で世界中の人々に影響を及ぼす。それにも関わらず、まだ、原発再稼働だの、原発輸出だの言っているのだから、神経が知れない。
電力が足りない?、電力値上げ?、3.11以降、今まで電力会社や国は一体何をやっていたのか。その前に、本当に電力は足りないのか? いつ?、どのくらいの時間か? 原発なしでも、本当は足りるのではないか? 我々を脅す口実に過ぎないのではないか?
あるだけの電力でなんとかすればいいじゃないですか? 世界に発するメッセージは、松下竜一さんの『暗闇の思想』であるべきだ。
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【http://www.asahi.com/paper/editorial20120609.html】
2012年6月9日(土)付
首相会見―脱原発依存はどこへ
原発政策を主題にした野田首相の記者会見は初めてだった。それが、こんな内容なのか。
関西電力の大飯原発3、4号機を再稼働させる。停電が起きれば、命の危険にさらされる人が出る。動かさないと電気代も上がる。企業や家庭に影響が出る。空洞化も加速する。首相は脅さんばかりに語った。
さらに原発が重要な電源であり、夏場の限定稼働では国民生活を守れないと踏み込んだ。
いったい、「脱原発依存」はどこへ行ったのか。
根幹となる中長期的な原発政策について、首相は国民に選択肢を示し、「8月をめどに決めたい」としただけだ。
当面、最低限の再稼働が必要と判断したとしても、中長期の方向性については揺らぎがないことを国民に説明するのが、首相がとるべき姿勢だ。
新たな原発はつくらない。40年たった原発は廃炉にする。これまでさまざまな場面で首相や関係閣僚が言及してきた脱原発依存への具体的な道筋には一切触れなかった。
これでは、政権の原発政策が大きく転換したと受け止められても仕方がない。
会見は、福井県の西川一誠知事に押し切られた形で設けられた。地元同意の条件として、原発の必要性を首相が直接、国民に説明するよう求めたからだ。
背景には、原発が減ることで地元の経済や財政が回らなくなることへの危機感がある。
しかし、原発への依存度を減らしていくことは政権の大方針だったはずだ。そこに言及すると、地元が納得しないというなら、再稼働のほうをあきらめるべきだろう。
福井県の姿勢にも、首をかしげたくなる。
昨春以降、政府に新たな安全基準を示すよう求め、足元の安全対策を見直させた意義は大きい。これまで、さまざまな苦労を抱えながら、原発との向き合い方を模索してきた自負があることもわかる。
だが、新たな原子力規制機関ができるまでの監視態勢に、福井県以外の周辺自治体を同列に参加させないことを再稼働の条件にする、とまでなると、度を超している感は否めない。
京都や滋賀の知事をはじめ周辺自治体が原発の安全性確保に関与を求めるのは当然だ。
両府県や大阪府・市が求める期間限定の再稼働についても、西川知事は「スーパーの大売り出しではない」と切って捨て、首相も一顧だにしなかった。
野田さん、本気で原発を減らす気があるんですか。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012060902000148.html】
【社説】
「大飯」再稼働会見 国民を守るつもりなら
2012年6月9日
国民の生活を守るため、野田佳彦首相は関西電力大飯原発3、4号機を再稼働させるというのだろうか。国民は知っている。その手順が間違っていることを。このままでは安心などできないことを。
これは原発再稼働への手続きではなく、儀式である。
西川一誠福井県知事の強い要請を受け、従来の発言をなぞっただけ、西川知事にボールを投げ返しただけではないか。誰のための記者会見だったのか。いくら「国民の生活を守るために」と繰り返しても、国民は見抜いている。そして儀式には、もううんざりだ。
国民は、首相の言葉をどのように受け止めたのだろうか。
「スケジュールありき、ではない」と首相は言う。しかし、長期停止した原発のフル稼働には六週間ほどかかる。そのような再起動の手順を踏まえた上で、小中学校が夏休みに入り、電力需要が本格的に高まる前に原発を動かしたいという、“逆算ありき”の姿勢は変わっていない。
経済への影響、エネルギー安保など、原発の必要性は、執拗(しつよう)に強調された。だが国民が何より求める安全性については、依然置き去りにしたままだ。
「実質的に安全は確保されている。しかし、政府の安全判断の基準は暫定的なもの」という矛盾した言葉の中に、自信のなさが透けて見えるようではないか。
会見で新たな安全対策が示されたわけでもない。緊急時の指揮所となる免震施設の建設や、放射能除去フィルターの設置など、時間と費用のかかる対策は先送りにされたままである。これでどうして炉心損傷を起こさないと言い切れるのか。どんな責任がとれるのか。首相の言葉が軽すぎる。
未来のエネルギーをどうするか。脱原発依存の道筋をどのように描いていくか。次代を担う子どもたちのために、国民が今、首相の口から最も聞きたいことである。それについても、八月に決めると先送りしただけだ。
「関西を支えてきたのが福井県であり、おおい町だ」と首相は言った。言われるまでもなく電力の消費者には、立地地域の長い苦渋の歴史を踏まえ、感謝し、その重荷を下ろしてもらうためにも、節電に挑む用意がある。ともに新たなエネルギー社会をつくる覚悟を育てている。そんな国民を惑わせ、隔ててしまうのは、その場しのぎの首相の言葉、先送りの姿勢にほかならない。
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012060902000147.html】
【社説】
国会事故調 小手先の総括はだめだ
2012年6月9日
これで国民が納得するだろうか。国会の事故調査委員会が原発事故当時の東京電力社長、清水正孝氏を参考人聴取した。自己弁護のような受け答えに終始し、事故の総括ができるのか大いに疑問だ。
清水氏の聴取で最大の焦点となったのは、原発事故直後に作業員を「全面撤退」させる意向があったかどうかだ。「全面撤退」とは事故が手に負えなくなり、現場を放棄することだ。それは制御できない原発を有する資格はないのではとの根源的問題に帰着する。
これまでの聴取では当時の菅直人首相や枝野幸男官房長官ら政権の中枢にいた人物は、東電の全面撤退の意向を感じたと明確に答えた。しかし、東電の勝俣恒久会長は「検討したこともない。一部の作業員を除いて避難する意味だった」と食い違っていた。清水氏も「撤退という言葉は言っていない」と強弁し、「全員を引き揚げる考えはなかった」と述べ、水掛け論に終わった。
なぜ、こんな不毛な事態になったのか。清水氏は事故当時、官邸に対して不可解なほど何度も電話をかけたほか、官房長官らに「何人の作業員を残す」といった具体的なことも一切伝えなかった。そもそも原子力災害対策特別措置法では事業者から政府への連絡窓口は原子力安全・保安院と取り決めてある。清水社長が直接、官邸に電話してくる事態であれば、全面撤退と受け取るのは自然である。
国会事故調は「東電幹部と官邸との相互の不信感が背景にあるのではないか」と断じた。事故解明には、国と東電の危機管理のあり方とともに、実際に事故が起きた時の対応をつまびらかにする必要がある。清水氏は肝心の政府とのやりとりについては「記憶があいまい」とかわし、洗いざらいに明かそうとする姿勢が欠けていた。
今も被災地の十六万人が故郷を離れて暮らしている。国も東電も責任のなすり付け合いばかりなのは背徳行為ではないか。
これで国会事故調は主だった政界、東電関係者の参考人聴取は終えた。国政調査権という強い権限を持つ国会事故調に課せられた役割は大きいが、これまでは期待に応えたとはいえない。
事故から一年以上たった今も、事実が明らかになっていないのは異常である。歴史的な大事故をどう総括し、教訓として何を生み出すのか。今月中にまとめる報告書が、小手先の総括で済まされることは許されない。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012060902000149.html】
【コラム】
筆洗
米映画『八十日間世界一周』は、主人公が、それだけの期間で本当に世界一周が可能か友人と賭けをし、英国から旅立つお話▼半世紀以上も前の作品で、筆者も昔、テレビ放映で観(み)たはずだが、主人公が日本にも立ち寄り、鎌倉の大仏が出てきた程度の記憶しかない。ただ旅心をくすぐるテーマ曲は別。今も旅行番組などで使われるから、聞き覚えのある人も多かろう▼さて、福島大の研究グループが大学屋上で大気中の放射性物質を調べたら、昨年五月以降どんどん減ってはいるのだが、一定周期で増減することが分かったのだという▼どうも放射性物質は大気と一緒に四十日程度かけて地球を一周、各地にちりとともに落ちるなどしているらしい(NHK)。いやはや、あの映画の心楽しい雰囲気とは正反対、何とも胸塞(ふさ)ぐ“四十日間世界一周”だ▼<海は私たちを隔てているのではなく、つなげてくれている>。ミクロネシア連邦の非核憲法前文の一節だが、それが悲しく思えるような報道も最近、あった。微量の放射性セシウムが米西海岸沖のクロマグロから検出されたのだ。研究チームは「マグロが太平洋を横断、日本から運んできたのは間違いなさそう」と…▼汚染の恐るべき広がりを思う。昨日の会見など原発再稼働を急ぐ首相に地球は訴えているのではないか。あの事故を軽く考えるな、もう忘れたのか、と。
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東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012060602000113.html)と山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、6月7日)。
東電OL殺人事件・元被告マイナリさんの冤罪15年間への償いをどうするつもりかについて書きたかったのですが、明日に。
野田首相の大飯原発再稼働決断会見があまりにひどく、腹立たしい。福井県知事西川一誠氏やおおい町長時岡忍氏ももすぐさま呼応する猿芝居ぶり。FUKUSIMA原発人災被災民・被爆住民の目の前でこんな猿芝居を出来る傲岸ぶりに非常に腹が立つ。不安に感じる住民の気持ちを「よくよく理解できます」なんて、よく言えたものである。それならば、原発再稼働など言える時期では全くなし、未来永劫に、再稼働するなどという発想は出てこないはずだ。
明言する、このままでは、絶対になし崩しに他の原発も再稼働されていくし、期間限定の運転を守る約束などきっとしないし、運転し続ける。絶対に大飯を再稼働させてはいけない。記者会見での野田首相の「脅し」に負けてはならない。
電力が足りないというのは、いつなのか? 何か月、何週間、何日間、何時間? 原発以外の既存の施設で対応できない時間はいったい何時間なのか? 節電では足りず、〝無〟計画停電や値上げといったことで脅される真の理由は本当に存在するのか? 納得するよう説明してほしい。実は、そんなものはどこにもなく、推進派の妄想、推進派の詐欺的行為ではないのか?
相変わらずムダ内閣は消費税増税へと爆走し、自民党案丸呑みという悪魔に手を貸す行為、政権交代の意義を放棄する行為を行おうとしている。さらには、「原発再稼働派の前原誠司政調会長、仙谷由人政調会長代行が裏で」よからぬ動きをしている。大飯原発再稼働も同様で、結局、次々と連鎖的に、なし崩しに3.11以前の元の木阿弥にしようとしている。しかし、それに異議を唱える声がようやく出てきた。政治的駆け引き、党内闘争であることは分かるが、これは、一筋の光明である。民主党内から誰も声を上げない、意思表明しないのは奇妙だった。この一筋の光が大飯原発再稼働を止めるウナリになれば、せめてもの救いになる。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012060602000113.html】
民主「慎重」117人分提出 再稼働問題 小沢元代表らの名も
2012年6月6日 朝刊
関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働問題で、政府に慎重な判断を求める民主党有志議員の呼び掛け人代表の荒井聡元国家戦略担当相らが五日、国会議員百十七人分の署名を首相官邸で斎藤勁官房副長官に手渡した。
最終的に精査した結果、署名数は衆院八十一人、参院三十六人で、うち呼び掛け人は六十五人。福島県選出の渡部恒三最高顧問や小沢一郎元代表、羽田孜と鳩山由紀夫両元首相も署名した。現職の政務三役や党役員には署名を求めなかった。
荒井氏は署名提出後、記者団に「信頼を失った経済産業省原子力安全・保安院が安全性を主張しても国民の理解は得られない」と強調。「署名は多くの党議員が再稼働に慎重な証拠だ」と述べた。
これに先立ち、民主党は関連する部門会議や作業チームの合同会議で再稼働問題を議論し、出席者から「強引に手続きをとっている」と政府への批判が続出。再稼働を最終決定する首相と三閣僚の四者会合に同席している仙谷由人政調会長代行は「安全をないがしろにしていない。強引にもやっていない」と反論したが、議論を続けることになった。
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【http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、6月7日】
2012/06/07
これが、仙谷・前原が抹殺した「原子力ムラ」告発DVD
執筆者: Yamaoka (10:46 pm)
6月5日、大飯原発の再稼働につき慎重な判断を求めるようにと、民主党の国会議員の約3分の1に当たる117名が署名した名簿を政府に出したのは大手マスコミ既報の通り。
もっとも、当初、原発再稼働派の前原誠司政調会長、仙谷由人政調会長代行が裏でこの名簿の受け取りさえ拒むように指示を出していたことは報じられていない。
民主主義、政党政治を否定する独裁者としかいいようがないが、2人が完全に潰した別の事例もある。
先の117名の署名は、荒井聡元国家戦略担当相が中心になってまとめたが、その荒井氏は「原発事故収束対策PT」の座長を務める。
この原発事故PTは、民主党の原発再稼働慎重派国会議員が国民目線に立って原発の在り方を考える党内プロジェクトチーム。
この原発事故PTは今年3月、ドイツ国営テレビが放送した『フクシマの嘘』という番組の日本語訳の付いたDVDを教材にしようとした。ところが、こちらは2人の圧力で完全に潰れたとされる。
なぜ、潰されたかというと、同番組は、今回の福島第一原発事故の元凶である政官財+学者、マスコミ一体となった「原子力ムラ」を真っ正面から告発した唯一の番組だったからだ。
ドイツでは3月8日放送されたこの約30分の番組には、浜岡原発を止めた菅直人元首相、原発全廃を目指す河野太郎代議士、東電の事故隠しに意見したところ原子力ムラの復讐に会い冤罪事件をデッチ上げられた佐藤栄佐久・前福島県知事などがインタビューに応じていた。
そして同番組で、菅元首相は「首相の自分にさえも(事故の)事実を知らせなかった」、「マスメディアに自分の嘘がバラ撒かれ、(首相を)辞任せざるを得なかった」などと赤裸々に語っていた。
さらに、福島第一原発の定期点検を請け負っていた米国のエンジニアも登場。東電に原発の深刻な亀裂を報告したら、そんなものは存在しないとする虚偽報告書を書くように強要されたと証言もしている。
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昨日の続き。東電OL殺人事件について東京新聞(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012060701001060.html)とasahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0607/TKY201206070123.html)。
『●東京電力女性社員殺害事件、再審開始を信じる +α(言わずにおれない)』
画期的じゃないか? 刑の停止まで認めるとは。でも検察側の今後の巻き返しだな。このまますんなり無実の確定に行くとは思えない。それにして、良かった。この15年間を警察と検察はどう償うつもりだろうか。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012060701001060.html】
東電社員殺害事件、再審を決定 「別の男が真犯人の疑い」
2012年6月7日 12時42分
東京都渋谷区で1997年に起きた東京電力女性社員殺害事件で、東京高裁(小川正持裁判長)は7日、強盗殺人罪で無期懲役の二審判決が確定した元飲食店従業員のネパール人ゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)について「別の男が犯人である疑いを否定できない」として、再審開始を認める決定をした。刑の執行停止も認めた。
決定は、女性の遺体内の精液からマイナリ元被告とは異なる「第三者」のDNA型を検出し、殺害現場のアパート室内にあった体毛と一致するなどした鑑定結果について「無罪を言い渡すべき明らかな新証拠に当たる」と判断。
(共同)
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【http://www.asahi.com/national/update/0607/TKY201206070123.html】
2012年6月7日10時7分
東電社員殺害、再審開始と刑執行停止認める 東京高裁
1997年に東京都渋谷区で起きた東京電力女性社員殺害事件の再審請求審で、東京高裁(小川正持裁判長)は7日、強盗殺人罪で無期懲役が確定したゴビンダ・プラサド・マイナリ元被告(45)=ネパール国籍=の再審開始を認める決定をした。刑の執行停止も認めた。
マイナリ元被告は一貫して殺害を否認し、無実を訴えてきた。2000年4月の一審・東京地裁判決は「被告が犯人だとすると説明できない事実が多数ある」として無罪を言い渡した。
しかし、同年12月の二審・東京高裁判決は「一審は証拠の評価を誤っている」と述べて逆転有罪とし、無期懲役を言い渡した。03年10月に最高裁が上告を棄却し、確定した。
再審請求審では、被害女性(当時39)の遺体の付着物などの証拠が検察側から開示され、新たにDNA型鑑定が実施された。殺害現場にあった体毛と、女性の体内から採られた精液の型が一致し、元被告と異なる男性のものと判明。弁護側は「部屋で最後に女性といたのは、元被告ではない」と主張し、再審を求めていた。
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本件と全く関係ないのだけれども、書かずにおれない・・・・・・今日のフジテレビでの〝選挙報道〟、気持ち悪いッたらありゃしない。裏で糸引く気味悪い大人が、ガキンチョから搾取し、不要になればポイッと捨て去り、あらゆる手段でファンからもカネを搾り取り、自らは脂ぎってデブデブと肥え太る、そんな気持ち悪くてアザトイ、あこぎな〝報道〟番組だ。その取り巻き連中やその〝報道〟に携わるマスコミも同様だ。私自身も、テレビっ子だったし、アイドルも大好き、ドラマも大好き、クダラナイお笑い番組も大好きで、クソまじめな報道番組のようなお堅いモノだけを見ている訳じゃないので、そんなテレビ番組を批判できたものじゃないのだけれども、マスコミがこぞってバカ騒ぎするこの様はあまりに気持ち悪すぎる。ちょうど1年前、青木理さんがYoutubeで以下のように批判していたのを思い出した。1年たっても全く変わらないし、ますます酷くなっている。明日の新聞を開くのが憂鬱(この浮かれ具合!: http://www.asahi.com/showbiz/music/TKY201206050203.html、http://www.asahi.com/culture/update/0606/TKY201206060401.html)だし、東京新聞よお前もか、ということになるのかな? あ~嫌だ、イヤだっ。
『ニュース解説 眼 7/1(金) タブー化するAKB48』
(http://www.youtube.com/watch?v=H4ThcNSYCtg)
さて、本題。asahi.comから(http://www.asahi.com/national/update/0606/TKY201206060261.html)。
冤罪だらけのわが国。起訴されたら、それまで・・・・・・。冤罪者を平気で死刑にできるのだから(飯塚事件の久間三千年さん)。思い込み、偏見、差別、・・・警察ににらまれ、つかまってしまったら、白いものも黒に。検察や検察審査会、マスコミが一政治家を潰すことに何の躊躇いもないのだし。
さて、東京電力女性社員殺害事件(この件では、東電は「東京電力」という名前が報道されることを嫌ったと云う)。ネパールの人々に、日本のひどい司法状況を知らしめた大冤罪じゃないだろうか。15年間も無実のネパール人を牢獄につないだのだから。
直ぐに再審を開始すべきだし、開放するべきだ。あまりにお気の毒であるが、せめてもの償いとして、再審開始を信じるし、そうなることを祈っている。どうかまともな東京高裁裁判官でありますように・・・・・・。
『●冤罪だらけ: 裁判官の目は節穴か?』
『●『冤罪File(No.10)』読了』
『●『冤罪File(2009年9月号)』読了』
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【http://www.asahi.com/national/update/0606/TKY201206060261.html】
2012年6月6日13時45分
「無実信じる」ネパールから家族 マイナリ受刑者に面会
1997年の東京電力女性社員殺害事件で無期懲役が確定し、再審を求めているゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)の家族が6日朝、ネパールから来日し、午前9時半すぎから横浜刑務所(横浜市港南区)でマイナリ受刑者と約45分間面会した。
来日したのは、ネパールの首都カトマンズ市に住む妻ラダさん(42)、長女ミティラさん(20)、次女エリサさん(18)の3人。東京高裁が7日に再審を開くかどうか判断するのを前に、支援者が招いた。
面会後、取材に応じたラダさんらによると、ラダさんからマイナリ受刑者に家族の近況などを話した後、「15年間耐えてきたが、明日の日を心穏やかに迎えるように。家族は無実を信じてきた。明日、無実が明らかになると信じて迎えたい」と伝えた。
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〔18:32に追記: どうかしている。Youtubeの映像「生活保護受給問題のデモ集団が老人へ暴力(http://www.youtube.com/watch?v=z1eLBCgEhy8)」を見て、唖然とした。政府や政治家も異常だが、この集団はその上をいっている。〕
東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012052501001911.html)。
それにしても酷い。なんでそういった弱者いじめの方に向かうのか? 吉本芸人の母親の生活保護受給問題で自民党議員達が大騒ぎしたことは、この〝弱者いじめ〟政策の伏線だったのでは?、と疑いたくなります。なぜ、この国や政府は弱者にだけ痛みを押し付け、社会的正義・公正さに反する政策ばかりをやろうとするのか、理解に苦しむ。こんな政策しか打ち出せない民主党議員は自ら離党し、早く自民党と合体すべきだ。防衛費など壮大な無駄を削るべきで、向けるベクトルが違いすぎる。
『●原発再稼働どころか、消費税増税でも暗躍する人』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012052501001911.html】
生活保護支給引き下げ検討 厚労相、見直し表明
2012年5月25日 17時45分
小宮山洋子厚生労働相は25日午後の衆院社会保障と税の一体改革特別委員会で、生活保護費の支給水準引き下げを検討する考えを表明した。生活保護の受給開始後、親族が扶養できると判明した場合は積極的に返還を求める意向も示した。
消費税の増税や年金額の切り下げなど、国民に痛みを強いる改革を進めているため、生活保護も聖域視せず、削減する必要があると判断したとみられる。
過去最多の更新が続く生活保護をめぐっては、自民党が10%の引き下げを求めており、見直しの議論が加速するのは必至だ。
(共同)
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東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2012052302000106.html)。
鎌仲ひとみ監督の新作の紹介が東京新聞に出ていました。内部被ばくに関する映画で、チェルノブイリやイラクの経験から、日本でも将来の甲状腺癌の増加などが疑われるといった内容のようです。特に、子供の内部被ばくをどのように回避するのかが大問題。国や電力会社が安心・安全を安請け合いするのではなく、小出裕章さんがいつも仰っているように、正確な汚染の数値の提示ができる体制が必要なのだと思います。ある程度の判断は我々が下せる体制の整備が重要。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2012052302000106.html】
鎌仲ひとみ監督 最新映画 内部被ばくを生き抜く
2012年5月23日 朝刊
ドキュメンタリー映画「内部被ばくを生き抜く」は、東京電力福島第一原発事故による放射能汚染に、どう対処すべきかを説く。劣化ウラン弾の影響で白血病やがんになったイラクの子どもたちら、内部被ばくがもたらす深刻な被害を取材してきた鎌仲ひとみ監督の最新作。子どもの被ばくに不安を抱く母親はじめ多くの方に見てほしいと、先月の作品完成と同時にDVDで販売するという、異例のやり方を取っている。 (小田克也)
「広島、長崎の被爆者と違うことが起きるとは考えられない。放射線が漏れ、人体に影響が出るのは早くて半年かかる」。被爆者を長年治療してきた肥田舜太郎医師は作品冒頭で、こう語る。
では、どうすべきか。東京大学アイソトープ総合センター長の医師・児玉龍彦さんは、内閣府が示した除染費用の目安(一戸建て70万円)について「それでは屋根に付いた放射性物質は除けない。五百万から一千万円かかる」と話す。
除染は可能。だが、高額な費用が、除染は無理という話にすり替えられていると指摘する。除染費用が、被害額の算定なしに示されたことにも首をかしげる。そして賠償や生活保障、環境回復など、施策は一体的に進められるべきだと強調する。
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一九九一年からチェルノブイリの医療支援をする諏訪中央病院名誉院長の鎌田實さんは「ベラルーシ共和国は貧しいが、庭でできたトマトを(しかるべき場所に持って行けば)測定してくれて、食べていいか分かる。放射線測定システムが小さな村にまであることが大切」と話す。
児玉さんも「チェルノブイリでは、ずっと子どもたちを診ていた医者が八九年ごろから、今まで見たこともない甲状腺がんが増えていると報告しだした。だから問題になった。福島で大事なのは、子どもを継続的に診る地域医療の充実」と訴える。
作品には、被ばくに関する医療に携わってきた医師のほか、福島県二本松市で幼稚園を経営する寺の副住職・佐々木道範さんが登場。子どもたちを放射能から守ろうと、除染に取り組む姿が映し出される。
屋根は三百万円かけて張り替え、子どもたちが飲む牛乳などの放射能を測るため、五百万円かけて機器を購入。佐々木さんは「基準値以下ならいいとは思えない。ちょっとでも入っていたら与えたくない」と語気を強める。
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東日本大震災を題材とするドキュメンタリー映画の上映が増えているが、多くは、廃虚と化した沿岸部を映し、巨大地震と津波の傷痕を示したものだ。それに対してこの作品は、原発事故による放射能汚染という、最大の脅威にアプローチした希少なドキュメントといえる。
なぜ内部被ばくががんなどを引き起こすのか、といった医学上の問題も、DNAの損傷などを図やグラフィックスを用いて分かりやすく解説している。
鎌仲監督はこれまで、がんで亡くなるイラクの子どもたちをはじめ、青森県六ケ所村の使用済み核燃料の再処理工場や上関原子力発電所(山口県上関町長島)の反対住民らを取材し、内部被ばくを取り上げたドキュメンタリーを三作発表。これらの自主上映会は千回以上に達し、監督は観客と対話を重ね、疑問に答えてきた。その蓄積が、今回の作品作りにも生かされたようだ。
DVDの購入などは「内部被ばくを生き抜く」公式サイト=http://www.naibuhibaku-ikinuku.com/
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東京新聞のコラム(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012060202000100.html)。
原発再稼働・原発輸出、消費税増税、TPPと無駄なことばかりを続けるムダ首相。FUKUSIMA原発人災というとんでもない現実を理解できない現実主義者なのか、原子力ムラの住人に騙されて原発・原子力に理想を抱く理想主義者なのか分からない。FUKUSIMA原発人災の何一つが解決していないのに、大飯原発を端緒に、どんどんと原発を再稼働しようというのだろうから、「暗澹」となる。
それにしても関西広域連合は本当に「期限付き大飯原発再稼働」に合意したのだろうか? 大阪元〝ト〟知事の言うがまま? 滋賀県知事や京都府知事とは微妙にニュアンスが違うのに、マスコミが取り上げないだけ? 一体どんな話し合があったのだろうか、非常に気になる。そして、非常に残念でしょうがない。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012060202000100.html】
【コラム】
筆洗
「あなたは理想主義者か現実主義者か、と聞かれると、いつもこう答えるのよ」と、以前、米国務長官だったオルブライトさんは、あるインタビューで語っている。「理想主義的現実主義者、もしくは、現実主義的理想主義者です、と」▼関西の首長たちの“豹変(ひょうへん)”を見て何となく思い出した次第。関電・大飯原発(福井県)3、4号機の再稼働について、反対していたはずの関西広域連合が、事実上の容認に転じた▼政府が再稼働方針を決めた時、「政権を倒す」とまで息巻いていた橋下大阪市長も、である。首長らはこのままだと15%の節電を強いられるという現実を突きつけられ、「再稼働認めず」という理想を引っ込めたわけだ▼それにしても、これを潮にすっかり、近々にも首相が再稼働決断という空気になっているのには暗澹(あんたん)となる。既に国民の信を失った政府機関が安全評価にOKを出しただけのことで、新たな規制庁の発足もまだなら、後回しにされた安全対策も多い▼蓋(けだ)し、電力不足という現実は“難敵”だが、解せないのは首相の無抵抗ぶり。現実と切り結びつつ、原発に依存しない社会という理想に向かう工程表を描くのが先決のはずではないか▼それもなく「とりあえず再稼働」とは、ただ、手もなく現実に負けるということ。それは理想主義でないのは無論、現実主義でさえない。敗北主義である。
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gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/136455)、東京新聞(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012051702000099.html)。いつもながら孫引きですいませんが、 『来栖宥子★午後のアダージォ/さながら水面に浮かぶうたかた、手すさびのようなもの』の記事(http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/2f2935012fc7f06d57044a272d7782b3)。そして、最後に東京新聞のコラム(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012052302000097.html)。
小沢氏を復党させることで、逆に消費税増税反対を撤回させる、あるいは、反対ならば小沢氏を追い出すことを考えているらしい。でも、自民党と仲良しな面々を連れて、野田首相が党を割って出ていくべきじゃないのか、そして、自民党と合体したら良い。マニュフェストに反することばかりやり、自民党の政策と大差ないのだから、合体すれば国民からは大変にわかりやすくなるはず。
2番目の記事、「仙谷由人政調会長代行は自ら発言を求めて「需給問題とは別に、再稼働せず脱原発すれば原発は資産から負債になる。企業会計上、脱原発は直ちにできない」と強調」したそうだ。だから原発を動かせとでも? そんなの東電の負債に決まっている。今後、続々出てくる廃炉のコスト、いったい誰が支払うのか?
考えてみるとこの人も弁護士だ。裏で暗躍し、糸引く弁護士って・・・・・・。
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/136455】
消費増税 民主・自民「談合」で再び暗躍する仙谷
2012年5月8日 掲載
藤井税調会長は週1回の定期連絡で野田を指南
8日から消費税増税関連法案の国会審議が始まるが、民主党内は小沢グループ中心に反増税の勢いが強まっている。法案成立を強行するなら、野田首相は自民党に抱きつくしかなく、ウラでまた“あの男”が暗躍し始めた。
あの男。そう、民主党の仙谷由人政調会長代行(66)である。原発再稼働では、閣僚でもないのに閣僚協議に参加し、原発推進を主導してきたが、消費税アップでもシャシャり出てきた。
「4月下旬に仙谷さんは自民党の林芳正政調会長代理らと訪米した。
その際やはり、連休明けの消費増税審議について骨格を詰める話を
してきた。そして、4月28日に仙谷さんは野田首相と官邸で会い、
会談は、当初20分程度のはずが1時間にわたった。消費増税法案を
どう進めていくか。自民党との間合い。そんな話がメーンだったろう。
自民党がどのタイミングで修正案を出すのか。いまボールは
自民党側にある」(仙谷周辺)
オレがオレがと陰の実力者を気取る仙谷を、野田はこれまで遠ざけてきた。仙谷も原発問題には関わるものの、その他ではお呼びがかからず、「春ごろまではふてくされていた」(前出の周辺)。
しかし、野田が自民党との窓口を期待した岡田副総理が機能せず、再び仙谷に出番が回ってきた。野田も仙谷に頼らざるを得ないと判断したらしい。
「野田政権は、消費増税法案についてオモテでは特別委員会で
100時間の審議と言っていますが、ウラでは自民党との修正協議を
するつもり。修正案のカウンターパートは、民主が前原政調会長で
自民は林政調会長代理。そこに財務省の香川官房長も加わる。
ただ、前原が頼りないので、仙谷が事前の下ばなしを林としている
という構図です。政局面でも仙谷は、自民党の大島副総裁を
カウンターパートに大連立や解散の時期について話を
進めるつもりです」(官邸事情通)
これに藤井裕久税制調査会長(79)が、野田と週1回の定期連絡を取って、指南役としてサポートする体制だ。
もっとも、こんな都合のいいシナリオは、絵に描いたモチに終わるのが世の常。世論の6割が反対する消費増税で、民主と自民の“談合”がそうやすやすと成立するはずがない。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012051702000099.html】
関電管内「電力積み増し可能」 民主合同会議 検証委報告を疑問視
2012年5月17日 朝刊
民主党は十六日、原発再稼働に関して賛成と反対の提言をそれぞれまとめている二つの作業部会による二回目の合同会議を開いた。関西電力管内で今夏の電力需給見通しを14・9%不足とした政府の需給検証委員会の報告について議論し「発電量はさらに積み増すことができるのではないか」と疑問視する意見が相次いだ。
原発再稼働に反対している川内博史氏は水力発電量について「過去の発電実績に基づいて算出しているが、実際に利用できる河川の流量を発電所ごとに積み上げたのか」と質問。会合に出席していた経済産業省の担当者が確認していないと答えたため、川内氏は発電量が増える可能性があるとして再検証を求めた。
原発再稼働を容認する田嶋要氏も、夜間にくみ上げた水で発電する揚水発電について「(揚水を増やすことで)もっと発電量を増やすことができるのではないか」と指摘した。
別の出席議員からは、試運転を予定している新設の火力発電所も発電量に加えるべきではないかとの意見もあった。
一方、再稼働の是非を政治判断する野田佳彦首相と三閣僚の会合に参加している仙谷由人政調会長代行は自ら発言を求めて「需給問題とは別に、再稼働せず脱原発すれば原発は資産から負債になる。企業会計上、脱原発は直ちにできない」と強調した。
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【http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/2f2935012fc7f06d57044a272d7782b3】
『来栖宥子★午後のアダージォ/さながら水面に浮かぶうたかた、手すさびのようなもの』
財務省 東京新聞の記事「『チーム仙谷』再稼働主導」に抗議文
2012-05-16
財務省:東京新聞の記事に抗議文…原発再稼働めぐり
毎日新聞 2012年05月15日 19時01分(最終更新 05月15日 19時36分)
財務省は15日、東京新聞が4月11日付朝刊に掲載した原発再稼働をめぐる記事の内容に事実誤認があるとして、同新聞を発行する中日新聞東京本社に対して4月13日付で出した抗議文を同省ホームページ(HP)に掲載した。同省が報道機関への抗議文をHPで公表したのは、1日に出した朝日新聞の記事へのケースに続き2例目。
東京新聞の記事は「『チーム仙谷』再稼働主導」のタイトルで、関西電力大飯原発の再稼働をめぐり「財務省の勝栄二郎事務次官も野田(佳彦)首相に直接、再稼働を働きかけている」としたが、財務省は「そのような事実は一切ない」と否定。「財務省は一切取材を受けていない」と抗議している。
これに対して、東京新聞は高田昌也政治部長名で「記事の内容には自信を持っており、訂正・謝罪に応じることはできません」とのコメントを発表した。【柳原美砂子】
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012052302000097.html】
【私説・論説室から】
自由(民主)2党
2012年5月23日
消費税増税を柱とする「社会保障と税の一体改革」法案の審議が衆院特別委で始まり、民主党と自民党との政策の違いが、ますます分からなくなっている。
消費税増税に「政治生命を懸ける」と断言した野田佳彦首相が、自民党の協力を得るために「骨格の考え方に差はないと思う」と、両党の違いよりも共通点を強調するから無理もない。
野田佳彦首相の言動は、「税金の無駄遣い根絶」「政治家主導への転換」など、民主党と国民との契約である二〇〇九年衆院選マニフェストをほごにして、自民党に擦り寄るものだ。
つまり、民主党の自民党化。これでめでたく(?)民主党は自民党の一派閥に成り果てる。言葉の応酬が激しいから対立しているように見えるが、「自由民主・民主党」という大きな政治勢力の中で「内輪もめ」をしているにすぎない。
あの暑い夏、国民が選択したのは、自民党とは違う新しい政権への交代ではなかったのか。
しかし、三年近くたって見えてきたのが、自民党と同じ政策の実現に民主党が奔走する現実だとしたら、なんとも悲しい。これでは政権交代の意味がない。
自民党と、自民党化した民主党との間に違いがない状況で衆院解散・総選挙に踏み切っても、国民に政権の選択肢はない。どっちが勝っても消費税が上がるなんて、国民をばかにするにもほどがある。
(豊田 洋一)
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asahi.com(http://www.asahi.com/politics/update/0523/TKY201205230771.html)の知事。
大阪元〝ト〟知事は、上司にしたい人物といったアンケートで、東京〝ト〟知事とならんで、よく上位に選ばれているように思う。一方、福島瑞穂(福島みずほ)氏がランク入りすることなどおよそ想像できない。上位どころか、ランク入りどころか、誰の眼中にもないでしょう。
で、この二人、どっちの上司? どっちの弁護士を頼りたい? ですか。わたしは、何があっても大阪元〝ト〟知事は嫌ですね。光市母子殺害事件の際の弁護士感覚の欠如した言動だけを見ても、ついていけません。福島氏と雲泥の差だと、私は、思います。教育に対する考え方も同様。原発再稼働についても、またしても、差がついてしまいました。
大阪元〝ト〟知事の「人気の秘密」を理解できません。
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【http://www.asahi.com/politics/update/0523/TKY201205230771.html】
2012年5月23日22時56分
社民・福島氏「橋下氏は人権感覚欠如」 入れ墨調査批判
「入れ墨調査は巨大なるパワハラだ」。社民党の福島瑞穂党首は23日の記者会見で、橋下徹大阪市長が進める市職員の「入れ墨調査」を痛烈に批判した。
福島氏は、橋下氏の「入れ墨をしたいなら民間にいけばいい」との姿勢について「普通の企業で『いやなら出て行け』と言ったら解雇権の乱用だ」と指摘。
そのうえで「入れ墨がある人を配置転換するというのは過去に対する制裁。弁護士としての人権感覚がない。放置するとエスカレートするのでは」と述べ、同じ弁護士の立場から疑問を突きつけた。
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gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/136769)。
関西広域連合が期間限定で原発再稼働に同意したとのニュースが盛んに流されている。どんな議論を経て、皆が本当に同意したのかどうか、個々の責任者がどう判断したのか、まだわからないが、大変に落胆した。大阪元〝ト〟知事には何も期待していなかったが、滋賀県知事もその意向であるのならば、大変に残念。あとは福井県知事の同意を残すのみだそうだ。まったく、呆れる。
今後一旦再稼働してしまえば、あとは、我が国お得意の〝なし崩し〟だ。「原発があったからこそ、この夏が乗り切れた」ということがマスコミでさかんに喧伝され、どんどん再稼働再開。「安全を確認した原発から再稼働」だそうなので、政府やマスコミ、原子力ムラの住人による「安全」の安売りが行われること請け合いだ。
CMLでは、「日本人は加害者、原発再稼働は反省していない証拠」(http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-May/017181.html)とまで書かれている。原発人災を起こした加害者が誰一人罰せられない不思議な国だ。そしてまた、近い将来に〝犯罪〟を犯すことになる。
以下の記事(「徴兵」云々は余計なことだと思いますが)にあるように、福島第一原発の4号炉の燃料プール、非常に危険だと思う。能天気に再稼働や原発輸出なんてやっている場合なのか?
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/136769】
日刊ゲンダイ本紙記者がまざまざと見た 福島原発廃炉作業の絶望
2012年5月29日 掲載
30~40年では到底ムリ
<東電は電力事業から手を引くべきだ>
福島原発事故から1年2カ月余り経った今月26日、東京電力が原発施設の一部を報道陣に公開した。同行取材した日刊ゲンダイ本紙記者があらためて感じたのは、廃炉実現に向けた作業の難しさである。野田首相は昨年12月に「収束宣言」し、政府は廃炉までに「30~40年」と公表している。だが、現地を取材した印象は「絶望的」だ。「30~40年」どころか、今世紀中に廃炉できるのか。それすら怪しいのが実態だ。
記者を乗せた大型バスが福島原発の「免震重要棟」を出て真っ先に向かった先は4号機。バスを降りて原子炉建屋の南西70~80メートルの位置から見上げた地上約50メートルの建物は、水素爆発で屋根が吹き飛び、無残な姿をさらしている。事故後、ガレキを一部処理したとはいえ、ほとんど手付かずの状態だ。厚さ1~2メートルの分厚いコンクリートの壁はボロボロで、辛うじて残った壁や柱も、ちぎれた鉄筋があちこちから飛び出している。事故直後のような生々しさだ。
東電は「4号機建屋は震度6強の地震に耐えられる」と説明しているが、次に大地震や津波の直撃を受けたら「倒壊」は避けられないことは容易に想像がつく。「メルトダウンしたら世界が終わる」と世界を震撼させている計1535本の核燃料が、そんな“ボロ屋”に今も保管されている。
東電は来年末から、4号機の燃料取り出しを始める計画を立てている。7月にも、使用前の燃料をクレーンで試験的に取り出す方針だ。使用前の燃料は、核分裂させた使用済み燃料とは異なり、取り出す際のリスクが低い。“本番”の使用済み燃料の取り出しは、建屋南側に屋根を覆う形の「L字形建物」を造り、燃料を1本ずつ引き上げる予定だ。ところが、建設予定地には震災時に発生したガレキや鉄骨などがごちゃごちゃに埋まっていて、工事は「ようやく基礎工事に入った段階」(東電関係者)。燃料取り出しどころか、建物建設計画すら怪しいのだ。
<線量計は鳴りっぱなし>
しかも、今回の現地取材であらためて分かったのは、怖いのは4号機だけではないということだ。
取材バス車内で、記者たちが自前で持ち込んだ線量計が一斉に「ピーピー」と大きな警告音を発したのは、3号機から2号機のタービン建屋裏の海側の道を走っていた時だ。
「線量は、1500マイクロシーベルト(1.5ミリシーベルト)です」
同行した東電担当者が叫び、バス内に緊張感が走った。1.5ミリシーベルトといえば、通常の年間基準線量(1ミリシーベルト)を1時間で軽く超える。4号機は事故当時、定期検査中だったために原子炉が損傷せず、線量もそれほど高くない。重機を使った作業も可能だ。しかし、1~3号機は線量が今も高く、人の作業はムリだ。敷地や建屋周辺には「即死レベル」の高線量地域がゴロゴロある。
となると今後、もっとも懸念されるのは、作業員の確保になる。福島原発では現在、1日約2500~3000人が復旧作業に当たっている。しかし、全面マスク、防護服を着た作業のつらさは想像を超える。
記者も全面マスクをかぶり、防護服を着たのだが、気密性を高めたマスクは、骨格が合わないと顔の左右のこめかみ部分を“ウメボシ”されて痛くなる。そのうえ、常に息苦しい。大声で話さないと言葉を伝えられないし、相手の声も聞きにくい。少し歩いただけで汗が噴き出す。たった2時間、着ただけだったが、最後は酸欠状態で、生アクビが出る始末だ。
防護服に慣れたベテラン作業員でも、「作業は連続2時間程度が限界」(東電関係者)という。夏場の作業は過酷極まりない。積算線量が高くなれば、オーバーした作業員はどんどん現場からいなくなる。
<チェルノブイリでは6万~8万人が作業した>
京大原子炉実験所助教の小出裕章氏はこう言う。
「86年のチェルノブイリ事故では、事故から石棺までの間に(7カ月間で)6万~8万人が作業に当たったといわれています。チェルノブイリはたった1基の事故だったが、福島原発は4基同時に事故を起こした。今後、どのくらいの作業員が必要になるのか想像もできないし、日本だけで作業員を集められるのかどうか分かりません。そんな状況で30年後、40年後の廃炉など不可能です」
こうなったら、東電は電力事業からさっさと撤退し、福島原発廃炉作業に全力を傾注するべきだ。今のように片手間の作業でケリがつかないことは現場の東電関係者、作業員がよく分かっている。
勝俣会長や清水前社長以下、事故当時の役員を全員引っ張り出し、東電グループの社員を「徴兵」してかき集め、復旧作業に当たらないとダメだ。
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