細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

2013エジプト・欧州研究出張 No.6 野山獄

2013-03-04 18:19:59 | 人生論

カイロの国際空港のすぐ近くの,Novotelという「野山獄」に入れられた,吉田松陰の気分です。

今回の獄中滞在期間は,約45時間でしょうか。約30時間経過しましたが,とにかく自分の好きなように過ごしています。

起きたらとにかく仕事。片っ端から優先順位に従って片づけているので,大分挽回しました。この出張中にあらかた片付くように思います。

お風呂にゆっくり浸かって,持参した専門誌などをゆっくり読んで情報収集。すごく秀逸な情報が多く,さらに脳みそが刺激されます。

食事はホテルのレストランで,徹底的に健康なものだけを食べています。体もしっかりと体操で動かし,たまりにたまった疲れも取り除いています。全体的な摂取エネルギーが少ないので,贅肉が無くなり,体操と筋力トレーニングで鍛えているので,本来の戦闘員のような肉体も戻ってきています。

部屋でインターネットに接続してもよいのですが,そうすると部屋の外に出なくなるので,ホテルのロビーや外のベンチでのんびりと仕事しています。(くつろぎ感を出すために,足も映しました,すんません)


 

ほとんど常に考えているので,頭が疲れてきたら部屋に戻って数時間寝る。非常に深い眠りなので,何時間寝たんだろうと思って時計を見ると,あまり時間が経っていない。

上記の繰返し。もう何度も繰り返したように思います。

2012年8月にタンザニアに出張したときも似たような過ごし方をしましたが,あのときは日中は仕事が詰まっていて,今回は徹底して暇。人間,あるレベル以上に達してやりたいこと・やるべきことを明確に持つことと,自由に使える時間をしっかりと確保することがいか大事か,今回の出張で心の奥底から感じています。

吉田松陰は野山獄に入れられていた1年ちょっとの間に612冊?の本を読んで,獄中でも先生をやっちゃっていた方ですが,私も獄中に1年いたら,おんなじようにやっちゃうかもな,と思ったりしております。

とにかく,今の私は勉強したくて仕方なく,特に10月からの1年間ではアウトプットにもガンガンと力を注げそうで,ものすごく楽しみです。 


2013エジプト・欧州研究出張 No.5 カイロ大学教授との打ち合わせ

2013-03-04 09:57:42 | 研究のこと

曜日の感覚は全くございません。とにかくやりたいことをやりたいようにやって日々が過ぎております。

完全にリラックスした状態だと,日本では苦痛な仕事(テストの採点や,事務書類の作成など)も苦痛ではなく,こちらでどんどん片づけています。あと24時間ぐらいでオランダに移動しますが,オランダでは研究の打ち合わせを,ワークショップ形式で行うと思われます。もちろん,英語で私の研究成果を話すわけですが,パワーポイントが基本でしょうか。日本語のパワーポイントを英訳する必要がありますが,24時間の間に十分に対応できます。そして,その作業は,8日に訪れるパリの研究機関でのディスカッションにも使えるし,今後,私が欧州等で活動を展開する際にも当然に活用されます。だからとても大事な作業であり,やりがいを感じます。

さて,今は睡眠を取った後のカイロ時間で午前3時くらいですが,睡眠を取った後,採点が遅れていた期末テストの採点を終わらせました。日本にいる間は,どうにも時間が取れなかったので,仕方ありません。

その睡眠の前,カイロ大学教授のHamed先生が,私の滞在している空港近くのホテル(Novotel)にわざわざ来てくださって,二人で食事をして,研究ミーティング。私はHamed先生を待ちながらロビーで仕事している間もビールをちびちびのんで,ランチでも赤ワインを一杯楽しみ,その後,津波の橋梁被害の数値シミュレーションの共同研究の打ち合わせ。

合計で3時間にも満たないミーティング(日曜日でしたが,カイロでは休日が金・土だそうです。私は暇ですが,Hamed先生は忙しいのです。)でしたが,ものすごく濃密な3時間でした。

私が鞆の浦で経験したことも話し,今の私がどのような状態であるのかも説明し,藤井聡先生のことも出るし,とにかくありとあらゆる話題をポジティブに,それこそ休む間もなくおしゃべりし続け,頭が疲弊するほどでした。

Hamed先生とは昔から仲がよいですが,今日は私が考えている非常に根源的なことを,簡潔に伝えました。不思議だったのは,Hamed先生もすぐに分かるんですね。本当に根源的な本質は,皆の心の中にあり,今の私は本質を完全に掴みきっているので,分かりやすく伝えると,誰の心にもすぐに響く。そういう状況にあります。やっぱり,本当に大切にすべきことは,日本人のみならず,人類共通なのだろう,と感じております。Hamed先生,イスラム教徒ですからね。

研究のミーティングも非常に有意義で,今の私はとめどなくポジティブに思考するので,次から次へと国際共同研究をグイグイと推進するアイディアが出てきます。Hamed先生もカイロ大学で最も評価の高い教授で,42歳で教授に昇進したすごい先生なので,次から次へとアイディアをぶつけ合って,将来の楽しい方向性が定まった,貴重なミーティングでした。 



カイロ時間で夕方5時くらいにミーティングを終え,私は部屋に戻りました。頭の使いすぎで頭が疲弊しており,そのまま眠りに付きました。夜中の0時半くらいに目が覚めて,仕事を開始しております!