かぼちゃ

毎年お盆に夫の姉の家に行くと義兄がお米を用意していてくれる。
今年も１０キロ頂いた。

あてにしていた野菜類やトウモロコシ、スイカは、日照りでほとんど出来なかったそうだ。
納屋の土間にはかぼちゃだけがゴロゴロ転がっていた。

気のいい義兄が「かぼちゃ持って行け」と言ったが、
夫の生家でもかぼちゃを用意しているだろうと、「いらない」と断った。
本当はそこにあったかぼちゃは私の好きではない品種だったのだ。

家に帰って車のトランクを開けたらいつの間に入れたのかかぼちゃが３個入っていた

それからずっと玄関に転がしておいたら腐って皮におできみたいなボツボツが出てきた。
良さそうなのを一個だけ切って小分けにして冷凍にしておこう。
あとは捨てることにする。

皮が固くて刃が入らない。入ると今度は抜けない。
包丁を持ってまるでかぼちゃと格闘です。

ふと、前に何かで読んだか聞いたかしたことを思い出した
丸ごとレンジで温めると切りやすいと。

直径１７㌢を４分入れてチン
かぼちゃの煮えた匂いがして皮が柔らくなった。

甘辛く煮つけたらぽくぽくして美味しいかぼちゃだった。
喰わずに嫌うこともなかったのだ。