ランチを優先

久し振りの夏日だった。
片付かない洗濯物を一挙に終らせようとこんな晴れた日を待っていた。
明日から又天気は崩れそうだから今日は大事な一日のはずだった。

そんなときに妹から急にランチのお誘いがあった。
忙しい身の妹は自分の為だけに時間をとるのがむずかしい。

急なお誘いは、きっと聞いてほしい愚痴があるのだろうと思った。
だったら洗濯より生身の人間優先でしょう。

ランチはＨホテルにした。
なぜだかフロントも、広いロビーも閑散としていて、昼時なのに
レストランには客が一人もいなくて（後から二組来た）従業員さんがただ立っているだけ。

妹が言うには、Ｈホテルは経営不振で存続の危機だそうだ。
知らなかった。

食事を済ませ帰り際に、玄関に立っているベルボーイが、たかだか食事をしただけなのに
「来ていただいてありがとうございました」と深々と頭を下げた。
こういう場所でこんな言葉をかけられることに違和感をもったが、
そういうことだったのだろうか・・・

まぁ、がんばってください。

　　　　　　　こんな高くもない物しかいただかなくてすみません