銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

赤木雅子さん提訴、NHKオンラインより、

2020-07-15 21:50:52 | 政治

 

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森友学園問題 自殺した財務局職員の妻 賠償求めた裁判始まる

森友学園に関する財務省の決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の男性職員の妻が国や財務省の佐川元理財局長に賠償を求めた裁判が始まりました。法廷で妻が「真実が知りたい」と訴えたのに対し、国と佐川氏側は訴えを退けるよう求め、争う姿勢を示しました。

近畿財務局の職員、赤木俊夫さん(当時54歳)がおととし自殺したことをめぐり、妻の雅子さん(49)は、決裁文書の改ざんを強制されうつ病を発症したのが原因だとして国と佐川宣寿元理財局長に1億1000万円余りの賠償を求めています。
15日午後、大阪地方裁判所で1回目の審理が行われ、雅子さんが法廷で意見を述べました。

この中で、裁判の目的について「夫がみずから命を絶った原因と経緯を明らかにし、夫のように公務員が死に追い詰められることがないようにするため、そして、事実を公的な場所で説明したかったという夫の遺志を継ぐためです」と説明しました。

そして「亡くなった日の夫の顔は、絶望で泣いているように見えました。真面目に働いていた職場で何があったのか、何をさせられたのか、私は真実が知りたい」と時折、涙ぐみながらはっきりとした口調で述べ、佐川氏や改ざんに関わった職員らの証人尋問を行うよう求めました。

国側と佐川氏側の主張

15日の裁判で、国側は争う姿勢を示し、具体的な主張は今後、行っていくとしました。

ただ、改ざんが行われた当時の状況について触れ、赤木さんが決裁文書を改ざんすることに強い抵抗感があり、財務省理財局からのたび重なる指示に強く反発していたことを認めました。

また赤木さんが当時、連日深夜に及ぶ長時間労働を強いられていたことをおおむね認めました。

そして、改ざんと自殺に因果関係があったのかなどについては9月末までに主張するとしました。

一方、佐川氏側は「職務中に行った行為で他人に損害を与えた場合、賠償責任は国が負い、公務員個人は責任を負わないという判例が確立している」と主張して、直ちに訴えを退けるよう求めました。

妻 雅子さん会見「夫とこれからも一緒に闘っていきたい」

 
妻 雅子さん会見「夫とこれからも一緒に闘っていきたい」
裁判のあと、赤木雅子さんは記者会見しました。

雅子さんは、法廷で意見を述べた際の心境について「今まで、気持ちが揺れることはありましたが、たくさんの人が再調査を求める署名をしてくれたり手紙をくれたりして応援してくれたので、緊張せずに話すことができました。夫が亡くなったときのことを話すと、今でも苦しくなりますが、裁判官や国の方に気持ちは届いていると思います」と話しました。

また、国と佐川元理財局長が訴えを退けるよう求めたことについては「私は、夫がなぜ死んでしまったのか知りたいだけなのに、訴えを認めてもらえないことの意味が分かりません。国は真面目に答えてくれていないと思います。佐川さんには『改ざんという犯罪を指示することも職務だったのですか』と言いたいですし、法廷で本当のことを話してほしいです」と述べました。

そのうえで、夫の俊夫さんへの気持ちを問われると「夫もここまで来ることができたことを喜んでいるし、びっくりしていると思います。きょうがスタートだと思います。常に横にいてくれると思うので、これからも一緒に闘っていきたいです」と話していました。

財務省「信頼回復に努める」

森友学園に関する文書改ざんをめぐる問題が裁判にまで至ったことについて、財務省はNHKの取材に対し「文書改ざんなどの問題はあってはならないことであり、深くおわび申し上げなければならない。二度とこうしたことを起こさないよう、文書管理の徹底など必要な取り組みを進めるとともに、問題行為の発生を許した組織風土の改革を進めており、引き続き、信頼回復に努めたい」としています。

一方、原告である赤木さんの妻が、第三者委員会による再調査を求めていることについて財務省は「一連の問題行為は佐川元局長が方向性を決定づけ、近畿財務局の抵抗にもかかわらず、本省の理財局の指示で行われたと調査報告書で結論づけられている。赤木さんが残した『手記』と報告書の内容に実質的な違いはなく再調査は行う必要はないと考えている」としています。

雅子さん「命懸けでやりたい」

赤木雅子さんはNHKの取材に応じ、裁判にかける思いを話しました。

夫の俊夫さんは、優しくいつも笑っているような明るい人で、仕事に誇りを持ち「僕の雇用主は国民です」と話していたといいます。

しかし、改ざんに関与させられたあと、うつ病を発症、おととし3月、自宅で命を絶ちました。

俊夫さんは、改ざんの経緯などを手記として書き残していました。

この中では「事実を知り、抵抗したとはいえ、関わった者としての責任をどう取るか、ずっと考えてきました。事実を、公的な場所でしっかりと説明することができません。今の健康状態と体力ではこの方法をとるしかありませんでした」と改ざんを強いられた無念の思いがつづられていました。

雅子さんは、なぜ夫が改ざんをさせられ、自殺に追い込まれなければならなかったのか真実を知りたいと、裁判を起こすことを決意したといいます。

そして裁判の目的に俊夫さんの自殺の原因と経緯を明らかにすること、官僚の保身やそんたくによる軽率な判断や指示で現場の職員が苦しみ自殺することが二度とないようにすること、誰の指示で改ざんが行われたのかを法廷で当事者に説明させることを掲げました。

さらに、財務省とは独立した第三者による再調査も国に求めています。

その実現を目指し、ことし3月からインターネットサイトで署名活動を始めると、2か月余りで35万人が賛同しました。

集まった署名は先月、安倍総理大臣や麻生財務大臣宛てに提出しています。

今回の裁判を前に雅子さんは「せめて改ざんを指示した人には話してほしい。しゃべることが責任を取ることのスタートになると思う。赤木俊夫という人をこのままうずめたくない。あのとき助けられなかったので、今からできることは命懸けでやりたい」と話していました。
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