そこから、真央・ヨナ問題を紐解いていきたいと思います。ただし、真央ちゃんが次女であるということが問題なのではなくて、国際関係に敷衍して考えたいから、この物語を最初におきました。
『次郎物語』は最終的には、教育者となっていった著者の自伝的教養小説です。主人公は、地方の旧家に生まれた次男坊で、どうしてか、実家で両親に養育されることが無くて、外の貧しい乳母一家に預けられます。これが、もし、めかけの子(今の言葉で言う婚外子)であったりしたら、この小説は生まれなかったでしょう。
本当の子供なのに、長男や三男にくらべて、どうして、自分だけが差別をされるのか・・・・・という不条理に泣く(読者も一緒につられます)物語なのです。
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多分、長男に十分に目を掛けるための措置だったと考えられますが、こどもの方にはいわれない差別なので、非常に苦しみ、そこから脱却するために、修行を重ねるという物語です。
テーマとしてはフランスの『にんじん』に似ていますが、こちらは何冊にもなる長編です。
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次男にしろ、次女にしろ、家庭では不遇で、だからこそ、根性のある人間として育ちあがるのですが、その例は、堀文子さんの自伝『ホルトの木の下』でも顕著です。そして、そこからも、うかがえるように、長女または、長男という恵まれた位置のきょうだいは、最終段階まで、次女、または次男の苦労を理解することはできない模様です。
ここで、急に国際関係になぞらえますが、現在の地球で長男の役目をしているのは、アメリカでしょう。そして、次男の役目をしているのが日本です。
韓国は三男というよりも、四男か、五男という立場で、アメリカにとっては、ただ、かわいいという立場です。特に韓国が主因となって、アメリカの立場が、脅かされることは絶対にないと、大きな安心感を持って、処遇をされている国です。
しかも最近では韓国からの若い家庭層の移民が、ニューヨークなどの都市に大量に入っていて、彼らは、次世代に高い教育を受けさせるので、アメリカの都市内で、存在感を増しています。
一方で、日本は都市には、駐在員というエリートがいますが、彼らは結局は日本人として、日本へ帰ることを夢見ていますので、在米韓国人に比べると、存在感が薄く、かつ、戦前にわたった、二世、や、その子孫たちとはカラーが違うので、交わったり協力をすることが少ないのです。
で、アメリカ本国においても、日本人は、今では韓国に、存在感において、負けているかもしれません。
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でも、一番の問題は、日本という本国にあります。日本は別に悪いことをしているわけではありません。タダ、実力があるとみなされていて(いえ、本当にあるでしょう)
しかもお金の面で、アメリカと強烈な関係があります。これが実のところ、かわいさあまってにくさ百倍というかなんと言うか、言うに言われない複雑な関係になっています。
ヨーロッパの諸国もアメリカと貿易をしていると思いますが、そこで、買っている物品の金額は、比較すれば、少量少額でしょう。だから、金額の面からすれば、次男ではなくて、三男とか、四男の地位にあり、それゆえに、その動向がアメリカからは、看過されやすクなります。
日本は、ジェット機、自衛隊が使う各種の武器、石油、原発燃料、小麦、米、牛肉、シャンプーやコカコーラなどの、化学製品・・・・・そして、米軍基地の運営費。
これらのお金ですが、フランスなど、まず、ジェット機を自国で生産しようとしているし、武器も自国生産でしょう。それ以外の物についてですが、パリに三ヶ月滞在した経験から考えると、すべての面で、質素というか、なんと言うか、大量消費システムではないのです。おっとりした古い体質がいきていて、
日本のように、東京、地方を問わず、
あらゆるところで、スクラップアンドビルドで、ビルが建設をされているという風でもなくて、静かで、ものをあまり買わない生活(ただし、文化の蓄積は大きいのですよ。つまり)落ち着いた生活をしているというわけです。
宣伝にあおられてものを買うことが無いのです。
だから、日本が買っている大量の、物品の金額を総計すると、
日本は次男に当たるでしょう。そして、警戒をされています。
その警戒心の悪影響が、なんと、小さな真央ちゃんの双肩に降りかかってしまいました。不条理極まりないが、採点不利の本当の原因はそこにあります。
お金が儲かる先という意味では、アメリカは決して日本を馬鹿にできず、その関係は、世界で第二位というほど、重要です。しかし、かの国は日本(と、日本人)をなめきっていて、精神の自由を許しません。
その件は靖国神社参拝ということにもっとも顕著に現れていて、
それ以外にも、なにか、日本人が独自であり、かつ、活気が出ることには、神経を尖らせて妨害すると言う傾向が続いています。
靖国問題で勝ったと思っているからこそ、ありと、あらゆるところに、その手法の繰り返しが行われています。つまり、メディアを利用することです。本当のニュースではなくて、『こうなって欲しい』という方向で、メディアの記事を作ることです。
真央・ヨナ採点疑惑問題は、その象徴だったでしょう。そして、私は、また、パソコンに大きな変調が起きたので、『自分のいっていることは正しい』と確信をしました。私が文章を書けない、または、書きにくくされるということは、私が正しいことを言っているから、国際軍産共同体は困るからなのでしょう。
自分に対しても三年間に渡り、パソコンの不調以外にも、相当なことが行われてきていますので、真央ちゃんに、同じようなことがおきるのは、類推として想像ができるのです。アメリカにとって、実力が拮抗していて、しかも根性のある(それは、相当疑問でもありますが)警戒すべき次男の国の人間だから、トヨタの社長も、真央ちゃんも、ここで、圧迫をしておこう。ということ。
そして、インフラの面で、大都会になってきている名古屋圏の出身ですよね。真央ちゃんって、だから、トヨタをたたくわけです。それが、無ければ往年の堤義明さんみたいに、それから、一時期の小泉さんと奥田さんの仲良しぶりみたいに、いうにいわれない威力とか、威厳があって、(これは、小沢幹事長みたいにマスコミが作り出したものではないのです。その人固有の持ち味というものです)
その勢いで、不当なことが行われるのを、阻止できたでしょう。靖国参拝でがんばるからこそ、不当なことを阻止できたのです。比較して、鳩山さんの政治意識は非常に低くて(、表面でマスコミにそれが、たたかれることは、少ないが、戦後特に目立つ、究極の親米派なので、トヨタの社長に、「しっかり、謝ってください」とメッセージを送る始末です。
だけど、ここで、繰り返しますが、もし、小沢幹事長が首相になったら、あっという間に、日本はもっと恐ろしい国となり、一部の特権階級(それは、小沢さんの子分となる踏絵を踏んだ人のみ)以外は、すさまじい苦境に立たされるでしょう。鳩山さんの方がまだ、普通です。人間として普通だから、そこがよいんですガね。
一方でヨナ選手には、コーチ、もしくは韓国スケート連盟
を通じて、「世界があなたの味方だから」とささやいておけば、それだけで、気持ちが落ち着くというものです。
真央ちゃんに、日本の権威ある存在から、3日前ぐらいに電話かメールで、「大丈夫、あなたは勝てますよ」といった人間がいるかしら。いませんよね。オリンピックという話題で記者会見でこれに、振られた石原都知事が、真央ちゃんの名前さえ挙げず、『痛々しくて見ていられない。これが、日本の実力だよ』という言葉は同情心にあふれていますが、真央ちゃんが、勝つことに対して、役にはたたないでしょう。ほかの権威は誰も発言をしません。私ごとき、ありのような小さな存在が、必死になって語るのみですが、
もし、小渕首相が存命で、いらっしゃったら、例の『ぶっちフォン(首相が秘書官を通じず、直接国民に電話を掛けた事を指す)を真央ちゃんに掛けてあげたかもしれません。
しかも、今回は、誰が電話を掛けても、『勝てる要素を、示す』ことができなかったでしょうね。何も日本側には、勝算が無いわけですから。
これを、どうするかですが、私がその方針を示したりすると、私がまた、パソコンのことなどで、傷を負うので、皆様、おひとり、おひとりに、お考えをいただきたいところです。
ただ、真央ちゃんが日本中に残した印象は深いです。だから、金メダルでなくても、人々は彼女をかわいいと思い、その姿から大いなる、美しいものと優れたものをいただいたでしょう。日本人の一人として、深く、感謝申し上げておきます。
なおこれは、エキジビションを見る前に書きました。真央ちゃんには、もう、キムヨナ選手と一緒にパンとサーカスの現場に立たせるのは忍びないほどですが・・・・・
なお、前日(2010年2月27日から、28日に掛けてアップした文章の中)で申し上げた個展ですが、上に上げたような猫の写真も展示します。専門の抽象画とともに。どうか、よろしく。 2010年2月28日 雨宮 舜