新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

医学部定員増で教育水準低下:前から言ってましたが可能性は高いです

2009-10-05 22:05:11 | 医局制度改革・医学教育改革

こんばんは

 

先程帰ってきました。

 

今日も実はあまり体調が良くなく、先ほど患者さんの御家族と話しながら関節痛や腹痛と闘っておりました

同席していた研修医の先生に言わせると

もう話を切り上げて帰って寝たほうが良いのではないかと思いました

とのこと。

 

 

僕も実際、それ以上はいかんともしがたく…帰ってきたのですが・・・・胃痙攣を起したらしく先程はちょっとベッド上から起き上がれませんでしたw

 

ま、今のは大げさですが…少しベッド上で休んでました。

 

 

さて、体を休める前に今日の記事です。

今日の記事の中で気になるのはこの記事です

 

医学部定員増に悲鳴 東北、教育水準低下の懸念

10月5日6時13分配信 河北新報  

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091005-00000009-khk-soci

医師不足対策として文部科学省が本年度から実施している大学医学部定員増に対し、受け入れ側の東北の医大・医学部から不満の声が上がっている。各大学で学生が10人程度増えて少人数教育に支障が出始めている上、指導教員の手当ては一切なし実験機器などが不足する所もある。国は定員増を続ける方針で、さらに人数が増える来年度以降、十分な医師養成教育ができなくなる恐れが出てきた。(編集委員・大和田雅人)  

 

各大学の状況は表の通り。1年が110人となった東北大では、1人の教員が5~10人に教えるグループ制の臨床実習などで人数が増えた分、細かいところに目が届きにくくなったという。  

 

教育担当の柴原茂樹教授は「大教室での講義と違い、実習は詰め込めば何とかなるものではない。少人数を続けようとすればグループ数を増やすほかなく、教員の負担が増す」と言う。  

 

一気に15人増えた岩手医大は机や顕微鏡、実験台を購入、2000万円を出費した。「医療機器は高価。これ以上、学生を増やすのは限界」(学務部)と悲鳴を上げる。  

 

各大学が口をそろえる問題が教員不足。教員数は大学の規模によって規定されており、各大学は増員を国に要求したが認められなかった。  

 

医師である教員は日中、付属病院で診察しながら講義を受け持つ。柴原教授は「研究に打ち込む医師も多く、このままでは疲弊する」と訴える。  

 

学生は6年学んだ後、臨床研修に臨むが、研修先の病院は教育水準の低下を危ぶむ。東北大病院の加賀谷豊卒後研修センター副センター長は「先進医療が進み、覚えることは多い。大学では一人一人手を取るように教えてほしい。教員不足では、質の悪い医師を増やすだけ」と語る。  

 

文科省は7月、来年度も定員をさらに370人増やす計画を発表。民主党も政権公約で「医師養成数の1.5倍増」を掲げ、定員増は続くとみられる。教員不足などへの対応について文科省は「新政権が発足したばかりで何も決まっていない」(医学教育課)との立場だ。  

 

定員増分は、卒業後も地元に残ることを奨励する「都道府県枠」の設定が期待されたが、医師養成には10年近くかかることから東北大は3年次に選択、山形大などは枠を設けないなど対応はさまざま。  

 

全国医学部長病院長会議の専門委員長を務める嘉山孝正山形大医学部長は「教育環境が整わないのに、今から地域枠を設けるのは無理がある。教員増員など態勢整備が先だ」と話す。最終更新:10月5日6時13分

--------------------------------

僕は過去にいろいろな記事を書いて、医学部増員を行う前に教育体制を固めるのが先・・・ということを言ってきました。

 

いろいろと「医師数増員」に関しての旗振り役として有名な先生と一度お話をさせていただき、そう言う内容の話をしたこともあります。あれは全医連発足の日だから2年前でしょうか?

 

これまでの次のような記事を書きました。

大学病院や地域の病院を改革させる、もしくは改革できるような体制を作らせることが肝要だ

旧体制へ逆戻りか・・・・:僕はそうなると反対だな・・・

臨床研修のあり方に関して

臨床研修改革案?

臨床研修1年へ:前後をどう変えるかが重要でしょう・・・

医学部定員693人増へ:とりあえず、対応可能範囲でしょうか?

医学部定員増:教育予算の十分な確保を!

医師養成数5割増し提言:教育システムの改善は必要不可欠

定員増は負担

医局を超えた横の連携実施!:群馬大、4大学と連携

医師の大幅増員を求める署名活動:増員後の対応は可能だろうか?

若手医師、大半は戻らず:僕たちが中堅になるころに完全崩壊します

医学部定員国管理見直し論:いずれにせよ、医局改革が先だと思う

久坂部羊の医師増員批判:病院勤務医の待遇改善のためにも医師増員は必要だと思いますよ?

医学部定員増加:焼け石に水だが・・・

医学部定員増を要望:医局員の疲弊から医局完全崩壊するぞ?

医師定員増へ:しかし、良いところはKeepすべきかな・・・

医師不足は新臨床研修制度のせい:ただ、魅力のある場所に人が集まっただけです!

「ねじれ」と佐藤先生の講演から:医局改革の必要性

医師教育制度はどうするべきか?

医師増員の意見書:医者を増やすとしてどう増やす?

医療連携:縦と横と心

意見投稿してきました

派遣の前に:大学への政策を改めよ!

新しい医局制度:全医連に対する期待は・・(これはただの僕の考えですけどね)

 

 

大学病院という劣悪な臨床環境の中、教育、研究も行うことはほぼ不可能。行うとすれば患者さん・・・という存在があるので臨床を最優先として、次に教育、最後に研究とならざるを得ないのではないか…という趣旨です

 

他にもいろいろなことを書いています

 

状況の改善のためにまず行うべきことは「大学教育、大学病院の勤務体制の改善」が先でその後に医師数を増やさなければどうしようもなくなる…というのは100人いたら100人が予想のつくことであると思っています。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

現場を知っていれば…という条件付きですが。

 

そんなことをこの記事を見て思い、可能であれば大学病院の環境を改善するようにしていただきたいと思っています。

 

それでは、また・・・・。

P.S1

何とか体調を改善させたいと思います・・・。頼むよ、本当に・・・。そろそろ体調が戻らないと辛いんだから・・・。

 

P.S 2

先程、看護師さんの勉強会で

「鼻が両方詰まっていて息ができない」

という笑える事態になりました。

 

医者って「話すこと」が多いので、こういう事態はきついです・・・。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大学病院や地域の病院を改革させる、もしくは改革できるような体制を作らせることが肝要だ

2009-03-04 23:13:55 | 医局制度改革・医学教育改革

二つ目にこれは僕だからこそ書いておきたいと思っていた記事を書きます

 

まだ、若手ですから・・・・

(患者さんからは実際は何歳だと思われているのか・・・。看護師さんからは「実年齢より若く見えます」と言われたりしますが、患者さんからは実年齢よりも上に見られます。言動の違いでしょうね

 

CBの記事を紹介します

研修医、大阪と東京で大幅減へ

3月2日22時55分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090302-00000007-cbn-soci  

医師臨床研修制度の見直しを検討している厚生労働省は3月2日、東京や大阪など大都市部の研修医を大幅に抑制する試算(今年度の研修医採用実績ベース)を公表した。それによると、今年度の採用実績が都道府県別の「上限」を超えたのは、東京、神奈川、京都、大阪、福岡の5都府県。これら大都市部の研修医定員を大幅減とし、地方の医師不足の解消につなげたい考えだ。「上限」を最も上回ったのは大阪の61人で、これに東京(51人)、神奈川(46人)、福岡(43人)、京都(27人)と続いた。逆に最も下回ったのは埼玉の215人で、次いで石川(114人)、新潟(111人)、北海道(97人)、島根(93人)などの順だった。同日開かれた医道審議会医師分科会医師臨床研修部会(部会長=齋藤英彦・名古屋セントラル病院長)で明らかになった。  

この日の部会では、病院の研修医募集定員や都道府県別の「上限」などについて議論。厚労省案では、研修プログラムや臨床研修病院の指定基準などについて、前回の案に新たな文言や計算式などが追加された。  

2年目に必修となっている「地域医療研修」については、患者の生活や居住地域の特性に則した医療(在宅医療を含む)の理解、実践の趣旨の下、へき地・離島診療所、中小病院、診療所などで行うと明記。また、研修を行う施設に関しては、「関係自治体や地域医療対策協議会の意向を踏まえるなど、地域の実情に応じて選定されるよう配慮する」とした。 医師不足の診療科への対応では、「研修医の募集定員が一定数以上(例えば20人以上)の臨床研修病院は、将来小児科医および産科医になることを希望する研修医を対象とした研修プログラム(募集定員2人以上)を必ず設ける」と定めている。  

臨床研修病院の指定基準では、「医療機関の連携による臨床研修病院群の形成を推進する」ことを基本的な考え方として、臨床研修病院(協力型臨床研修病院を除く)が満たすべき基準を示した。具体的には、▽救急医療の提供▽年間入院患者数が3000人以上▽研修医5人に対して指導医を1人以上配置▽臨床病理検討会(CPC)を適切に開催▽協力型臨床研修病院その他の医療機関と連動して研修を行う―の5項目。 

 

この指定基準により、指定取り消しの対象となる場合などについては、一定期間の経過措置を設け、「地域の実情や研修医の受け入れ実績などを考慮したきめ細かな対応に配慮する」とした。また、臨床研修病院の新規指定の取り扱いについては、「協力型臨床研修病院として一定の実績があることを前提に、指定基準を満たす場合は新規指定を行う」としている。  

研修医の募集定員では、「病院の募集定員」と「各都道府県の募集定員の上限」を設定するための計算式を示した。このうち、「病院の募集定員」については、過去数年間(例えば過去3年間)の研修医の受け入れ実績の最大の数値を上限とするが、一定の定義に基づいて、「当該病院から他の病院に派遣されているとみなされる常勤医師がある場合には、その数を勘案して一定の限度内で定める数を加算する」とした。 

委員からは「派遣」の定義についての質問が出たが、厚労省の担当者は前回の会合と同様、「大学医局が行っている無料の職業紹介のようなもの」と回答するにとどめた。  

最終的に厚労省案は大筋で了承された。同省は3月中旬にも国民に意見を求め、その結果を次回の部会で報告した後、2010年度の制度導入に向けた省令改正などの手続きに入る方針だ。

■研修医の募集定員について 

「研修医の募集定員」について厚労省が示した案は次の通り(同省が配布した資料より抜粋)。

<基本的な考え方>

○研修希望者に見合った募集定員の総枠を設定するとともに、研修医の地域的な適正配置を誘導するため、都道府県別の募集定員の上限を設定する。

○各病院の募集定員を、過去の研修医受入実績等を踏まえ適正規模に見直すとともに、医師派遣実績等を勘案した上で、都道府県の募集定員の上限と必要な調整を行って設定する。

(1)病院における研修医の募集定員は、以下の数値を超えないこととする。 A A:当該病院の過去数年間(例えば過去3年間)の研修医の受入実績の最大の数値。ただし、一定の定義に基づき、当該病院から他の病院に派遣されているとみなされる常勤医師がある場合には、その数を勘案して一定の限度内で定める数を加算する。当該病院が所在する都道府県内にある臨床研修病院および大学病院の募集定員の合計が、(2)で定める当該都道府県の募集定員の上限を超える場合は、以下の計算式により算定した数値A×B/C B:(2)で定める当該都道府県の募集定員の上限 C:当該都道府県内における臨床研修病院および大学病院が希望する募集定員の合計経過措置 BがCより小さい場合は一定の経過措置を設け、地域の実情や研修医の受入実績等を考慮したきめ細かな対応に配慮する。

(2)各都道府県における募集定員の上限とは、以下の計算式により算定した数値をいう。 * 研修医の数については1学年分 D+E+F D:D1とD2のうちの多い方の数値 D1:全国の研修医の前年度総数×当該都道府県の人口/全国の総人口 D2:全国の研修医の前年度総数×当該都道府県内の大学医学部の入学定員の合計/全国の大学医学部の入学定員の合計 E:D×α(100平方当たりの医師数が60.7未満の道府県に限る) *60.7は東京都、大阪府を除く全国の100平方当たりの平均医師数) F:D×離島人口×β/当該都道府県の人口 *離島人口とは、離島振興法および沖縄振興特別措置法における指定離島の人口 *αβとは、調整係数(例えばα=10%~20%、β=5) 都道府県の募集定員の上限が、当該都道府県内における病院が希望する募集定員の合計よりも大幅に下回る場合は一定の経過措置を設ける(例えば削減率は当面10%を上限とする)。

(3)各病院の募集定員の増員の取り扱いについて

○当該病院の所在する都道府県内にある病院が希望する募集定員の合計が当該都道府県の上限を超えない場合には、当該病院の前年度の研修医の採用実績や地域の実情等一定の条件の下に、増員を認めることにする。

(4)新規指定における募集定員の取り扱いについて

○臨床研修病院を新規に指定する場合は、募集定員を2名とする。

-------------------------------

他にも・・・読売新聞(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090302-00001180-yom-soci)や産経新聞(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090302-00000567-san-soci)などが書いています

 

僕は大学病院というものの体質が改善されていないことが一番の問題だと思います。

 

もちろん、いくつかの大学はある程度の改革というものをしていると思うのですが、基本的には大きな改革というものはされていない。いや、できないのだと思います。

 

それゆえに「望む研修」ができる場所を研修医が選んでいるにすぎない

 

研修医に望まれるような医療体制を大学病院が作り出せるか・・・それが本当は問題なのに、とりあえず大病院に研修医が集まっているからそこを抑制してしまえば少しは地域医療の充実につながるだろうと考えているのではないかと思う。

 

正直、医師は足りていないのでこんなものでは何も起きはしない

 

大病院に数10名の研修医がいかなくなった。しかし、それでも他の良い病院に研修医が集中していくだけ。別に地域医療が充実するとは思えないですね

 

研修医がもともと集まらなかった病院に、もっと言ってしまえば大学病院に・・・大学が変わらずにどうして研修医が再び集まるだろうか?

 

大学病院が今のままでは「研修医は集まらない」

地域の病院も然りである。

 

「地域医療を保つために」もしくは「元の医局制度を再構築させる」ために何かをしようというのであれば、もはや「パンドラの箱」は開けられたのであり、開けたものが元に戻るわけもなく無駄なことだと思う。

 

今までの新臨床研修制度も「十分な医師数」があれば、医師の間の競争社会となって国や患者さんにも利益があがったのでしょうけど(一部の医師や時には医学生が心配しているような「競争社会に負ける」という状況ではない)、現状は「少ないパイの奪い合い」の様相でしかなく、国や患者さんに不利益となった。

 

それだけにすぎない。

 

今回は「パイの奪い合い」に大学病院が負けているという状況で、本来は「パイの奪い合い」に国が介入するのは良いのか悪いのか…と思ってしまう。

 

言ってしまえば自由競争ではなくなった…ということになりますから。

 

一番やるべきことは「医療費」「医師数」を改善することと、大学を改革できるだけの支援を与えること、大学病院勤務の医師の待遇改善などでしょうか?

 

うちの大学も今後さらにひどい方向に行きそうですからね・・・・当直体制などはw

 

こういう妙な手ではなくて、大学病院や地域の病院を改革させる、もしくは改革できるような体制を作らせることが肝要だと思うのですけど・・・・

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

それでは、この2日間の疲労を回復するために、少し本を読んだあと今日は寝ますw

では、また。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

旧体制へ逆戻りか・・・・:僕はそうなると反対だな・・・

2009-02-20 01:14:28 | 医局制度改革・医学教育改革

こんばんは

 

先程帰ってきました。

 

今日は実は23時半に一度帰ってきたのです。そして服を着替えて、PCを立ち上げ・・・歯を磨いている途中で病棟から電話があり戻りました。

 

今日は雨だし、

「帰ってきた直後かよ」

という思いもありましたが、仕方がありません。必要なのであれば・・・。

 

さて、昨日に引き続いて「新臨床研修制度改革」の話です

<医師臨床研修>1年に短縮可能に 必修科目減…見直し提言

2月18日20時25分配信 毎日新聞  

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090218-00000082-mai-soci

新人医師に義務付けられている臨床研修について、厚生労働省と文部科学省の専門家検討会(座長、高久史麿・自治医大学長)は18日、研修プログラム弾力化による必修科目削減と、都道府県別の募集定員設定を柱とする見直しの提言をまとめた。今の医学部5年生が卒業する10年度から導入される見通しで、医師法で2年以上と定められた研修期間を実質1年に短縮することも可能になる。04年度から始まった制度は、わずか6年の運用で大きく転換する。  

 

両省は必修科目削減によって、研修段階から現場の働き手になってもらい、医師不足解消につながることを期待する。だが、医師育成の観点から現場の反発も招きそうだ。  

研修医は、以前は大半が出身大学に残ったが、現行制度では約半数が一般病院を研修先に選ぶ。新人医師を一元管理できなくなった大学病院が地域全体の医師配置に力を発揮できなくなったことが、医師不足を加速したと指摘されている。  

提言では7診療科あった必修科目を、内科(6カ月以上)▽救急(3カ月以上)▽地域医療(1カ月以上)に削減。外科、精神科などは「選択必修」として2科目を経験させる。残りの約1年は、従来通り各診療科を回っても、特定の診療科だけを学ぶプログラムを組んでもいい。選択によっては2年目から、身分上は研修医ながら実質的に専門科の医師として働くことが可能になる。  

また、各病院の募集定員合計が卒業生数よりはるかに多く、地方が軒並み定員割れの現状を是正するため、都道府県別に定員の上限を設けることも提案。各病院には都道府県枠の中で定員を割り振るが、大学病院には十分な数を与える調整が必要だとした。大幅に減らされたり研修の指定を取り消される病院には経過措置を設けるとした。  

一方、必修が減っても診療能力の水準が落ちないよう、卒業前の医学部教育の見直しや研修医の到達度を評価する仕組みの工夫も求めた。【清水健二】  

◇解説 現場に反対根強く  

臨床研修制度の見直しは医師不足対策が最大の目的と言えるが、結論を急ぐあまり医療現場の広い賛同を得ておらず、実効性は不透明だ。  

現行制度には、若手医師が安い労働力として酷使され、広い視野が育たない大学病院の弊害を除く狙いがあった。ある程度成功したが、大学病院の地域への医師派遣機能を弱める結果になった。  

見直しの柱である(1)実質1年短縮の容認(2)定員の都道府県枠--には、研修医を都市部の総合病院から出身大学へ呼び戻す効果の期待がある。だが研修先を自由に希望できるという「パンドラの箱を開けた」(嘉山孝正・山形大医学部長)以上、大学病院に戻る保証はない。研修は大学で受けても、医局の体質が合わなければ2年後には離れてしまう。  

しかも、研修の実質短縮で、総合的な診療能力が育たなければ本末転倒だ。検討会でも必修科の削減には最後まで反対意見があったが、事務局の国側は押し切った。  

医療界は、卒業前の実習と卒業後の研修が連動した医師養成が必要だとする点では一致している。国は臨床経験の不足が問題とされる医学部教育の見直しにも着手したが、導入は早くて10年度の入学生からになる。日本病院会の堺常雄副会長が「臨床研修だけ手を付けるのは時期尚早ではないか」と指摘するように、拙速さは否めない。

【清水健二】

-------------------------------

実際のところ、目的が大学病院へ医師を再び集めるということになっているのであれば(たぶんそうなんですけど)、反対ですね。

 

僕は「新臨床研修制度」で意味がないと思う「産婦人科・小児科・精神科」などの研修には反対ですが、大学病院に医師を集める必要があるかについては

それは大学病院に魅力がないからでしょう

と言わざるを得ない。

 

 

そもそも、大学病院の医師(特にスタッフ)の待遇が悪いのだから魅力なんて出るわけもないのですけど・・・・。

 

そういう意味で本末転倒なんだと思います。

 

この機会にいろいろなものを見直せばいいものを「旧体制」へ戻ろうというのだから性質が悪い・・・。

 

保守派の台頭というところなんでしょうね。頭が固いというかなんというか・・・。

 

僕の基本的な意見はBlogの各所に書いていますので…

 

今日はDay0だし、当直でもあるのでここらで失礼します

 

しかし、本当に保守的な体質の国だな…ここは・・・・・。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

では、また。 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

臨床研修のあり方に関して

2009-02-01 00:02:46 | 医局制度改革・医学教育改革

さて、呼ばれるまで続けていきます。

 

ま、「その前に寝ろ」と言われそうですが「眠らない医者」を自称する僕ですので…とりあえずエネルギーがなくなって「ぽてっ」と行くまでは走ります。

 

ぽてっと言ったら困るのでしょうから、行かないようには気をつけますが・・・。

 

 

さて、今日久しぶりにm3の記事を開きました。すると「研修改革」の話が書かれていました。 m3の方には申し訳ないのですが、一部だけ紹介させていただきます。

 

(略)

今回の見直し論の発端は、医師不足。2004年度からスタートした本制度が、診療科と地域による医師の偏在を生んだとされることから、これらの点を踏まえた案になっています。

(1)「プライマリ・ケアの基本的な診療能力を身に付ける」ために導入されたスーパーローテーション方式を変え、研修の必修科目と期間を絞り、可能な限り、早期に専門診療科での診療ができるようにする(制度上の研修期間は2年だが、実質的に1年に短縮)、(2)地域偏在解消を狙い、都道府県別の募集定員の上限を新設する、などが柱です。

 【研修の期間や内容の見直し】の骨子

・必修科目は1年目は内科(6カ月以上)と救急(3カ月以上)、2年目は地域医療(1カ月以上)に限定(従来必修だった外科、麻酔科、小児科、産婦人科、精神科は外す)。

・ 研修開始時に、まず将来所属する診療科を想定した研修を行った後に、必修科目の研修を始めることも可能。

・ 一定規模以上の病院は、医師不足の診療科の医師確保のため、小児科医や産婦人科医を希望する研修医向けのプログラムを用意。

【募集定員や基準の見直し】の骨子

人口などを考慮し、都道府県別の募集定員の上限を新設

・ 各病院では、研修医の受け入れ実績などを踏まえ募集定員を見直すとともに、都道府県の募集定員の上限と必要な調整を実施。その際、大学病院については、都道府県の枠を超えて、地域への医師派遣を担っている実績等を勘案。

・ 研修の質向上のために、管理型臨床研修病院の指定基準(水準・規模)を強化。大学病院など地域の中核病院を中心とした臨床研修病院群の形成の促進。

・ 研修医の処遇(給与等)の格差是正に向けて措置を講じる。

(略)

-------------------------------‐‐‐

個人的には「研修期間」に関しては「外科」を外す必要はないと思いましたが、精神科・産婦人科・小児科を外したのは良いと評価したいと思います。

ただ、募集定員の上限を設定だとか人口に合わせてとかやる前に・・・・「全く足りていない医師数」を本気でどうにかする気持ちを持ってほしいものだと思います。

 

まず、どのくらい増やさないといけないのか正確な見積もり

それを増やすために「どれだけの教員」「どれだけの設備」「どれだけの施設」・・・何が必要なのかを考えてもらいたい。

 

それらは現実的に実行可能なのか、実行不可能ならどこまでなら実行可能なのか、代替え案はあるのか・・・

 

こういった業務は「先行性」が必要になってくるが・・どう実行しようと考えているのだろうか?相変わらず行き当たりばったりだろうか?

 

 

「臨床研修のあり方委員会」が今、このような案を持っているということは評価してよいと思います。

 

最近のいくつかの分野を見ると「幕僚」的なことをするにもかかわらず「自らのアイデア」も持たずに「意見の提出」を求めてそれに基づいて政策を考えるということが多いような気がする

 

当たり前だが「幕僚」的なグループが「自らのアイデア」も持たずに動き出すなどはありえない。

本来であれば自らが研究した「アイデア」を持ち、それを中心にして討議を進めるのが基本で、これがあるからこそ「関係部署」に連絡したり、意見の相違がわかったり、更によい「第3案」を作成することができるのだとおもう。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと

だから、今回の「臨床研修のあり方委員会」が意見を持って、このような意見を持っているがどうでしょうか・・・というのを提示して、多くの意見を集めようとするのは評価して良いと思う。

 

もっとも、実行可能なのかどうか。実行するアイデアまで詰めているのか…様々なところに疑問点が残るが・・・

あと、どちらかというと大学スタッフの給与改善をした方がいいと思いますけどね。最終的に誰も残らなくなると思いますよ。そうすれば「医師を育てる」こともできなくなるでしょう。

 

 

このBlogも様々な方々が来てくださっているようなので、ついでにいろいろ書いておきたいと思います。

 

いつも「現場をみろ。現場をみろ」と書いていますが、これは政治家・官僚関係なく必要です。

現場を見ることもなしに何かをできるとは思えないし、現場を知ることなしに上司の補佐ができるわけがない

 

「非常に多忙」であろう大臣などのTOPを助ける官僚各位。ここが現場に来ることなしに何かをしようとするからおかしなことをやるのである。

 

医療だけではなく、すべての現場でそうだと思う。

 

現場の実情把握が重要であり、それが分かっているから「現場の監督の補佐」や「上司の補佐」ができるわけで・・・。

 

現場で実行不可能なことを上で設立されるのは困る

 

通常物事は現場に近づけば近づくほど「具体的なアイデア」に変わっていく。具体的にできないようなアイデアは「ぼつ」だと思う。

 

だから実行可能なアイデアなのか否かは重要で、思い付きだけで上の方だけで決められるのは困るのである。

 

また、僕たちのような最前線にいる人間の心理を読むことなしに何かをしようと思うのも馬鹿らしいことです。

 

最前線から「医師が不足している」という現場の声が出ているにもかかわらず「そんなわけがない」と不誠実な態度をとり続け、これからもそれは変わりそうにない。

それを改善するには現場に出てきて、現場を見て、現場のために何を行うべきか「一緒に考える」必要があるのではないでしょうか?

 

それをもとに各省庁に帰還して、自分のアイデアとして上司にもって行ってほしいものです。

 

僕が今持っているアイデアは「医局制度改革・医学教育改革(29) 」のところに書いている通りですが、新しい考えが出てきたらそれに反応して自分のアイデアを発信するつもりでいます。

 

ま、少し考えさせてもらいますが・・・・

 

それでは、また。

 

もうすぐ呼ばれるか…。それとも呼ばれずに明日になるか・・?

って、もう日をまたいでいるジャンw

 

じゃぁ、いずれにせよ行ったら当直交代まで病院内だな。そして、そのまま月曜日の仕事だ・・・。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

臨床研修改革案?

2009-01-24 01:04:52 | 医局制度改革・医学教育改革

こんばんは

帰ってきました。今日もバタバタしておりましたが、いったん21時前に帰り、その後22時過ぎに呼ばれて今に至っております。

まぁ、直接関与するわけではなかったのですが・・連絡があったので・・・。

 

 

今週はいろいろ考えるところがあり、肉体的にも精神的にも疲労していましたが

 

回復~

 

回復力あるんですよね。

というか、何かにとらわれる必要性を感じない人間が何かにとらわれるとろくなことがないと思っただけですけど。

 

さて、では今日の記事です

朝日新聞からです。新臨床研修に関しての記事ですが皆様はどうお考えになられますでしょうか?

 

臨床研修、実質1年に短縮? 「経験不足する」と批判も

2009年1月22日11時4分 http://www.asahi.com/health/news/TKY200901220038.html  

新人医師に2年間義務づけられている臨床研修制度について、国が、実質1年に短縮できる見直し案を提示している。医師不足に対応するため、地方の国立大学病院などの要望に応じた。だが、医師の診療能力を高めようと導入された制度の趣旨がゆがみかねないと、批判の声も上がる。(野瀬輝彦、和田公一)  

21日午後、東京・永田町であった自民党の議員連盟「医師臨床研修制度を考える会」。厚生労働省の担当者は、臨床研修の必修科目を内科や救急など最も基本的な診療科に限り、現在は必須となっている精神科や小児科などを選択制にする「見直し案」を説明した。この案だと、2年の研修期間のうち後半の1年は、将来専門としたい診療科での研修を主軸にできる。  

同省は、この案を文部科学省とともに開く専門家の検討会に「たたき台」として提示。10年度からの実施を目指し、3月末までに最終報告書をまとめたい考えだ。  

見直しの狙いは、地方の国立大学病院などに若手医師を確保すること。様々な診療科を回る期間を短くすることで、小児科や産科、外科などの専門医を早く育てたいという要望が寄せられていた。  

臨床研修が必修化された04年より前は、新人医師の7割が大学で研修を受けていた。だが開始後は5割以下に。若手が不足した大学は、地域の病院に派遣していた医師を引き揚げざるをえなくなった。  

「医師が行きたがらない地方に若手を派遣してきたのは、大半が国立大学病院。現状では、そうした派遣機能が維持できない」と厚労省幹部は見直しの背景を説明する。  

今後、地域別に研修医受け入れ人数の上限を決め、地域偏在を正す方法も検討する。  

だが、見直しで医師不足にどこまで対応できるのか。今でも2年間の研修が終わった後、指導体制や給与など待遇への不満を理由に、大学に戻る医師は外科などで年々減る傾向にある。「この見直し案では、かえって医師の偏在を助長するのではないか」と、検討会の委員の一人は懐疑的だ。  

また、学会などは「基本的な診療能力を向上させる」という現行制度の目的が損なわれると、案に反対する。  

見直しで必修科から外れる可能性が高まっている精神科。臨床医や学者、病院経営者らでつくる「精神科七者懇談会」は見直し反対の要望書をまとめ、検討会の高久史麿座長あてに提出した。日本精神神経学会の小島卓也理事長は「心の問題や自殺予防対策などは、専門外の医師でも精神科医療の基礎知識と診療能力が要る。見直しは時代の流れに逆行している」と厳しく批判する。  

全国の6割以上の病院が加入する「四病院団体協議会」も昨年12月の会見で、見直し案に疑問を呈した。日本病院会副会長の堺常雄・聖隷浜松病院長は「地域や診療科ごとの医師の偏在は臨床研修制度の開始前からある。制度自体は医師の質を向上させており、なぜいま見直しをしなければならないのか」と話す。  

《臨床研修制度》 医師に基本的な診療能力を身につけてもらおうと04年度から必修化された。原則として医師国家試験合格後の2年間に7科・部門を順番に回り、先輩医師から指導を受ける。研修先は自由に選べるため、症例数が多く経験を積める都市部の民間病院に研修医が集まり、地方の大学病院などで若手が不足する原因となった。

-------------------------------

僕は新臨床研修制度1年目の人間で、この制度で研修を受けた人間ですが・・・。 この制度は「個人」の考え方で非常に研修の内容に差が出ます

 

それこそ全員が「この診療科で何かを学ぼう」という勢いでやるのであればともかく、「どうせローテーターだし、そこそこ頑張ればいいか」というスタンスであれば有効な制度にはならないでしょう。

 

また、指導医の立場にしても・・・・特に専門性が高すぎる上に人手が足りない診療科では指導医も

せっかくある程度学んでいって、ようやく使えるようになったのにすぐいなくなる・・・。人手も足りないし、教えても最終的にいなくなるし・・・

という考えになってしまう方もいるだろう。

 

 

僕は現場の意見であれば「この案に賛成」ですね。

現場にいない先生がいろいろ「現場を見ず」におっしゃっているような気がします

 

それほど人手が余っている診療科があるのだろうか?

 

この診療研修制度の大きな利点は「様々な診療科を研修し、幅広い知識経験を得ることができる」ということだと思う。 しかし、その経験を得るのも個人差が大きすぎるし、教える側も学ぶ側もいろいろ考えなくてはならないのだと思う

 

自分の経験で申し訳ないのですが、僕が経験した診療科は細かく言うと以下の通り

 

血液内科・神経内科・呼吸器内科・内分泌/代謝内科・循環器内科・腎臓内科・消化器内科・消化器外科・救命救急(某3次病院)・麻酔科・胸部外科・皮膚科・精神科・産婦人科・小児科・地域医療

そして空いた時間に検査部(超音波検査、微生物検査、血液検査)

 

それぞれで経験したことはいろいろありますが、それぞれで「何を学ぶか」を自分なりに明瞭にして学んだ結果だと思っています

 

わかりやすいのは皮膚科。僕は申し訳ありませんが皮膚科の疾患、それに関しては教科書的に有名な病気であれば見て気が付きますが(今回入院したリンパ腫の患者さんの皮膚病変は尋常性乾癬だくらいはすぐわかります。これは学生時代の知識ですけど)、それ以外は皮膚科の専門医でないと判断できないことが多いです。

というより、患者さんのことを考えれば専門の先生に投げます。

 

僕はただ・・・急性もしくは慢性の湿疹であることがわかり、どのようなステロイド外用剤を使うのか、それだけに絞って1ヵ月半学びましたし、それを教えてほしいといいました。どこまでを皮膚科の先生に相談し、どこからは自分の手にとどめて皮膚科の先生の手を煩わせないか・・・ということを学びました。

あとは漢方薬ですけど・・・。

 

おかげでステロイド外用薬は結構皮膚科の先生とチョイスが合うようになっています。基本が大事です。考え方の基本が・・・。

 

あれもこれも学ぼうとしても無理で、自分が将来やりたい診療科に反映できる何を学びとるか、患者さんに反映できる何を学ぶか・・それに集中させるしかないと思っています。

 

だって、中途半端に学びとったら患者さんに不利益しか与えないのだもの。

 

精神科でも同じ。統合失調症、その治療は学ばなくてもいいと思っていました。患者さんとはいろいろ話したりはしましたが、僕はうつ病の人がどういう状態になってくるか、初期のうつ病はどういう状況か、緩和ケアがらみで「うつ」、内科の初診でよく来る「うつ」などをきちんと見分けられるか・・・。そこに重点を置きました。

それだけ学べれば良い。言い方が悪いですけど、僕はそれを集中的に学び・・・あとは付加的なものでした。

 

しかし、困ったことはないですし内科初診のうつ病患者さんを見抜くのには役立っています(例えば・・高血圧初診が話をよく聞くと・・睡眠不足に発展し、休日の過ごし方を聞きだして趣味のDVDも見れなくなった・・と聞きだした時点で精神科の先生にお願い…という感じです。こんなのは話を聞いていたらわかると思います)。

 

だらだらと適当に学んでいたら、これだけの診療科を回っていたら何も得ることなく終わります。その診療科に慣れて終わりです

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと

教える側もどれくらいのタームで研修医がいるのかで全然教えられることも違いますし、任せれる範囲というのも異なってきます。

 

そうするとお互いの時間の無駄になる

だからこの研修制度はいろいろ変えねばならない。

 

僕は過去にこの研修制度も含めて、最終的には医局制度も含めた医師教育制度・医学教育制度の改革が必要というスタンスでBlogの記事を書き続けております

 

いろいろ過去にも書きましたが・・・少なくとも一部の人には「今の研修制度」は役に立つと思うのですが、惰性に流される人が多いと考えるならば・・・改善しなくてはなりません。

 

診療科云々ではないです。この場合は日本の医療や将来の医療、将来の医者のレベルに関わってきます

それは国民のためにもなることだと思っています。

 

経験不足になるのは恐らく今の状況をそのまま続けることではないかと思います。

 

一部の人ではなくて、おそらく多くの人が現状の研修制度よりは改革案の方が「まだ」ましだと思うのではないかと・・・

 

この改革案の方がまだ良いだろうというのは「1年」をどうしようするかを考えねばならないので、自分の道を早めに決めねばならないことです。

 

自分の道が定まっていない人は・・・結局度の診療科でもお客さんとして過ごしていくのです。

 

自分の道が定まっているから、「私たちの行く道ではこのようなことで(この診療科の知識を)使用する可能性がある。だからこういうことはきちんと学ばなければならない」とか「ここまでは学ぼう。ここから先はこの診療科に紹介できるだけの知識を得よう」とか学び方がいくらでもあると思っています。

 

また、産婦人科などを全員研修にするのは反対です。

 

僕自身が何も学べなかった唯一の診療科は産婦人科だと思っています。

特に産科

 

まぁ、婦人科は腫瘍内科的な分野を学びましたが・・産科はなにも役立っていない。

 

本当は産科を学ばせたいのだろうけど、結局「ローテーターの研修医(特に男)」には何もさせられないのである。

これは指導医の先生方も苦労されているのではないだろうか?

 

いい方が悪いですけど、産婦人科の医師でもないローテーターの若い医師に・・若い女性がいろいろなことをされるのは嫌でしょうし、何かあればいろいろ責任問題になるでしょうし、それ以外にも問題事項は発生します。

それゆえ結局産科の指導医の先生も患者さんに聞いてはくださいますが・・・

「男性の研修医には見てほしくないと患者さんが言っているからごめん」

と言われてましたし、患者さんの許可をもらえるなんてことは少なくとも僕は一度もなかったですね。

 

僕もかなり積極的にいろいろなことをして学ぶタイプですが、産科に関しては何もできず。分娩などに立ち会うくらいでした(一応産科研修したときの10000例目の出産に立ち会ったうちの一人です)

 

因みにこれはK大出身の(結構同世代では有名な)医師も同じことを言っていました(たまたまICLSのインストラクターコースを受けた時に同じコースの同じブースだったのでいろいろ話をしていました。学生時代もあっていて、研修医でもあって、内科認定医試験の時も会いました。世間ってせまいですよねw)。

 

僕の意見はそんな意見ですけど、他の方はどう思っているのかしら?

 

ということで、実はもうすぐ1時です。

今日は(土曜日)の当直なのでそろそろ失礼します。

 

では、また。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

臨床研修1年へ:前後をどう変えるかが重要でしょう・・・

2008-12-17 23:49:21 | 医局制度改革・医学教育改革

こんばんは

今日も一日終わりました。まぁ、いろいろありましたが・・・・、まぁ大きな意味では落ち着いていたのではないかと思います

 

さて、今日は時間もありますのでこちらの記事から行ってみたいと思います。

産経新聞です

臨床研修制度検討会 「研修先」に一定の枠、初期期間を短縮へ

12月17日22時51分配信 産経新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081217-00000614-san-soci  

医師不足の大きな原因となっている臨床研修制度のあり方を考える厚生労働省と文部科学省の合同検討会(座長・高久史麿自治医科大学長)が17日開かれ、研修医の希望を優先して研修先を見つける現行方式の見直しや、医師免許取得後2年の初期研修期間について事実上1年に短縮することなどを今後の検討課題とすることにした。検討会では早期の制度改革を目指し、年度内にも中間とりまとめを行う見通しだ。  

希望を優先する代わりに、医師不足地域への医師の定着促進のため、研修医の募集定員に地域別の上限を設けることを議論する。地域の医療現場での研修を一定期間必修にすることや、地域によって異なる、研修医の給与格差の平準化も検討していく。  

平成16年度から導入された現在の臨床研修制度は、研修先の選択など研修医に大きな裁量を与えた点に特徴があった。しかし、検討会での議論が現実に実行されると、国や医療界が一定の枠をはめることになる。  また、事実上、研修期間を前倒しして始め、大学在学中と卒業後にまたがって一貫した教育研修体制をつくることで、専門性を持った医師を早期に現場に出すことを狙う。      

◇  

■臨床研修制度 

医学生が医師免許取得後に2年間、医療現場で診療経験を積む制度。厚生労働省は平成16年度から臨床研修を義務化し、全員が内科、外科など一通りの診療科を必ず経験する。基本的な診療能力を身につけることが目的。従来は、自身の大学の医局に残るケースが多かったが、研修先が自由に選べるようになり、条件のいい都市部の民間病院での研修が増加。大学病院離れも進み、大学は関連病院から医師を引き上げ、地方の医師不足を深刻化させた。

-------------------------------

同様の記事は毎日新聞にもあります

<臨床研修>1年に短縮へ 医師不足で10年度から

12月17日22時21分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081217-00000149-mai-soci  

大学を卒業した新人医師に2年間義務付けられる臨床研修制度について、厚生労働省と文部科学省は17日、医師不足への対応から研修期間を実質1年に短縮する見直し案を両省の専門家検討会に提示した。検討会は年度内にこの方向で報告書をまとめる見通しで、国は10年度の導入を目指す。総合的な診療能力向上を目的に04年度から始まった制度は、わずか6年で方針転換されることになる。  

新人医師はかつて、卒業した大学の医局(診療科)にそのまま所属するケースが大半だったが、臨床研修制度導入により、2年間で内科、外科・救急、小児科など6診療科の研修が必修となり研修先の医療機関も自由に選べるようになった。この結果、地域の病院に医師を派遣してきた大学病院を研修先に選ばない研修医が多くなり、「地域の医療崩壊を助長した」との制度批判が出ていた。  

見直し案は、必修を内科、救急など2~3診療科に減らして1年で終わらせ、その後は将来専門とする診療科に入るという内容。2年目も医師法上は「研修」の扱いだが、実質的に各診療科の働き手として組み込まれる。地方の病院も研修医を確保できるよう、募集定員に地域別の上限を設定する案も盛り込んだ。  

ただし、研修医は例年、5割以上が大学以外の病院を研修先に選んでいる。見直し後も大学病院に研修医が戻る保証はなく、勤務医不足の解消につながるかは不透明だ。  検討会では「卒業前の教育を充実させれば研修は1年でも可能」などと肯定的な意見が相次いだが、「見直す必然性がない」との声もあった。また、国が約7600人の医学生に行ったアンケートでも、研修期間は「現状がいい」が31%と最も多く、厚労省は「さらに議論していきたい」としている。【清水健二】

 -------------------------------

さて、この二つの記事に対して思うことは「臨床研修」見直しは必要だが、ここだけ直しても仕方がないということです。

 

基本的には「新臨床研修制度」は「総合的に人を診れる力を持つ」ことを目標にしているはずです。現実において・・・今の状況では「やる気のある人」は良い研修になっているが、個人個人のやる気で大きく研修の質が変わること、一部の診療科(特に産科など)では研修医のできることが少なく、まともな研修になりえないことが問題だと思います。

 

実際、「お産を取れる医師」を大量に増やすことができるかというと、研修終了後に訴訟の関係もあり絶対に「産科領域」に手を出す医師はいないでしょうし、これこそ時間の無駄だとは思う。

小児科もほぼ同様・・・。

 

僕が産科で学んだこと…というよりは聞いたのは、

街中で妊婦さんが破水して、いきなり子供が出てきてしまったような状況の時に、医師として最低限しないといけないことはなんでしょうか?

ということだけです。

 

そういう意味では、なんでも学ぶ・・・ということは学生時代にやるべきであり、その実習を効率的に行うために「クリニカルクラークシップ」と「ポートフォリオ」を導入した方がよいのではないかと思っています。

 

クリニカルクラークシップに関しては・・様々なやり方で実施可能だと思います。その評価に「ポートフォリオ」を導入し、その「ポートフォリオ」を国家試験に直に反映させる

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

これは昔から言っていることですけど・・・。

 

こういう形式で「一般的なこと」・・・少なくとも「今の研修医」の多くが学んでいることを学んでもらう。 研修医は可能であれば「学生に教えること」で学生時代に身につけた知識を確実にし、経験を積む

 

それは1年目でもよいかもしれません。

 

2年目にそれらの知識を利用して専門性の高い分野をセレクトする、地域医療を学ぶなど「自由」をむしろ強めたらよい・・・。

 

そう考えています。

 

たぶん、これに近い意見を厚労省と文科省は出したのではないかと思いますが、それを実施するにはさらに大学の教官の数を増やさないといけませんし、様々な問題点があります。

そのような問題点に現場にいないで気がつくことができるのか…そこが大きな問題だとは思います。

 

他にも後半部分や医局の在り方、そんなことを変化させる意見はもっていますが・・それはそのうちに・・・。

 

まぁ、過去にいろいろ書いているので探せば出てくるのでしょうけど・・・。

 

新臨床研修制度、これを変えることは反対しません。ただ、退行するのではなく、様々な人の意見を集めてより良いものに変えていければよいと思っています。

 

それでは、また。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医学部定員693人増へ:とりあえず、対応可能範囲でしょうか?

2008-11-05 06:51:33 | 医局制度改革・医学教育改革

おはようございます

若干、お疲れモード持続中ですw

困ったものですね。

 

さて、一応簡単な記事をひとつ。時事通信からです

 

医学部定員、693人増へ=77大学で来年度から-文科省

11月4日18時44分配信 時事通信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081104-00000158-jij-soci  

 

医師不足が深刻化している問題で、文部科学省は4日、77大学が2009年度に医学部の入学定員の拡大を計画し、増員数は計693人に上るとの集計を発表した。定員は全国で8486人となる見通しで、ピークだった1980年代前半の8280人を206人上回る。 

内訳は国立42校で363人、公立8校で59人、私立27校で271人。大学設置・学校法人審議会の審議などを経て、年内に正式に確定する。 

このうち73校の504人については、政府が「医学部定員を過去最大程度まで増員する」とした6月の閣議決定を受けた措置。各校は定員拡大の代わりに、養成した医師を地域に定着させる「地域貢献策」を同省に提出した。

-------------------------------

とりあえず、医師の増員の方向に動き始めました。本来はもっと増員しなくてはならないところでしょうけど、今の医療体制、医療教育体制ではこれ以上数を増やせばパンクしてしまうでしょう。

 

しかし、まだまだ足りないのです。

 

いかにさらに増員させる方法を見つけるかが焦点になってくると思われます。

 

この話が評価できるとすれば「口だけでなく、実際に増員の方向に動いた」ことと「厚労省と文科省の2省が合同して問題解決にあたっている」ことでしょうか

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

 

なかのひと 

さしあたりこの程度から増やし始めて、できるだけ早急にさらなる人員の拡大を求めたいところです。

 

さて、それでは今日も一日頑張ります。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

臨床研修制度の医学生と指導医の意識調査

2008-10-18 07:57:29 | 医局制度改革・医学教育改革

おはようございます

 

今日は当直です。そろそろ病院に行きますがその前にひとつ記事を・・・

臨床研修制度で医学部生と指導医の意識調査を―舛添厚労相

10月16日21時11分配信 医療介護CBニュース  

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081016-00000007-cbn-soci

厚生労働省と文部科学省は10月16日、「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」(座長=高久史麿・自治医科大学長)を開いた。医師不足を招いた一因とされる臨床研修制度を見直すためのもので、今回で2回目。前半は3人の有識者からヒアリングし、後半は全出席者で意見交換した。会議の最後に、舛添要一厚生労働相は、現場の医学部生と指導医の考えを把握するため、早急に意識調査をするよう厚労省と文科省の担当者に求めた。  

今回の会議から初参加の塩谷立文部科学相は、「臨床研修制度によって医師不足に陥ることは最初から予測できたこと。舛添大臣と協力して、少しでも早く結論を出したい」とあいさつした。会議の前半は、札幌医科大の今井浩三学長、金沢大学附属病院の富田勝郎院長、長崎大医学部の河野茂部長の3人がそれぞれ意見を述べた。  

今井学長は、私案として研修2年目の「自由選択」の期間(8月-翌3月の8か月間)を「地域医療」研修に充て、出身大学のある都道府県内の病院で臨床を経験させるプログラムを提案した。  

舛添厚労相はこの私案に賛意を表明した上で、「(2年の研修期間を)1年に短縮してはどうか。一気に8000人医師が増えるので即効性はあると思う。そこで発生する問題についても、重点的に議論していきたい」との考えを示した。  

富田院長は、「大学病院の医局制度の良さを適正に評価せず、医局崩壊を図ったことが問題だ」と指摘。「日本では大学病院が軸となって、『医の心』『倫理感』を大切にして、拝金主義、市場原理主義に偏らない真の医療を教育してきた。また、そのことが地域医療を支えてきた。大学の医局制度は、日本が150年かけて試行錯誤しつつ築いてきた『資本主義と社会主義の中庸をいく』素晴らしいシステムだ」と医局制度のメリットについて言及し、大学病院を基軸にして地域医療を立て直すべきだと強調した。 

また、「大学病院専門医特別コース」を全科に適応するプランを提案。これによって、▽実質的に、研修期間が1年短縮することになる▽医学部との連帯感が強くなり、卒業大学の病院に残る率が高まる▽指導医が教育に力を入れやすくなる▽地域医療が大学病院と行政の連携を強くする―などのメリットがあるとした。 

研修医たちが研修先の病院で、手掛けた症例の数(かかわった症例の数)を競っている現状についても取り上げ、「(医師は)患者に対してそんなことを言ってはいけない。一人の患者に対し、真心を込めて最高の治療を提供することが医師の役目だ」との持論を展開。さらに、「地域医療は(経験の少ない)若い医師に任せればいいという意見は、地域(の患者)にとって失礼ではないか。そんな医師には誰も診てほしいと思わないはずだ」と疑問を投げ掛けた。  

河野部長は、医学部生たちが講義を抜け出してマッチング試験を受けに行っていることや、研修医たちが希望以外の科を回ることを時間の無駄ととらえていることを問題点として挙げた。また、長崎大の研修医が年々減っている現状を示した上で、「都市部と地方に適正にマッチングされるような制度をつくってほしい。まずは入り口である医学部の入学定員数を増やしてほしい」と強調した。  

会議の後半は全参加者で意見交換した。山形大医学部の嘉山孝正部長は、「医師数が足りない中で、教育の質を確保しながら、地域医療の崩壊と科ごとの偏在を改善していかなければならない」とした上で、「国家試験を医学部5年時に受験させてはどうか」「(政府予算の)教育費、医療費をもっと増やしてほしい」などと主張した。  

聖路加国際病院の福井次矢院長は、研修医になる卒業生が全国で8400人しかいないのに、募集枠は1万1290人もあることが地域や科によって偏在が起こる原因だと指摘し、募集枠の適性化を求めた。また、医学部生の「卒前研修」の充実についても検討する必要があるとした。  

意見交換終了後、舛添厚労相は厚労省と文科省の担当者に対し、医学部生と指導医にアンケート調査をするよう求め、「医学部生たちはお金で研修先を選ぶのか、それとも研修先の場所で選ぶのか、また教える立場の人たちはどんなことを考えているのか知りたい。その調査結果を基に議論を重ねたい」と述べて会議を締めくくった。今後も月に1回のペースで議論を重ね、年内には中間報告をまとめる考えだ。

-------------------------------

指導医の意見が出てきませんでしたね。

 

一部の指導医は…うちに関してはないですけど、いくつかの病院を見ていて

うちの科に来ないのであれば、頑張って指導しても、いずれいなくなってしまう。我々の仕事が楽になるわけではなく、指導するだけ時間がとられ、患者さんのメリットにもならない

と思われている先生も多いのではないかと思う。

研修医の一部が、自分の専門以外を回ることを時間の無駄と思っている人間がいるのは事実だと思います。僕は逆にチャンスだと思いましたが・・w

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

実際、ころころ変わっていくので、ある一定の手技などができるようになるのは、その診療科が終わるころ・・・もしくはその頃でも微妙なのではないか?

 

また、医局制度のメリットはあるが、デメリットも多くあると思う。メリットを残し、デメリットを消す。それが重要だと思う。

 

これに関しては言いたいことがいろいろありますが、時間がないのでまた明日

それでは

 

・・・・・あ~風邪がしんどいですw

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医学部定員増:教育予算の十分な確保を!

2008-09-18 06:06:54 | 医局制度改革・医学教育改革

おはようございます

 

今日も一日頑張るぞ~と思いながら、朝のニュースなどを見ておりました。中国の粉ミルク・・・流石に怖いですね。 ただ、日本も「ドングリの背比べ」程度だとは思いますが・・・

 

朝の記事はCBに医学部定員増に関して書かれていました。興味のある分野でありますので取り上げたいと思います。

 

CBです

 

医学部定員増が確実な教育予算を

9月17日18時15分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080917-00000005-cbn-soci  

全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)の鈴木篤会長は、「医学部定員増を確実にする大学教育予算の増額と、社会保障費削減政策の撤回を求める」との会長声明を発表した。  

深刻な医師不足について、政府は「医学部定員を削減する」との閣議決定を撤回し、「経済財政改革の基本方針2008」で、「(医学部の定員を)過去最大程度まで増員するとともに、今後、必要な医師養成について検討する」と決定した。これを受け、文部科学省は、2009年度予算の概算要求で、医学部定員を「8560人程度」と、今年度より約760人増員すると発表している。  

これに対し、鈴木会長は、「過去最大の8280人を上回る定員を提示したことは一定評価する」としながらも、「安心と希望の医療確保ビジョン具体化に関する検討会」の中間報告を挙げ、「『8560人程度』で頭打ちすることなく、OECD(経済協力開発機構)並みの医師数を目指して政策化することを強く求める」と強調している。  

文科省の09年度予算概算要求で、医師増員に伴う学部教育費用として約70億円、地域医療などの担い手となる医師養成への支援として約26億円などが計上されていることについて、鈴木会長は、「定員増を行う上では極めて不十分で、明確な根拠を示した予算措置と、その実行を確実に行わなければならない」と主張している。 

また、「医学部の大幅な定員増には、教職員の増員が不可欠。しかし、04年度の国立大学の独立行政法人化以降、大学運営費交付金を毎年1%削減してきたほか、財務省は09年度の概算要求で3%減を提示するなど、矛盾している」などとして、私立大学等経常費補助の削減方針の撤回と共に、大学教育予算の増額を求めている。 

さらに、財務省が打ち出している「学費値上げ」について、「世界の流れは、高等教育の無償化で、国連は日本政府に世界一高い学費の是正を求め、国連人権規約で定められた無償化条項を早急に批准するよう勧告している」と批判している。  

このほか、政府が医学部定員増を打ち出した半面、社会保障費を11年度まで毎年2200億円削減する方針を変えていないことについて、「この方針を撤回しない限り、医療崩壊を食い止めることは絶対にできない」と指摘している。

-------------------------------

同感ですね。

 

医師増員のためには教員である大学職員が必要で、大学の予算を増やさなくてはならない。しかし、大学には十分な予算は配分されず、教員も増やせない。教員を増やせないどころか、十分な給与も確保できないために大学から医者は離れているし、これからどうするのかと財務省に問いたい

 

問い詰めたい!

 

 

小一時間問い詰めたい!

 

 

教員増員をするにも、普通にやっていては他の地域の人手がさらに減るかもしれません。結局人手(医師)を集めれば、その分どこかが手薄になるのですから。

 

そういう意味では

 

 1、「医師の仕事内容を減らす」ことで、これをカバーする。これは医療費を上げてその分、医療クラークや看護師さんの増員などでカバーできるようにする。

 

2、「教育施設の分散」:僕が言うように臨床実習のあとはCBTやポートフォリオを利用して十分な指導ができる病院に振りわける

 

3、大学を含めた教育施設に十分な予算

 

などなどが必要ではないかと思っています。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

まぁ、僕の考えは過去にいろいろ書いていますので、そちらを参考にしていただければと存じます。

 

それでは、今日は外来日なので朝食を早めに取って、先に病棟の患者さんの把握、指示を出し一日外来なんだろうな・・・。

 

再発の人、2人いるし・・・その他にも何人か長くなりそうな人がいるので・・・。今日も大変そうだな・・・・。予約32名のほかに何人新患がいるかだ・・・。

 

よし、今日も一日頑張るぞ!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医師給与平均は1400万:そんなにあるかなぁ?

2008-09-07 22:19:07 | 医局制度改革・医学教育改革

続いていきます。

 

CBの記事にこんなのがありました。医師の給与に関してです。

 

僕はこれでいったら最低のラインですが、それでも一般の大学病院勤務医よりましだろうな~と思っているのですけど・・・。

 

何かおかしくないかな・・・。

バイト含んでいるということかな?

僕らは年収はこのラインで行ったら最低のラインですけどね。ただ、それでも一般の大学病院から出されている給与よりは良いと思っています。

 

医師の平均年収は1461万円―キャリアブレイン試算  

株式会社キャリアブレイン(本社・東京都港区、吉岡政晴社長)は9月5日、2008年版全国常勤医師の平均年収試算を発表した。同社の人材サービスに登録している医療機関の求人票を基にした試算で、医師の平均年収は1461万円と、昨年の1459万円とほぼ変わらなかった。しかし、1600万円以上の高額年収を提示している求人が06年調査と比べ6.69%減少した。  

 

08年8月の1か月間に、同社に求人登録していた医療機関の求人票を基に試算した。医師の経験年数別の内訳は、経験5年が1251件、10年が1255件、15年が728件、20年が657件。  

経験5年の平均年収は1172万円。経験年数が上がるにつれて年収も上がり、経験10年では1421万円、15年で1557万円、20年になると1695万円だった。こうした傾向は、06、07年と変わっていない。  

また、提示年収の分布を06年と08年で比較すると、06年で最も多かったのが1200-1399万円なのに対し、08年では1400-1599万円だった。しかし、1600-1799万円、1800-1999万円、2000万円以上はいずれも減少しており、高収入の提示が難しくなっている状況がうかがえる。  

平均年収を地域別に見ると、北海道が最も高く1543万円で、東海地方が1522万円でこれに続く。最も低かったのは近畿の1392万円。最高と最低の差は151万円で、昨年の222万円から71万円縮小した。

----------------------------

へぇ~と思ってしまいました。 ただ、大学医局から出ようとしている人はいないのだろうな・・・。たぶん。そこからあったら、絶対に年収は下がるはず

 

ちなみに僕が今のペースで働き続けるとして、土日は当然給与は出ませんので、無給として換算すると・・・?

 

おおむね、平日が18時間くらい平均で、土日が12時間くらいだから・・・。

 ×4時間として・・・で。額面上・・・お、時給800円位だ。以外と高い! てっきり600円くらいかと思っていたけど、意外と高かったんだな~

 

ってアホなことを思っていたりします。

 

今計算して初めて知ったけど、800円くらいはあるんだな。そういう意味ではやはり普通の大学よりは恵まれているか・・・。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

まぁ、本当は週40時間としての給与だから、職場としては時給としては高く出していると思っているのでしょうけど。

 

うちの大学のメリットってほとんどなくなってきているから(外の変革は進みつつあるし)、このまま加速しそうだな…辞めていく人間の数は・・・。

 

それはどこの大学も同じだろうけど・・・・。

それでは、また。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする