ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

ホタル川カジカ川、ああウナギ川

2011-08-06 06:11:55 | 美味しい里山のお話
 ただ今、笠間の里山付近では、朝のヒグラシさんのお歌、カナカナの始まりが、毎日少しづつ遅くなっています。
明日は、もう立秋ですね。
夕暮れの川風に吹かれれば、ウナギさんの記憶がよみがえります。

********************

 夕暮れも早くなってきました。
仕事の帰りにちょっと車を降り、飯田川の風に吹かれています。
沢水と田んぼの残り水が滝の音になっておりまして、涼風をさそっているようです。
ただしご覧の通り、上流のダムや農地整理の工事以来、川が一直線の水路となってしまいました。

その当時、時代は一直線を求め、その通りになってしまいましたが、ただ今はヨシが育っています。
ヨシ育造さんが頑張って下さり、水も透明で、ホタルさんも増えました。
おかげさまで、最近はホタル川になった飯田川ですが、昔は春はカジカ川、夏ならばウナギ川でした。

 この小さな人工の滝の上流に我が家があります。
実は、ウナギさんは、里山が大好きです。
私の子供の時分には、ウナギさんは我が家を通り越して、麓の水場まで沢をのぼっていきました。

最近でも、里山の周辺のどこかに居るようで、知り合いのおじさんが獲ったのを見ました。
十何年か前には、この滝つぼで幼なじみのSちゃんが三匹獲ったとか。
ウナギさんの人生は、神秘に満ちています。
二千キロも離れた深海で孵化し、長旅と苦難の果てに、Sちゃんの高級天然蛋白源になってしまったか。

 最高級の里山天然ウナギも、中国産養殖ウナギも、卵からかえった故郷は南海のマリアナ諸島。
遥かな旅をしてきた生き物に感謝して、心をこめて料理するのが、真の板前さんです。
そういう有難い命を頂きながら、毎日の食事を頂いて、生かされております。

ウナギさんに限らず、すべての食材は、自然からの恵みと感じます。
食事のたびに、確実に自然に触れているのだということを思えば、感謝の気持ちが湧いてきます。
有難く、しっかり味わって頂きますと、消化もよろしく、身体の中の自然さんも、喜んで元気になります。
このコンクリート護岸のヨシのように、身体の自然さんがヨシ育造さんになりますから、猛暑を乗り切れます。

 八月は鎮魂の季節ですね。
この暑い暑い夏の時節に、魂の記憶が鋭くなるということを、昔の人は感じて、暦としたのかもしれません。
何かきっと、理由があるのでしょう。
蝉の声に草むらの虫の声が混じり、時の移ろいを感じる時節ですね。
こちらは、人工滝の上流、往年のウナギ沢の画像です。

 




最新の画像もっと見る

コメントを投稿