林檎の唄 ~ アップルビデオ高津店オフィシャルブログ

アコースティック・バンド「アップルビデオ高津店」
火曜に店長、木曜にVROOOM、土曜につぁんが投稿します。

バンドの歴史21(本物のマーチンですよ??)

2015年06月04日 20時25分07秒 | バンドの歴史


知らないうちに、おいらの愛用ギターが鳴らなくなっていた、というのが前回っすね。


そして、おいらは、修理してくれる楽器屋へ、愛用のマーチンを持っていったわけですよ。

「どうされました?」

と聞かれて、

「いやあ、調子が悪くなってきたので、みてもらおうと思って・・・」

なんていう、お医者さんと同じような会話がなされた後、楽器屋さんはおいらのマーチンをじっくりと調べてくれて。


「これは、完全にボディのニカワが剥がれてますね。大々的な修理が必要です。」

とのこと・・・(泣)

「修理するのに、どれくらいかかりますか?」

「1ヶ月近くは、かかるでしょうね。」

「1ヶ月・・・」

「ちょっと聞いてみてくださいね。この健全な状態のマーチンの裏面を軽く叩くと、引き締まった重い音で、コンコンと鳴りますよね。」

「はい。そうですね。」

「これがあなたのマーチンですけど、ほら、空洞っぽい、軽い音がしますよね? これ、ニカワが完全に剥がれているんです。」

「うわ、たしかに・・・」

「購入して、何年くらい経っていますか?」

「10年くらいになると思うんですが・・・」

「そうですか、ふつう、マーチンのギターは10年くらいじゃ、びくともしないんですがねえ・・・」

「いやあ、いろいろ酷使したからかもしれません・・・」

「ニカワというのは温度変化、特に高温にとても弱いんです。直射日光とか当ててませんよね?」

「当ててませんよっ(汗)。いつも部屋では日陰になるところに置いてます。ただ、路上ライブのときとかは・・・」

路上ライブ?? え? このギターで路上ライブをやってるんですか?」

「あ、はい、ときどき・・・」


そのあとの楽器屋さんの態度と言葉、一生忘れられないと思うっす(笑)



ものすごーく、びっくりし、信じられないといった顔で、






「これ、本物のマーチンですよ???」





知っとるわい!!(爆笑)



いや、でも確かに楽器屋さんが言うのもわかる。
ふつう、路上ライブで、マーチンみたいな高価なギター使いませんって。

そこからあとの楽器屋さん、まるでうちのバンドの店長と化したかのように、しゃべるしゃべる(笑)
おいらは、ガンダムの頭から出てくるマシンガンに撃たれ続けるかのごとくでごんすっ!!


「ええとですね。そもそも木で作られた楽器というのは、大変デリケートなものなんです。木管楽器ってあるでしょ? クラリネットとか、オーボエとか、こういう楽器も基本的には野外で演奏するときには使われません。吹奏楽の演奏なんかの時も、プラスチック製の安物が使われたりするんですよ。というのは急激な温度変化で割れてしまったりするからなんですね。バイオリンなども、野外で使うなんて、もってのほかです。同じように、このマーチンのギターというのはですね。職人さんが魂込めて作った非常に繊細な楽器ですから。野外で日光に当てるなんて、ありえないことなんですよ。うんたらかんたら。ニカワというのは非常に強力な接着剤なんですけど、温度が高温になるとゆるむんですよ。ですから、野外で使っているうちにゆるんできて、今回のようにボディの木材と芯になる木材との間の接着が剥がれてしまう、なんてことになるわけなんです。だいたい本物のマーチンを・・・」


すいません、すいません、すいませんっ!!
恐縮しまくる、おいら(爆笑)



おいらが金を払ったおいらの楽器なんだから、どう使おうとおいらの勝手」なんていう正論?は、楽器屋さんの「ギターへの愛」の前では、あまりにも無力!!


おいらは、楽器屋さんのあまりのパワーに、立ち尽くすのみ・・・




連邦のモビルスーツは化け物か??」←出典・機動戦士ガンダム



だけども、そのときには、バンド「アップルビデオ高津店」は休眠中だったし、復活のめども立ってなかったんだけど。
でも、いずれ、またどこかで路上ライブはやりたいとずっと思っていたので。

「いや、これからも、路上ライブで使うかもしれないっす」

と言ってしまうおいら。だって、嘘はつけないもん・・・(笑)


楽器屋さんは、半ばあきれながらも、

「そ、そうですか、まあ、弾かないで倉庫に置いて眠らせておくよりは、そっちのほうがいいのかもしれませんけどね・・・。じゃあ、リペア担当に伝えておきますから、普通よりも、かなりしっかり接着するようにしますね。」

と言ってくれたっす。
そう、路上ライブで使っても、なかなか接着が剥がれないように、念入りに修理してくれたのです!!

ありがとー、楽器屋さん!!

「あ、でも言っておきますけどね。路上ライブで使ってたら、いずれまた接着は剥がれますから、そのときはまた、持ってきてください。」

そりゃ、そうだよね・・・


でも、「シャア専用ザク」だったおいらのギターは、「シャア専用ズゴック」に生まれ変わったってことですよっ!


これですねっ(爆笑)

あ、どっちにしろ、ガンダム(太陽)には勝てないってことか・・・


わかりにくい例えで、すんません(爆笑)


とにかく、おいらはまた一つ、楽器について深く知ることができたのでしたっ!
以下、次号!!