さて、マーチンのギターが修理されて、また素晴らしい音色を響かせるようになり。
修理から帰ってきたマーチンを弾いてみて、ほんとに今まで鳴っていなかったんだなあ、ということを実感したんす。
なるべくこの状態を維持しようと心に誓いつつ、日々の生活をしていたところ。
つい3年前の、2012年の春に、おいらのところに1本の連絡が来たんすよ。
それはおいらの職場の同僚からでした。
彼は、おいらがギターの手ほどきをした人物で、ヘヴィ・メタルバンドのギター・ヴォーカルとして活動中の人。
店長とも会ったことがあって、何回かいっしょにギター談義をしたこともあるので、うちのバンドのことは良く知っている人なのです。
連絡の内容は、彼が中心となって企画したイベント、「ホット・ロッキン・ナイト」で、出演者が急遽キャンセルしたらしく、時間が余った部分を、おいらに埋めてくれないか、ということでした。
彼は、おいらが荻窪のライブ・カフェとかで、継続的にライブ活動をやっていることを知っていたので、この話を回してくれたみたい。
これは今から考えると、ほんとに運がいいことですわ。
というのは、「ホット・ロッキン・ナイト」は毎年夏に開催されて、そのたびに規模が大きくなって、今では参加したいバンドが多すぎて、困っているくらいの状態。
当時はまだ、立ち上げてから歴史が浅かったので、公演時間が余る、なんて事態が起こりえたのでしょうね。
しかも、おいらに「ソロで歌え」なんていうことが頼まれるくらいだから、よっぽど困っていたんでしょうな(爆笑)
で、おいらはその年、たまたま、かなり仕事が楽な状態だったので、「引き受けよう」とは考えたのだが、荻窪のライブ・カフェでやっているようなことを、またやるのもつまらないし・・・
そうだっ、店長を巻き込もう!!
とひらめいたわけですね。
もちろん、前に書いたように、店長がしんどい生活をしていることは知っているから、無理かもしれない、ということは覚悟しつつ、店長に以下のようなメールをしたわけですよ。
店長、ライブやりましょうや。空き時間を埋める、ということだから、参加費用も安くしてくれたし、おいらが1人でやってもつまんないので、店長が参加しなかったら、おいらも断るつもりっす!!
店長としては、生活のこともあるし、そもそも練習時間・場所がとれるかとか、いろんなことを考えたみたいで、けっこうしぶっている内容のメールが来たっす。
大丈夫っすよ! 練習場所なんて、下手すりゃ路上でいいんですから、店長も人前でギター弾きたいでしょ? やるしかないっすよ!!
さらに詰め寄る、おいら(爆笑)
すると~。
よし!! やるかあ!!
じゃあ、ふたたびバンド結成だな!!
このメールが来た時のことは、よく憶えてるなあ。うれしかったっすなあ~!!
そして同僚に、「店長といっしょにやりますよ」と返事をしたら。
「そうか、了解! ありがとう! ところで、バンド名を教えてくれ! ここ数日中にポスターとか作成するから、すぐ教えて!!」
とのこと。
あせる、おいら(爆笑)
なぜなら、「第1期・アップルビデオ高津店」とかいってるけど、それは後付けでして、当時はバンド名が存在してません。
バンド名って、かなり重要なものなのに、いざ、つけるとなると、気恥ずかしいよね(爆笑)
ドラゴンクエストとかのゲームの、主人公に名前をつけるときの気恥ずかしさと、似てますよね~。
変にかっこつけた名前を付けると、友達に見せたときに、恥ずかしいこと、恥ずかしいこと(笑)
これなんかだと、漫画「バスタード」の登場人物で統一してますなー。
これこそ、まさに、センスが問われる作業なんです!!
で、おいらにそのセンスがあるのか、という問題!!(笑)
ちなみに、おいらは、大学時代にいくつかのバンドを組んだんだけど、そのバンド名を列挙すると・・・
ピンスポはオレに当てろ!
これは、バンドメンバーがみんなわがままの出たがりだったので、おいらがつけました(笑)
「ピンスポ」とは「ピン・スポット」のことで、舞台上のある部分だけを明るく照らす装置のこと。
つまり、俺だけを目立つようにしろ、ということですね(爆笑)
オレのヴォリュームを上げろ!
これは、「ピンスポは俺に当てろ!」の続編(笑)
ジャニーズJR
これは「ジャニーズ・ジェイ・アール」と読みます(笑)
当時ジャニーズjr(ジュニア)が注目されていた時期で、それを目当てに勘違いして聞きに来る人がいるんじゃないか、ということを目的にして、つけられたバンド名。
ちなみにメンバーはJRの駅員のような格好をして、演奏を始めるときに、
「はい、ドア閉まりま~す!!」
と言っていました(笑)
観月ありち
これは、おいらの大学の文化祭に「観月ありさ」が来るという話があって、バンド名をわざと紛らわしくつけておけば、勘違いして見に来る人がいるんじゃないか、ということを目的にしてつけられたバンド名(笑)
まあ、こういう便乗系の名前をつけるのは、得意でしたなあ~(笑)
そう、これで分かると思うけど、おいら、まともなバンド名で活動したことありません(爆笑)
店長と組む前に、大学の友人といっしょに池袋の芸術劇場の前で、路上ライブをやっていたときは、二人とも尾崎豊のファンだったので、彼の名曲「街路樹」から、自分たちのことを「街路樹」と呼んでいたときもあったけど、これは路上ライブのときに、特定の街路樹の下で、ずっと歌っていたから、
「今日も街路樹、しようぜ」
みたいな使い方で使っていただけなので、これをバンド名と呼べるかどうか、微妙・・・(笑)
つまり、これが、おいらのネーミング・センスなわけですよ。
いまさら、かっこいいバンド名なんか考えつくはずもなく・・・(笑)
「早くしないとポスターが印刷できない」と言われてあせったおいらは、店長といっしょに働いていた、「アップルビデオ高津店」がもうつぶれてしまっていることも考え合わせて、バンド名を
アップルビデオ高津店
として登録したのです(笑)
すると、思いのほか好評で、その同僚も爆笑してくれたし、店長まで「ナイスだよ!!」と喜んでくれたのです!!
ここでついに、バンド「アップルビデオ高津店」が名実ともに誕生したわけですね!!
さらに、続くっす!