さてさて、シルバーウイークも終わってしまいまして、泣きそうな木曜日ですな。
前回はVROOOMが作成した自作カホン「弐号機」がかなりの良作であった、というところまで。
演奏のしやすさ、音色、見た目、そのどれをとっても合格点でしょう!!
弐号機、何度見ても、いい出来ではないか!!
ところが、VROOOMはまだ満足せず、新たなカホンの製作に取りかかるのです!
その原動力となったのは、「素材を良くしたらどうなるか」という疑問だと思われます。
そもそもアコースティック楽器というのは、使用されている木材の良さが、ダイレクトに音質につながってしまいます。
たとえば、おいらが持っているマーチンのD-28。
はるか昔のマーチンのギターには「ハカランダ」という木材が使われてまして。
これがハカランダ!!
見た目だけですごい木材なんだって伝わってきますねっ!!
やはり、音色のほうも、素晴らしく枯れたいい音が出ていたそうです。
ところが、「ハカランダ」は希少になってしまったため、伐採が禁止されてしまいます。
だから、往年のマーチン・ファンの中には、
「ハカランダを使ってないマーチンはイマイチ」
と考える人もいるくらいなのです。
そう、アコースティック楽器は、木材などの材質がすべて!!
その上で楽器職人の腕が生かされて、はじめて一流の楽器になる、というわけですね。
ちなみに、おいらは「ハカランダ」が素晴らしいということは知識では知っていても、実感したことが無いので(笑)
現在のDー28に、完全に満足しております・・・
それはともかく、我らがVROOOMも素材の重要性に気づかないわけはありません。
これまでの零号機・初号機・弐号機は、なんだかんだ言っても、安物のベニヤ板を使っていたに過ぎない。
そこで、参号機を作成する上での、以下のコンセプトが決まります。
打面だけでも、良い木材を使う。
さらに、初号機のときに導入した、低音ブースト・システム、あれの真価を発揮させる。
初号機のときは全体の大きさが小さかったため、低音ブーストといっても、ブーストしませんでしたが(笑)
このかわいい初号機の下に開いている四角い窓が、低音ブースト・システムの証!
そして、弐号機の斜め打面の採用、そのための台形フォルムの採用。
つまり、これまでVROOOMが培ってきたカホン作りのノウハウをすべて叩き込んでみようということですね。
そして出来上がったのが、
これ!!
ほら、低音ブースト・システムが組み込まれていますね!
そして打面の木目が、これまた美しいですな!!
もちろん、これもまた、弐号機と同じで、薄くスライスされた木材で、シールのようなものなのですが(笑)
で、肝心の楽器としての総合評価ですが。
弐号機より、確実にパワーアップしたと言ってよいのではないでしょうか!
低音は、ドスドスと響き渡り、高音部分もメリハリのきいた音に仕上がってます。
打面の高級木材がきいているのでしょう、音の輪郭がくっきりしている感じ。
楽器職人としてのVROOOMが成長しているのが見えます。
ところが!!
参号機は悲惨な末路をたどります・・・(涙)
東福生のライブハウス「UZU」でのライブにおいて、
曲の途中でカホンが壊れる、という未曾有の事態が起こってしまうのです!
やはり、参号機は壊れてしまう宿命なのか!
トウジ! トウジ!! しっかりしろっ!!
じゃなくて(笑)
そしてライブの途中に
「観客のみなさまの中で、養生テープをお持ちの方はいらっしゃいますか?」
とマイク・パフォーマンスするVROOOM(爆笑)
楽器の破損さえもギャグにしてしまう、さすがだぜ!
この事故の原因としては、使徒が侵入したんではなくて(笑)打面の高級木材の堅さが今までと違っていたため、VROOOMが使用していた接着剤との相性が悪かったらしい。
VROOOMが使用しているのは木材用の接着ボンドなんだけど、おいらに言わせれば、
使用が難しいかもしれんが、ニカワを使えっ!!
って感じ(笑)
まあ、外野は何とでも言えるので(爆笑)
ヴァイオリンもギターも、接着剤として使われているのは、はるか昔からニカワ。
市販のカホンにもニカワが使われているのかどうか知らないけど、絶対に合うはず!
いつかVROOOMに、ニカワを使いこなしてほしいっす!!
そして無残に破壊された参号機は、解体されて、持ち運び便利な小型カホンに作り変えられるのです(笑)
大幅に薄くなって、低音ブースト・システムも廃棄された、この「参号機・改」
これを見るたびに、諸行無常と思ってしまうのは、おいらだけですな(笑)
続きは次号やでっ!