前回は、
おいらがアップルビデオ高津店でアルバイトをするようになって、店長と知り合い、いっしょに音楽をするようになった、というところまででしたな。
とりあえず路上ライブをやろうということで、店長とデュオという形とはいえ、一緒に音楽をやる相手を見つけたおいら。
しかも、その相手は、
当時のおいらからすれば、手の届かないようなテクニックを持ったギタリスト!!
いやあ、思えば
おいらのギター関係の知識の基礎は、ほとんど店長から学んだんだな~。
店長は、当時からイングヴェイの好きな曲ならともかく、そうでない曲の
ギターソロは全てアドリブでやってました。
初めてそれを目の当たりにしたおいらの衝撃はとんでもなかったなあ。
まるで魔法を見ているような感じでしたわ。
そして、店長から
ダイアトニック・コードの考え方や、
スケールについて学んだおいらは、ギターの演奏の基礎知識を手に入れます。
というか、ここがスタートだったので、おいらにとっては
「ギターソロはアドリブ!!」という考え方が根強いっす。
CDとかの演奏を、そのままコピーして弾けるように反復練習する、という
発想自体がなかったわけですね。
これはこれで
一長一短ありまして、
長所としては、「とにかく楽しい」ということが一番!!
そう、決められたレールの上を走るのではなくて、自分で音を選べるわけですから、これはとにかく楽しい!!
この楽しさを店長が教えてくれたからこそ、おいらは20年たっても、いまだにギターを弾いているわけです。
ただ、
短所もありまして、それは「音をちゃんと聴く能力」があまり養われないということ。
これは、音楽をやればやるほど実感できることなんだけども。
結局のところ、
音楽をやる人に最も求められる能力って、「人の音を聴く能力」なんじゃないかと思うっす。
つまり、俗にいう
「耳が良い」ってやつですね。
そういう意味では、店長の弟子であるおいらは、
楽しくギターを弾くことは学んだけども、耳を鍛えることはあまり学んでこなかったと言えるっすよ。
ただ当時はそんなこと考えてもいないんで、広島の実家に帰ったときに、幼馴染のVROOOMに、店長から聞きかじったことを吹聴し(笑)
東京で大きく成長した自分を見せつけていい気になったわけですわ(爆笑)
そこから、
VROOOMの上京熱に火がつき、ヤツがバイクで上京してくるという事態になったわけですね。
そのあたりのことについては、
バンドの歴史シリーズのこの記事に詳しく書いておいたっすよ。
んで、
VROOOMはしばらくの間、おいらの狭い部屋に居候して、東京での家を探すわけです。
その時に、当然のことながら、2人でビールかなんか飲みつつ、音楽の話題になるわけですよ。
当時ハマっていた、
ヴァンモリスン様については、たぶんVROOOMのストライクゾーンではないと考えてオススメせず(笑)
ドアーズを紹介した記憶がありますなあ。
VROOOMはかなり変わったものが好きで、突き抜けてるものに興味を持つタイプ。
ドアーズの悪魔的な感じが気に入ってくれたみたい。
そしてさらに、冒頭の写真の、
キングクリムゾンのビデオを見せたんですわ。
この時のキングクリムゾンのメンバーは、
ロバート・フィリップ(ギター)
エイドリアン・ブリュー(ギター・ヴォーカル)
ビル・ブラッフォード(ドラム・パーカッション)
トニー・レヴィン(ベース)
という
凄腕メンバーで、しかもかなり
変態的な音楽(笑)
案の定、VROOOMは大のクリムゾンファンになって、ヤツのハンドルネームのVROOOMは、キングクリムゾンの楽曲の名前ですわ。
というわけで、
VROOOMがおいらの部屋に居候していたころに、ビデオで見ていた曲を聴いてみましょうか!
King Crimson Sleepless Live in Japan
当時見ていたものと、全く同じ動画ですなあ。
これまた、なつかしー!!
スキンヘッドのおっさんが、いきなりとんでもないリズムをベースで弾きだして。
ギターにアームがついているにもかかわらず、
ネックをへしまげて音程を変えるエイドリアンとか、変態だな~(笑)
ドラムの後ろには、
銅鑼があるし(爆笑)
座っているのに、ものすごいオーラをかもしだすロバート・フィリップにしびれたもんです。
そしてVROOOMが加入することによって、うちのバンドが、本当の意味でバンドになったんですわ。
以下次号じゃ!!