写真1 ジャノヒゲの中からコゾウナカセを抜くおばーちゃん。
写真2 抜かれたハマスゲ。地下茎を抜いてないので次年も生える。
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2007年夏の盛り、陽は西に傾き、麦藁帽子を深くかぶり、小柄で腰の少し曲がったおばーちゃんが、田んぼの土手の草を抜いている(写真1)。
当地の田んぼは、土地改良記念石碑によれば、桑畑跡のリクデン(陸田)。その名残か、リクデンは道路から一段高い。
近づいて、なに、なさってんですか。
<おばーちゃん、元気ですね、おいくつですか> 89(歳)。
<この土手に生えてるのは、なんという草ですか> ジジケ、崩れるから。
<抜いてる草は> コゾウナカセ(小僧泣かせ)。どんどん増えて困る。
お寺の小僧さんが取っても取っても伸びる、お坊さんに怒られ泣いたんでしょ。
根っこを取らないとね
ジジケとは、グラウンド・カバープランツ(地被植物)で、ジャノヒゲ。常緑の多年草。
コゾウナカセとは、ハマスゲ(写真2)で、長い地下茎で増え、地下に球状の塊茎がある多年草。
学名:ハマスゲ;Cyperus rotundus カヤツリグサ科
ジャノヒゲ(リュウノヒゲ);Ophiopogon japonicus ユリ科
参考・引用文献等:*『山渓カラー名鑑 日本の野草』(株式会社 山と渓谷社 1983年)657頁;ハマスゲ
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2007年07月08日 撮影地:埼玉県久喜市(旧鷲宮町)