ハツユキソウの学名は Euphorbia marginata
ユーフォルビア属はトウダイグサ属とも呼ばれますが、園芸のユーフォルビアのほか、トウダイグサ、ニシキソウの仲間、ショウジョウソウなど皆 このユーフォルビア属です。
種小名のマルギナタは「縁辺のある」の意で、この葉姿に由来します。
ユーフォルビア属に特徴的なのが 杯状花序。
写真のような 葉の変化した苞(杯(さかずき)のような形をしているので「杯」または「カップ」と呼んでいます)のなかに 雄花、雌花、腺体を産出します。
雄花、雌花といっても 花弁を持たず、それぞれ 雄しべだけで雄花、雌しべだけで 雌花です。
花弁を持たないといいましたが、ではこの白い4枚ないし5枚の 花被片のようなものはなんだ?!
これは 付属体といって その基部にある緑色で唇の形をした腺体(蜜腺)の付属体なのです。
でも、腺体の周囲に広がっていて白色で目立つので、役目は 虫の目印になることと考えられ、結局、花弁の役目と同じなのかもしれません。
杯状花序の中央から 雄しべが伸びています。雄しべの先は「ふたコブ」になった葯が付いています。
ハツユキソウの花序には 雄花=雄しべだけの花と 両性花の花とあるんですね。
写真の花は 雄しべだけの雄花と思われます。
順番では まず雄花の雄しべが花粉を放出し、つぎに、両性花のほうで 雌花=雌しべが成長し受粉し、最後に、両性花の 雄しべが成熟する・・・
と、どうも、そんな順番になっているようです。
これは もっとも初期の雄花で、杯(カップ)の中から、腺体とその付属体がようやく産まれたところです。