
ふたたび、種まきから約40日後のソバの花です。
もう何度も同じコメントをしていますので、耳にタコが出来た方もいらっしゃると思います。ソバの花には 雄しべと雌しべの長さで 2タイプあるのです。タイプの名前は 雌しべの花柱の長さで表現します。
一つ目は「短花柱花」です。写真のように、雌しべの長さが 雄しべの半分くらいです。

これも「短花柱花」ですね。しかもめしべの柱頭が未分化なので、まだ若い花ですね。

これはさっきとは逆で、雌しべのほうが 雄しべの倍ぐらい 長いです。こういうタイプを「長花柱花」といいます。
たとえば「信濃1号」という品種のソバの種を買ってくると、その中に 短花柱花の種と長花柱花の種が 半々の割合で入っています。

背の高い虫は 背の高い雄しべ(=短花柱花)のところで花粉を体につけ、背の高い雌しべ(=長花柱花)に移動して柱頭に花粉を付ける。背の低い虫は その逆で、長花柱花同士が受粉したり、短花柱花同士が交配するケースは制限されます。
上の写真は めずらしく葯の白い花です。短花柱花かと思いますが、めしべがハッキリ写っていません。

首尾よく受粉に成功した子房です、というかソバの実です。ソバの実(果実)って、花よりずっと大きいです。

きょうはいつものハチやチョウだけでなく、こんな虫も来ていました。

ひとつの畑のソバの花には、2種類の高さのシベがあります、というか、2種類しかありません。なので、ソバの花に集まるすべての虫が 花粉媒介に貢献できているわけではありません。蜜泥棒も大勢?いることでしょう。