さそりのらびりんす~たわごと~

慢性膵炎持ちのあゆが気ままに書く、たわごと日記です。

ごあいさつ

ようこそ、いらっしゃいました。あゆと申します。
2005年に慢性膵炎を発症いたしました。
闘病記録に日々のあれこれ、趣味のこと。
たわごとに寝言、なんでもありの内容となっております。
時折現れる、さそりの毒にはご注意を。(^_-)-☆

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ERCPからICUまで

2007年11月22日 09時24分47秒 | 重症急性膵炎
ようやく落ち着いてきたので、
今回の経緯を書いておきたいと思います。
まず初回はICUに入るまでのお話です。

11月7日(水)、午後からERCPを施行しました。
検査前の説明では、おそらく十二指腸乳頭括約筋機能異常(不全)が
私の膵炎の原因であろうと考えられるので
ERCPをして、十二指腸乳頭括約筋を切り開き、膵菅にステントといわれる管を挿入し、
膵液の流れを良くすることで、度重なっている膵炎の発作を押さえる・・・ということでした。
しかし、いざERCPをしてみると、
十二指腸乳頭の機能に全く問題はなかったそうです。
胆嚢摘出の影響で胆管が大きくなっており、
膵菅と重なるような感じになって膵液の流れが悪くなっているようなので、リスクの高い膵菅口ではなく、胆管の方を切開。
また、造影剤を流し入れると膵菅の中に滞留する=膵液の流れが悪いので、
ステントも挿入しました。
主治医によると、当初は一ヶ月後ぐらいに再度ERCPをして、
ステントを抜去する予定だったそうです。

話は少し戻ります。
前日の看護師さんの話では
「爆睡できる薬(安定剤&鎮痛剤)が用意されている」
とのことで安心してたのに、検査中の意識は思いっきりありました。(T_T)
最初に喉の麻酔をされたので、
『えっ!?これって胃カメラと一緒じゃあ!?』と不安がよぎりました。

案の定、喉の麻酔を終え、
ERCPの機械を喉から入れられるのは、胃カメラと全く同じ。

あの~私、意識あるんですけどっ

胃カメラの倍ほどある機械をオエオエといいながら飲み込み、
下向きに寝かされても意識がまだあり。
おかげで主治医の
『十二指腸乳頭は問題ないなぁ・・・』
と仰った言葉まで、はっきりと記憶があります。

この後、強烈な嘔吐反応が出て、主治医が薬足して!と指示をだしたので、
おかげさまでその後は検査終わるまで記憶は飛びました。

でも、途中まであれだけ意識あったら、
強烈な安定剤の意味なしだ(^^;)

検査後、ぐったりしながら個室へ。

説明を聞いていた家族からステントを入れたことを聞かされてがっくり。
だって、ステントを入れるということは、またERCPをしなくちゃいけないってことだもの(*_*)

検査後、既にお腹が痛かったけど、
この時はERCP後はこんなものかなぁと思ってました。
しかし、義妹は
『びっくりするぐらい顔色が悪かったから心配になった』
と後で言ってました。

検査後の血液検査の結果が出るまではベッド上安静、
とのことだったので待機。
3時間後の血液検査でアミラーゼが300と高く出たために、
引き続きベッド上安静を言い渡され、トイレも自力で行かないよう言われました。

そして、この日の夕方あたりから地獄が始まりました・・・。

のたうちまわるほどの激痛に強烈な吐き気。
食べてないので出るのは緑色の胆汁ばかり。
おかげでICUに入るまでの記憶が緑色です。←笑い事ではない(^^;)

痛みどめは4時間おきにしか使って貰えないのに、
痛みどめが持つのは2時間。
だから、残り2時間がずっと地獄でした。

夜中吐き続け、翌朝の採血。
この段階でアミラーゼは2900、白血球は12000でした。
一晩でアミラーゼが10倍です(@_@)
この結果を受けて、この日の午前中に、動脈採血を経験。
主治医の腕はさすがプロ!でした。
一瞬にして動脈に突き刺し、痛みなし。

そして、この日の夕方のこと。
主治医がいらっしゃって、前日の検査後のレントゲン写真を使いながら、
ステント挿入の説明をしました。
そして、私の急性膵炎を起こしてる原因は、
ステントしか考えられないので、
『今からステントを抜去します』とのこと。

今から!?(@_@)
またERCPですか!?
カンベンしてください。(T_T)

私『・・・先生、寝かせてくれなきゃ、やらない!』
理性のきかなくなった私は思わず叫びました(笑)
主治医『はい。眠ってやりましょうね』

というわけで、二日連続のERCPとなったのでした。

二日連続のERCPもカメラ挿入時は意識あり。
先生の嘘つき~(T_T)

胆汁吐きながら飲み込んだような感じで、
すごい苦しかったです。

それでも飲み込んだ頃には記憶がなくなり、無事ステント抜去。

・・・と、ここまでの経緯を書いてると
主治医がヤブかと思われそうですが、
主治医の名誉のために否定しておきます。

若い膵炎持ちの女性はリスクが高いというのもありますが、
私の体が異物に過剰反応をするのが一番の原因だったようです。
中心静脈カテーテルの時も異物に違和感感じて「胸が苦しい!」「息が出来ない!」となりましたから。

事実、良くなってから担当の看護師さんに話を聞いてみると、
彼女の勤務した4年間でERCPが原因でICU送りになったのは私が初めてだったらしいです。
他の病院から搬送されてくるか、あるいはアルコール性のひどい膵炎の人がとうとうICUへ、
というのが主なパターンだそう。

ERCPによる重症急性膵炎は10000分の1の確率とあったので、
主治医だって重症急性膵炎になった患者は初めてだったかも。
それに、重症急性膵炎の原因はERCPというより「ステント」
おそるべし、「ステント」です。


二度目のERCPの後も一晩中激痛と吐き気との戦いでした。
そして、この日あたりから、自分のお腹がぽっこり膨らんでるのを感じはじめました。
・・・腹水が溜りはじめてたんですね・・・

さて、翌朝。ERCPから3日目の採血です。
アミラーゼは4779、白血球12800、CRPは8.06になってました。
一晩でさらに倍!です。

朝の回診ではお腹に少し触れるだけで痛くて、
主治医が「え?これで痛いの?」と驚くほどでした。
そして、この日の午前中・・・おそらく10時ごろのこと。
痛みどめが効いてる時間帯のはずなのに、
突然左胸と背中に電気が走ってるような強い痛みに襲われ
ナースコールしました。

主治医は内視鏡検査中のため、代わりに担当医がいらして
「痛い!息ができない!」と叫ぶ私に
「すぐにCTを撮りましょう」ということになりました。

CT検査の後、主治医が来られて

腹水と胸水が溜っていることと、
腹膜が炎症を起こしていることを告げられた上で
「重症急性膵炎と認定されました。
ICUに移って、フサンの動注療法を受けて頂きます」
と告げられました。

重症急性膵炎!?
既に意識朦朧としかけていた私は、
ああ、そうですか、という感覚でした。

重症急性膵炎には軽症、中症、重症とあり、
重症の中でも更に1、2、3と分かれているそうですが、私は「重症度1」だったそうです。

こういう時、本人より家族のほうが大変。
付き添っていた母は、
「部屋を片付けてください。」
「ICU入室のための荷物、浴衣を用意してください。」
「重症急性膵炎ですから、公費負担になりますので今日中に保健所にいってください。」
さらに。
「ここ(=動脈カテーテルをしている場所)から離れないでください」
、と言われて、どうしたらいいの~?だったそう。

これまた二日目の夜の私の付き添いのために会社を休んでくれて、
自宅に帰っていた姉になかなか連絡がとれなくて困ったそうです。

主治医の説明の後、すぐに動脈カテーテルを入れる処置に入りました。

動注療法とは足の付け根の動脈にカテーテルをいれ、
腹部大動脈→上腸間膜動脈まで持っていき、そこでフサンと抗生剤を撒く、というもの。

動脈カテーテルはひとつ間違えると命に関わるらしく、
主治医、担当医、放射線科のDr、看護師さんに見守られた中でのことでした。

この時の放射線科の先生も凄かったです。
意識朦朧としてたけど、それはわかりました。
「ちょっと痛いですよ」と言われたけど、痛みはなく、あっという間に終了。
あとで聞いたら「プロ中のプロ」の先生だったそうです。

そして、このあとICUへと行くことになりました。

さて、これもまた看護師さんから聞いた話。

この日の前日、主治医は
「明日、重症度測定やってみて、該当したらICUに行って貰うかなぁ・・・」
と呟いていたらしいです。

彼女は「ICU!?マジっすか!?」と思ったとか。
私が実際にICU送りになったこの日は彼女は休みで、
食事会で私のICU送りを聞いたそう。
というか、看護師さんの食事会の話題になるぐらい
ICU送りは衝撃だったらしいです。

続きます・・・
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