時々眠れない夜がある。
昨晩もなかなか寝付かれずにいた。
ふと、目覚まし時計を見ると、液晶の文字が消えている。
電池が切れている。
布団から出て、電池を取りに行く。
電池交換して、セットが終わると2時近く。すっかり目が醒めてしまった。
ここ数年、僕は一人で寝ている。
スタンドを点けて、ゴソゴソと漫画本を何冊か取り出した。
眠れない夜はよく漫画を読む。
長編だと途中で止められなくなるので、オムニバス形式がいい。
選んだ漫画は浦沢直樹著『Masterキートン』
20年ほど前の作品、全18巻
主人公は英国人の母と日本人の父をもつ平賀・キートン・太一。
かつて英国陸軍特殊空挺部隊に属しサバイバル術の教官をしていた経歴をもつが、今はロイズ保険の調査員をしている。
彼はオックスフォード大学出身の考古学者という一面も持ち、週に一度、日本の大学で講師として教鞭をとる。
歴史的な骨董品などに保険がかけられることが多く、真贋を見抜く目が要求される。
舞台は主に英国だが、依頼されるまま世界のあちらこちらで活躍する。
腕力はないけど、身につけた知識を武器に、幾多の危機をくぐり抜ける知性派ヒーロー。
砂漠に何人かで取り残される話しがあり、どうやって砂漠を脱出するのかが大変興味深い。
キートンのサバイバル術が活かされる。
意外にも、長袖のスーツは直射日光を避け通気性もよく、砂漠には合っている。
砂漠でも飲み水や食糧を確保する方法はあり、昼間は穴を掘って休み、夜移動する。
どれもなかなかよくできた話しで、何度読んでも面白い。
小一時間ほど読んだあと、再び布団にもぐりこみました。