ここに二つの学校がある。
一つは、教室がきれいに整頓されており、窓もきれいだ。
もう一つは教室の中は乱雑で、いくつかの教室の窓はすでに割られている。
この2校のうち、どちらかの窓を思い切り叩き割っていいとしたら、あなたはどちらの学校の窓を叩き割るだろうか。
恐らく、教室の中が乱雑で、すでにいくつかの窓が割られている学校を選ぶのではないだろうか。
心理学で「割れ窓理論」というのがある。
人は、ある特定の秩序の乱れがあると、それに同調してしまう傾向があるという。
人の生活にもそれは当てはまる。
部屋が散らかっていて、身なりなどもだらしがない人は、他人から見ると自分を大切にしているとは見られない。そういう人に対しては他人もその人を大切にしなくなる傾向がある。
つまり、自分で自分を粗末に扱うと、他人からも粗末に扱われ、不幸を招くことが多くなる。反対に自分を大切にすると他人からも大切に扱われる傾向が強く、幸せを導くことが増えるということになる。自分を大切にしている人を粗末に扱うのは誰でも抵抗がある。
言葉使いがぞんざいであったり、身なりが整っていなかったり、いつも不機嫌そうな顔をしていたり、自分を粗末に扱っているのに、他人から大切に扱われたいと願うのは身勝手な考え方であると言える。結果、人間関係がうまくいくわけがない。自分を大切に扱ってほしければ、まずは自分が自分自身を大切に扱うことである。
それには小さな兆候が大切だという。
どうせ見えないからと、下着が汚れていても平気だったり…
見えるところは綺麗にしていても、悪い習慣はだんだん目に見える部分に波及してくる。
身の回りの細かいことにも配慮して、小さな悪習を排除し、自分を他人と同じように大切にする。
きっと、それが自分自身に幸せを呼び込むのだと思う。