まあどうにかなるさ

日記やコラム、創作、写真などをほぼ週刊でアップしています。

豊島区役所

2015-05-24 16:20:12 | コラム

5月7日豊島区役所の新庁舎が完成し、間もなくオープンする。

小学校の跡地に建設されたこの新庁舎は1~10階が区役所、11~49階はマンションである。

旧区役所の土地を売ったお金と11階から上のマンションの売却益を新庁舎の建設費に充てた。

国からの補助金もあり、この新庁舎建設のために区の税金を全く使っていないという。

昨年5月『日本創成会議』が公表した試算によると豊島区は東京都で唯一消滅する自治体に挙げられている。

それでも、智恵を使い、少ない予算でも何とか立派な新庁舎を建設した区長と区の職員の努力には敬意を表したいと思う。

ほとんどの自治体は赤字を抱えているが、国には1000兆円を超える膨大な借金がある。これからは国からの補助金はあまり期待できないだろう。

それでも市民へのサービスを維持させるため、あらゆる手段を講じなければならない。

この方法はこれからの自治体運営のヒントになると思う。


とことこガーデン

2015-05-16 20:12:25 | プチ観光名所

所沢ではガーデニングを趣味にしていて、その庭を公開しているお宅のマップを作っています。

街の景観を向上させることを目的としているそうです。

『とことこガーデンマップ』という冊子が市役所などでもらうことができて、110名の方のお宅のガーデニングがマップで紹介されている。

中には敷地内に自由に入れる庭もあります。

マップを見るとすぐ近所に公開されている庭があったので行ってきました。

庭には専用の入り口があって、『ぜひご覧ください』の看板がかかっている。バラを中心したその庭にはご主人と思われる年配の男性が手入れをしているところでした。

ひと声かけると、笑顔で迎え入れてくれました。

とても手入れの行き届いた素敵な庭でした。


人口減少社会は怖くない

2015-05-09 21:07:34 | 社会問題

週刊新潮の4月30日号で『悪い話ばかりじゃない 人口激減社会の利点検証』という特集が組まれていた。

日本は人口減少に歯止めがかからない。新聞等ではお先真っ暗といった論調がズラリと並んでいる。しかし、悪いことばかりとは限らない。我々の生活は却って豊かになるという意見もあるのだ。

確かに人口減社会は切実である。ピークだった2008年から100万人も減少しており、少子高齢化もますます進んでいる。65歳以上の高齢者は3300万人に増え、14歳以下の2倍を超える。

昨年5月『日本創成会議』が公表した試算によると2040年までに1800を超える自治体のうち、896の市町村が消え失せてしまうと結論付けている。それは北海道、東北地方の約80%、山陰地方の約75%、四国地方の約65%の自治体が消滅可能性都市に該当し、東京の豊島区もリスト入りした。

一方で東京は保育園不足など劣悪な子育て環境に置かれている。東京は『人口のブラックホール』と呼ばれている。地方から若者を吸い寄せるだけで、そこで人口が増えることがないからだ。出生率は全国最低の1.13という有り様なのだ。

 

しかし、人口減少は果たして、悪いことばかりなのだろうか?

「人口減少社会に見合った社会をつくること、つまり、成長拡大社会から成熟濃縮社会を目指すことで、むしろ、私たちの生活は豊かになります」と現代社会研究所の古田隆彦所長は指摘する。

徳川吉宗が8代将軍に就いていた1730年ごろ、江戸時代の人口はピークを迎え、3200万人に達したと推定されている。しかしその後の約70年間で、飢饉や天変地異によって、人口はおよそ300万人減少した。ところが、まさにその時期、蘭学などの学問が栄え、さらに歌舞伎、浮世絵、戯作などの文化が花開いたのだ。

農民は人口が減ったため一人あたりの耕作面積は拡大した。労働力不足に対応すべく新たな農器具を開発し、その結果作物の収穫量は拡大した。豊かになった農民が貨幣を使うことによって経済が活性化したのである。

14世紀のヨーロッパでも同じようなことが起こった。

ペストの大流行によって約7400万人だったヨーロッパの人口はわずか10年の間に5100万人にまで激減した。そのことにより働き手が減っても創意工夫をすることによって農業生産量は保たれていた。少なくなった働き手の賃金は高騰し、その富によってルネサンスが生まれたのだ。

経済規模が変わらないままに人口が減れば、当然一人当たりの取り分は増え、その分豊かな生活を送れることになる。

 

日本では7軒に1軒が空き家だと言われているが、十分に住むことが出来る家も少なくない。スエーデンなどの北欧でも30年以上前に空き家問題が生じている。それによって『ダブルハウジング』という考え方が浸透した。平日は都市部の家で、週末は郊外の家で過ごすというライフスタイルである。日本でも普通のサラリーマンが当たり前のように家を2軒持つことが夢ではなくなるかもしれない。

 

日本が導入した『市場原理主義』によって失った終身雇用など社員を大切にする日本型経営を取り戻すチャンスにもなり得る。

明治大学の飯田泰之准教授は言う。

「90年代の終わりから2000年代いっぱいにかけて、日本は景気が芳しくない状態が続き、失業率も5%半ばまで上昇しました。企業は人材確保が容易だったために、従業員をまるで原材料の一部であるかのように扱いました」

その結果非正規雇用の蔓延などの使い捨て型経営が押し進められたのである。

しかし、人口減少によって人手不足になってくると、従業員こそが一番大切であることがわかってくる。日本企業が伝統的に行っていた『人を中心に据える経営』が見直されることになるはずである。

 

移民受け入れという政策についてはどうだろうか?

お茶の水女子大学の藤原正彦名誉教授はこう語る。

「ヨーロッパの現状を見てみれば議論の余地はありません。移民の数は増加していますが、例外なく受け入れた国で暴動が起き、放火や強盗、殺人などの犯罪が多発するスラムが形成されています」

日本の場合は西欧諸国より深刻な事態を招くのは間違いないという。

日本は他国に比べ単一民族で国家を形づくってきたため、歴史や文化の異なる民族が入ってくることに慣れていないためだ。

それでも移民の話が消えないのは、経団連を筆頭とする財界が賃金を抑えるために人口減少を吹聴しているからであり、失業者や定年後の人々を考慮すれば労働力は十分にある。

 

日本が世界の羨む『1億総中流』の社会を構築したのは70年代、今よりも人口が2000万人も少なかった頃だ。

特集は見方を変えれば人口減社会は恐るるに足らずであると、結んでいる。


富岡製糸場

2015-05-03 23:37:23 | プチ観光名所

先日訪れた富岡製糸場

さすが世界遺産に選ばれただけあって、見応えのある古い建物がならんでいる。

 

生糸の実演

 

正面入り口

 

 明治5年に建てられた東繭倉庫

 

操糸場

 

当時の機械がそのまま残されている

 

女工寄宿舎