日々ふさおまき

走って跳んで歩いてます。

冬の朝は青い空さえ悲しくて

2021-12-18 12:02:00 | ふさおまき(オス)日記
昨晩、ある落語家の情と力に溢れた芝浜を領国で聴いて、しばし年末に思いを馳せたひと夜を過ごし、
土曜日の朝、彼女と代々木公園を気持ちよく2周+ペースアップ一周。汗も少しだけ滲んでから、近所の公園で短距離のドリル、40メートルダッシュ、そしてバウンディングを試しました。ハムの痛みもなく、筋力の衰えを実感しつつも、バランスが良くなっているのも分かりました。

2021年、あと何回かは体を動かして、2021の悲しくなった右足の力を、来年に向けて取り戻して参ります。






信州そばの旅 浅田さんへ

2021-12-11 14:44:00 | ふさおまき(オス)日記
真面目な蕎麦屋さんです。
浅田さん、10年ほど前に初めてきた時は、レンタカーをうまく止められずにいた私たちを、店主自ら誘導灯を振って案内して下さいました。

できますものは、二八と十割に焼き味噌茎ワサビ。でも求道的な緊張感は微塵もありません。
今日も開店前に着いたというのに既に5組ほどの列があり、10分前に中へ入れてくれました。





長野県の指導だからと、大きな一枚板のテーブルに、広く間を開けて座らせてくれます。注文も入店順に、これまた店主自ら取り、大盛りできますか?と尋ねる客には、「たくさん盛ると、最後の方が美味しく無くなりますから。足りなかったら追加して下さい」と丁寧に訳を説明します。
そして厨房に向かってオーダーを通すのですが、はて、跡継ぎでもできたかと訝しむと、すぐに自ら中に入り、釜に蕎麦を泳がせます。ほとんど間をおかずに引き上げ湯切り盛り付け、奥様とお見受けする女性が間髪入れずテーブルへ運びます。
まさに流れるよう。

一枚だけ写真を撮らせて頂き、何もつけずたぐります。
そばの凄烈な香りが、纏ったこの地の地下水と共に、口の中で弾けます。
自然に目を閉じて、口の中の心地よさを封じ込め、やはりコチラのお蕎麦は最高至福と、味わえる自分の幸せを実感します。






一枚食べ終わるにさほど時間はかかりません。蕎麦を提供する作業が一瞬空いた隙にお支払いをして、ただただ美味しかったです、としか言えないのももどかしく、外へ出ました。
するともう、壁沿いだけではなく、通りを挟んだ向こうにも待っている人たち。
お先に。皆さんにももうすぐ幸せな時間が訪れます!










半蔵門界隈の休日噺

2021-12-05 16:06:00 | ふさおまき(オス)日記
冬の週末は今日の日曜も快晴です。
おでかけ先は半蔵門。
11時から国立劇場小劇場で文楽を見に出かけました。
解説付きの文楽教室と言う設は、古典芸能普及の取り組みとのこと。いつもは上手の床に座る太夫と三味線が正面に座って、1人語りでの語り分けを、町娘、お婆婆、若武者で演じて笑わせてくれます。
後半は、新版歌祭文の野崎村の段。お染久松心中噺の、まだ義理を噛み分ける人々のあたりなので、喜んだり泣いたり怒ったり苦悶したりと、人形の操演表情を堪能させていただきます。

2時間の公演が終わった昼下がり、心をほぐした後は体の鍛錬と言うことで、数ヶ月ぶりの皇居ランニングに参ります。
途中で先日文楽の話をしたばかりの後輩が劇場から出て来るところにばったりするハプニングもあった後、まだ会員継続中のF M東京ビルに入ったランニングステーション・JOGLISから走り始めます。
半蔵門スタートの良いところは、視界の広がるお堀を見渡す下り坂が最初一キロ続くので、体に優しい!彼女と縦に並んで走りますが、それほど混み合ってはいません。
シーズンインはしてる頃ですから、まだコロナの影響で大会が開かれないからでしょうか。私たちには縁遠い話ですが。
皇居をのんびり2周、寒いと踏んで着込んだ暖か素材のウェアはびっしょり
いい汗をかきました。








外輪山たっぷり 箱根旅 2日目

2021-11-22 10:20:00 | ふさおまき(オス)日記
天気予報は午後から雨、というので早めに箱根湯本の宿を出て、バスで外輪山東側下の宮城野へ入ります。
登山口は午前9時すぎ。



熊鈴を鳴らして空の雲行きを見極めながら、早足の登山道は、これまた彼女の元気なこと!
目指すのは標高1169メートルの明神ヶ岳です。鞍部までは別荘地を隣に見る竹林を上がり、尾根に取り付けば背より高い笹の壁もそこそこに、時に巨岩やザレ場で絶景を得ながら、10時50分には山頂へ。












今日のお楽しみはここからです。
明神ヶ岳からの北西に目をやると、達磨越しの末広がりが一幅の絵画となって空を切り取ります。






流石に富士までは遠すぎるので、目標は達磨に見える金時山です。ただし誤算は、大展望のスカイラインと思い込んでいたのが、明神ヶ岳と金時山の間は深く削り取られたのか、はたまた金時が山頂だけを強く押し上げて大地に峻立したのかわかりませんが、
とにかくかなり降ってそしてまた上がる道が待っていた事です。












降りて下って上がって登る、みたいな重ね類義言葉も戯言に、ここでも彼女が天狗走りにご機嫌のご様子。時折、小さな花を見つけたのは、小春日和が続く霜月だからかもしれません。






2時間をノンストップで歩き通して、12時50分に標高1212メートルの金時山山頂に到着、冷気が大気の中に水滴を作り、やや雨の気配ですが、何とか天気はもった、と満足です。








小倉バタートーストと、昨夜の中華料理で持ち帰った焼き豚で元気を回復して、
すぐに下山します。
こちらでは、カエデの紅葉も輝いて、1時間程で仙石原北側の登山口に降りました。









仙石原では、定年になったらベネチアに行く予習になるからと勧める彼女に従い、ガラスの森美術館も周り、紀元前から積み重ねた技術の研鑽が生んだ、レース模様のデザインの面白みや、風に揺らぐシェイプの繊細さなども楽しみつつ、
山中に比べて観光客がずいぶん多いのに驚いたりもしておりました。











箱根湯本は途中までバス、渋滞しそうな宮の下からは登山鉄道に乗って16時40分に到着、
冷えて疲れた体を戻すためにもまずはお腹を満たそうと、各店がディナーを始める17時さえ待つのも惜しんで、
通し営業の、「はつ花」さんへ。






天ザルは、大きな海老2本が、蕎麦屋流の花衣をまとってバリリと食感良く、卵つなぎの独特のもっちり麺をたぐって、
宿の温泉を求めて飛んで帰りました。








外輪山たっぷり、箱根旅 1日目

2021-11-22 08:22:00 | ふさおまき(オス)日記
土曜日は国立劇場で「一谷嫩軍記」



忠義と情の狭間で揺れ動く熊谷直実の陣屋噺。武勇を誇る猛きものが、高貴な方の落とし胤を守るため、主君の義経の意を汲み、為さざるを得なかった行動とは?市谷の陣屋で見せる中村芝翫の苦悶の表情が涙を誘う無常観に浸ると、まだ15時なのに劇場の外は既に日が低く傾いています。




気持ちを現代に戻すべく半蔵門から東京駅まで歩く途中に商工会議所があります。




大河ドラマ「青天を衝け」の渋沢さまと五代さま、芝居の平安から明治まで時計は進みます。






東京駅から、新幹線はこだま号で小田原を経て箱根について、早めの夕飯を済ませると既にとっぷりと。箱根湯本の旅館に着いた所で、旅の第一編は終わり、ロビーではクリスマスムードに入っています。




余談。
温泉に入って暖まると、夕飯が早すぎて小腹も空いたので、外へお買い物に。
ジェラートやさんを見つけて、爽やかな口の幸せを楽しみました。













日帰りで澁澤さん家に出かけました

2021-11-14 23:48:00 | ふさおまき(オス)日記
最近寄席に行くと、枕は大体、緊急事態宣言とその後の経過観察からあけて、
少しずつ日常に戻ってきましたね、という話しになります。
総じて世の中は慎重で、でもどこかで弾ける人も出てきた、という感じでしょうか。

遅く起きた日曜の朝、映画でも行こうか、走りに行こうか、お買い物はそれほど気にならないけど、このまま家でWOWOWを見てるのもいいと思ったりしていたら、
彼女が小旅行の提案です。
湘南新宿ラインで北に向かい籠原で乗り換えて一駅行けば、ほらあそこが見れますよ、という思い出しのイベントです。
慌てて着替える私が出したアイディアは、出かけた土地で、施設の間を走って移動しようという、旅先ランニングだけ。




煉瓦の町でもあり、




藍玉を作った染め物の町でもある。




走って回ると



立派なネギも香る。
盛り上げた土の下に茎を長く伸ばしたネギは、
深谷ネギです。




澁澤栄一の故郷である、埼玉県深谷市への日帰り旅に来たのです。










大河ドラマ館は人数制限もなく、すぐに入館できました。ドラマのセットや撮影に使った衣装も展示してあります。
スタッフの裏話映像もあって、盛り沢山の内容になっています。




パリ博覧会のシーンで使ったゴツいエレベーターのセットの前で、五代様と記念撮影です。






こちらは、旧澁澤邸「中の家」です。
瓦屋根の高いところに薄い層が一つあるのは、蚕場があったのでしょう。
かつての日本を作り、支えた人々の存在を少しだけ身近に感じることができました。






駅から少し離れた洋食屋さんは、ステーキやコロッケも美味しいと評判です。
彼女は牛カツ、私は地元の名物「煮ほうとう」いただきました。
鰹出汁のきいた醤油ベースのスープにたっぷりと浸された麺は、小麦の産地らしくもっちりとした歯応えが、野菜の滋味に出会って嬉しい食の時間をもたらしてくれます。




一通り周り終えると日も沈む秋の夕べ。
広い関東平野の空間に幕末明治の歴史を感じ、少しは走って過ごした休日も終わり、新宿に戻ります。








2021年度 非緊急事態・蔓延防止作の高尾

2021-10-03 11:01:00 | ふさおまき(オス)日記
2021年度も続き、5周年に入ろうという月例高尾登山、秋の部です。
10月1日に緊急事態宣言が全面解除となり、台風も関東を通り過ぎた週末は、麗しき輝く晴天に恵まれています。
オペラなら、きっとこの日を神の祝福と感謝して、美しき恋の相手に十重二十重の賛辞を歌い上げる事でしょう。
選んだのは稲荷山コース、9時新宿発の高尾特急で10時ジャストに登山口をくぐれば、
昨晩のテレ東で取り上げられた程の混雑はなく、
整備された山道を、平らなとこだけジョグを入れれば、
半袖から伸びた腕を渡る風も心地よく、
スーイスイと頭の中でリズムを取って、昨日トレーナーさんから教えてもらった上半身の捻りを合わせた脚の前だし骨盤捻りを試すと更に足取りは軽くなり、
なりすぎて大きくなった足音に前行く人が驚きタタラを踏むのにお詫びをしたりしながら、45分を10秒ほど下回る時間で、山頂標を画像に収めたのでした。








水蒸気が潤沢で、富士山は薄らとしか見えませんが、空の色は極上です。

カノジョもコースタイムの6割くらいで到着。

良いねー、気持ち一新の10月月例は、これから後半に向かいます。