日々ふさおまき

走って跳んで歩いてます。

京都三日目大晦日

2016-12-31 13:22:10 | 旅行記
一昨日に懐石、
昨晩は『はふう』でステーキを頂きながら、歩くことでしかカロリー消費をしてません。
そんな精神的バランスを取り戻すために、今朝は朝食後に彼女と走りに出ました。
御所の西詰めで体操とストレッチ、ランニングアプリをスタートさせて、
砂利道に踏み出します。

しばらくすると今出川通りに出て鴨川へ降りると、
さあ京都ジョグ!





河の段差に魚道があると、
たくさん鳥が集まってたりして。
カモメはもちろん佇むサギはブルーとホワイト。
大柄系はカラスとトビが低空戦を繰り広げ、
水面にはカモメが線を引きながら集まってきています。
目を向こうに転じれば比叡のお山、楽しいね。
チェックアウトの関係もあって、片道30分で折り返し、
10キロ弱の運動となりました。



ホテルを出たら、忙しく働く和菓子屋さんで実家に持ち帰る小餅を1.5キロ背負って、
なんかランニングのせいで喉が乾くので、
イノダコーヒーに入り年末の三条通りの賑わいを窓から眺めやりつつ、
さてもう半日と2016年に語りかけるのです。




東大寺

2016-12-30 17:12:56 | 旅行記
奈良には主観で立ち向かえるほどの隙がありません。
だから素直なタイトルです。

興福寺では、阿修羅像の眉をかなり近くから、
人に押されることもなく、ゆっくりと拝見することが出来ました。
仏の瞳は、大体において人の心を救う透徹した優しさをたたえていますが、
阿修羅には、人の悩みを共にする、良くできたアニキのような心根が見て取れるのです。

その一方で、歩を進めた東大寺は留紗那大仏。
大いなるお姿は、そこにあるだけで人を感化させてくれます。



仏顔を写真にとれるのも、なかなかあることではありせん。
大伽藍を巡り、正面左右、後ろからもお姿を拝見して、
仏力は十分に頂きました。

後は60回目の遷宮を遂げた春日大社に回り、
御神体の原始林に大地のパワーを浴びせかけられながら、
住宅街に賑わうコンフェクショナリー『空気ケーキ』さんでお土産を買って、
帰りの近鉄特急に乗り込みます。



ちなみに、季節限定オレンジピール入りです。
名前の通り、スポンジふわふわ、
クリームも軽く仕上がっています。


一年を想う夕懐石

2016-12-30 11:45:44 | 旅行記
年末禊ぎ旅行一日目の夕ご飯は、祇園に店を構える『浅田屋』さんにうかがいました。
手帳を繰ると、昨年も同じ12月29日に来ています。
通りに面した門の暖簾をくぐってから、
小路に歩を重ねる道のりが、
結界を越える気持ちの変化を味わえ…
京町屋の作りなるが故ではありますが、心の旅にはもってこいの演出です。

カラカラと横に淀みなく滑る引戸を開けると、御主人がさっと出迎えて下さいます。
6時からの一番客です。
コートを渡して二言三言交わし、六つあるcounter席の一番奥に案内してもらうと、すっかり落ち着きました。

こちらはおまかせの懐石のみ。身を任す快適です。

・冬ニシンの辛み大根 
・グジの真丈
・身厚のサバ鮨
・クエの薄造り
・真魚鰹幽庵は揚げクワイと共に
・八寸は、ナマコ、青菜のクルミ和え、手鞠寿司、鴨ロース、卵焼きに白子酢の物
・炊き合わせはえび芋とキクラゲ、人参に菊菜が、熱々で蒸し器の中から
・ムカゴの炊き込みご飯はたっぷり山椒をきかせたお揚げの赤出汁



ということで、奈良駅に着く近鉄特急から途中までお伝えしました


丘の上の庵

2016-12-29 15:37:31 | 旅行記
京都駅からは、込む路を車で行くのを嫌って、川端沿いを北へ歩きました。

豊国神社を参って、建仁寺の塔頭、知足院で伊藤若沖の掛け軸を見たりしながら、
昼は中華の『盛京亭』さんへ。おっとり優しい味付けの、だけどモッチリ感抜群の肉団子は、さすが京都中華と呼ばれるバランスの良さ。
焼き飯はザ焼き飯で、チャーハンに非ずという、これは説明放棄をしてでね、食べたことのある人には分かるという分野の話にしておきます。



五条にバスで戻り、茶碗坂へ。日本人の少なさはここ数年とおなじ様子ですが、昨年の自撮り棒全盛は影を潜めたのに替わって、今年は着物変身が大流行です。
自分では買えない、原色鮮やかで大胆な構図の花が描かれたりしています。
きっと歩き方も習うのでしょう、裾をはだける事もなく、形良く、何より楽しそうな笑顔で歩いているのが印象的なのです。

そして今日のメインは、高台寺、北の政所が住まい、亡き太閤を弔ったお寺です。
場所は、殴られるの覚悟でザクッと言えば、
八坂さんと清水さんの間。
東山の斜面を使って下から順に建物が点在して、
そこをつなぐ渡り廊下には、ずっと屋根がついてます。
その様子が、山沿いを高みに向かって登りゆく、龍の背中に見えるのです。
この廊下と、境内の頂点に立つ二つの茶室が特別公開されていました。
鳥谷部と呼ばれた幽界に近い山林地を眺めやる庵は、
きっとその借景だけでも、
侘びとさびの心景色を味わうことができたに違いありません。



年末の、汚れた心の大掃除が、かなり進んだ気がいたします。