日々ふさおまき

走って跳んで歩いてます。

12分の11

2019-05-02 00:21:07 | 旅行記
旅に目的が必要かどうかは、動機の持ち方次第というのも禅問答のようではありますが、まあ、
能書きは垂れてみると見栄えと外向きな説明は容易になります。

御託を並べるのは、もちろん気恥ずかしさがあるからなので、目的は簡単なのです。
現存天守詣。

築城時の姿をそのまま留めて今に至る天守閣を持つ城跡が、日本には12を数えます。
弘前、丸岡、松本、犬山、彦根、姫路、松山、宇和島、高知。
この9つは私も彼女も一緒に、又は各々に参ってきました。
残る3つを、今回の旅路で繋ごうとしています。

そして今日、5月1日。
温泉に宿をとったにも関わらず、こんなに早いチェツクアウトは珍しいというの8時半に玉造温泉・長生閣を出発したのも、この目的を果たすためです。
9時過ぎには10番目となる城へ。



お堀と島根県庁の向こう。



見上げる先に天守が見える、平山城は近年国宝指定された、黒壁が引き締まった印象の松江城です。



平山城らしく、広い石段をいくつかの囲いに沿って曲がりながら登ります。
戦時に攻め方を上から射抜くか撃ち抜こうという視線を感じるのがお約束。



天守間近に来れば、石落としも覚悟しましょう。


中に入れば、今度は籠城方。



僅かな隙間から、迫る敵を目にした時。
城の堅固を信じれども、貯蔵で繋げる時間は限られ、援軍による解放がなければ、待っているのは暗い未来。



というような妄想も持ちつつ、天守最上階から眺める松江の街は、宍道湖を傍らに整然と美しく見渡せるのでした。




さて、朝を急いだのは今日中にもう一つ現存天守を求めたからです。

そこへ向かう前に、安来の名勝、足立美術館も立ち寄ります。


お庭が美術品です。
よく行き届いた手入れはもちろん、
白砂青松、阿波の石の配置に、借景の山や滝がまた効いています。

そうしているうちに時はたち、南へ車を走らせる、岡山県に入ります。



車を途中に置き、八合目あたりの登城口にはバスでしか入ることができません。
そこからでも、それなりに急な、ほとんど登山路とも言うべき道を、みんな並んで歩きます。



標高は470メートルになると案内図に書いています。
まさしく山城の代表です。
備中松山城。



二層の城内は立派な木材で組み上げられています。



かつては天守以外にも、10を越す櫓が尾根のあちこちに立ち、侵入者を見張っていたそうです。



巨大な露出した岩盤を使って躯体を支える石垣の構造は、他の城で見たことがありません。
現存12天守の11番目となる城は、
山という自然の威力を最大に生かし、
戦国の世をまたいで形をつないできた、
大いなる建造物でありました。



玉造温泉にて

2019-04-30 18:24:12 | 旅行記
出雲大社で縁結びより、国造りを思い描いたあと。
昼ごはんに出雲そばは当然ですが、
偶然の行き当たりで入ったお店で、割子を二人で9枚頂き、



今日のお宿へと車を走らせました。



の途中の話が先でした。
稲佐の浜の弁天島は、長い砂浜にポツンと置き忘れたような岩塊1つです。
もちろん神話がカバーしているのですが、
どちらかといえば地質目線で楽しみます。



お宿は長楽園。
美肌の庭園風呂がすごいのです。


西旅

2019-04-30 07:23:13 | 旅行記
西旅、って番組がありました。
今年の大型連休は、私たちの西旅。
でも。
旅の出発にあたり、最初の発見はきわめて東の味わいです。
羽田空港8番ゲート付近で、こんな店構えが。


遠野に河童物語

2019-04-07 15:37:06 | 旅行記
盛岡から鉛温泉、そして遠野にかける旅をしたのは四月はじめの週末で、
東京は鼻が吹雪と舞い散る頃でありました。



盛岡駅は20年ぶり。



材木町は光原社と名付けたのは宮沢賢治らしいのですが、焼き物、布製品に塗り物、鉄器と用の物数々。
奥行き深い店を通った先には、川に面したテラスまでありました。



市内と宿はたいそう楽しんだのですが、
それはまた後の話を。
今は遠野で河童と雨中の出会いを果たして、間も無く帰途に着く前のコーヒータイム。





誰かがここで姿を消しました。



思い出は河童とともに。

野沢温泉ホワイト

2019-02-16 14:15:24 | 旅行記
信州野沢温泉です。
スキーと温泉のベストマッチ、1年から宿の予約をするほどの人気でもあります。つまり、去年来た時に、今回の予約を入れてたんですね。

10時半に到着したら部屋にも入れて頂き、ゆっくり着替えても
昼からのリフト券には余裕があります。



世にも珍しい回廊式登る歩道、遊ロードで、お宿のある村からゲレンデに向かい、まずは腹ごしらえ。



ゆかしい設えの食堂久保田さんは、あなどれない味のお店でお気に入り。



餅入り鍋焼きうどんは、カンカンに暖められて、沸き立つおツユもウマウマです。
彼女の食べたカツ丼も、卵が味濃くフンワリしていて、お米は地元産のシャッキリ仕上げで、知る限りの指折りカツ丼なのです。
店内はストーブを囲んで、ベテランのグループスキーヤーで大にぎわいなのもうなずけるところでしょう。


いっぱいになったおなかを抱えて、
日影ゴンドラ、パラダイス4、上の平4、やまびこ第二4、やまびこ4とクワッドを乗り継いで、
毛無山山頂に着きます。



ホワイトアウトとまではいきませんが、
視界にはつねに水分が漂い、斜面が今ひとつつかめません。
へっぴり腰になりながら、それでもキュッとしまった良い雪質を慎重に押込んで、
パワースキーだ!と励まし遊んでおります。


雪の高尾山

2019-02-10 12:24:45 | 旅行記
渋谷区は雪もそこそこだった翌日、
お陰で空気の澄んだ高尾山に来ました。



月に一度の高尾山は、月替わりのハンコがお目当。



いつもより登山客が少ないのは、やはり積雪を気にしているからでしょうか。
いつもは行列の天狗焼も5人ほど待って頂きます。



山頂までひと登りして、
頭を雲の上に出す、童謡を絵にした富士にも、
一汗後で
気持ちよく出会うことができたのでした。



下山は小走りになりました。
朝ごはんがトースト半分とチーズひとかけらでお腹はぐーぐー、
体温も下りなので発熱せず、寒くなる一方。
おめあてもあるしね!


仕上げはボード、だけではなく

2019-01-06 16:12:14 | 旅行記
深雪パウダーをフワリと楽しんだ後、
4回目の板チェンジをしました。



スノーボードです。
年に一度、2時間ほどですが乗ってます、
滑り方を忘れないように。
最初は歩くのもこわごわ、リフトに乗る時降りるときは身構えますが、それもすぐに乗り越えて、
あとは、先ほどの太い板スキー以上の波乗り感を満喫しました。

ゲレンデとの別れを惜しみつつ、
板を返却、部屋で着替えて温泉じゃぼん、
荷物を詰めて3時ギリギリのチェックアウトとなりました。

でも、昼を食べてません。
バン工房でオムカレーパン、つぶあんパン、
クリームパンを彼女と半分こしながらペロリと頂きます。

さらに一遊びもあります。



ソリです。ツアー特典の、雪遊びパークで滑ります。
地面に視線が近いというだけで、なかなかスリルがあります。ヒャーひゃーと歓声を上げながら、
あちらこちらの斜面を探してソリを持ち運びます。
おかげで降り続ける雪にまみれるは、
着替えた服が濡れるはなんてことになりながら、
笑顔はさらに満点となります。



ここも外せません。



『優しい時間』の舞台でもあった喫茶店、森の時計です。


カウンターに座ると、自分で豆を挽いてコーヒーを頂けます。



ケーキの名前は初雪。
チョコを大地に見立て、上に白いクリームが一筋。
こうした叙情の名前をつけたケーキが三種類あって、
彼女は根雪という、ホワイトチョコレートの白いケーキを食べています。



大きく開いた窓から、
早くも日暮れを迎えた森の景色を眺めやり、
年末年始の最終日をゆっくりと終えることといたします。






3日も滑ると他の事も

2019-01-06 11:05:29 | 旅行記
2日間滑りっぱなしでも筋肉痛が出ないのは筋トレの成果と、
ドクターストレッチ のバランス効果と思い込み、
3日目を迎えると朝から雪がヒラヒラふわふわと舞い踊ります。
新雪間違い無し。



板を変えました。
幅が広く、長さも久し振りに身長と同じくらいあります。
接地面が大きい、つまり浮きやすい板です。



富良野スキー場には、いくつかのこうしたアルミボールで囲ったゲートがあります。
スキー場管理外に出る、羅生門?です。
ここから先は自己責任で。
自分で地図が読めて、セルフレスキューの道具を持ち、万一救助隊を呼ぶときは費用を負担する覚悟のある人だけが外に出て下さい、
という審判を求められるのです。

それでも外国人の多くがゲートをくぐって行きます。
管理外ということは圧雪もしていない、自然のまま、空から舞い降りた雪が降り積もった柔らかい白い海が待っているからです。

今日借りた板は、こうしたフワフワ雪に対応したものです。
ちょっとだけ、外に出ます。

三回滑って休憩をダウンヒルの小屋で。



フワフワ雪は、気持ちいいけど体力も使います。
甘いチーズケーキをつけちゃいました。


このまま晴れてくれても

2019-01-05 11:20:05 | 旅行記
2日目は早起きしました。日の出前の5時半です。
彼女いわく、昨日は9時半から寝てた人が何を言う、となりますが。

スッキリ頭でカーテンを開ければ夜明けの空に雲は薄く、
日の出とともに明るい富良野が現れました。
ゲレンデパトロールAZUくんのFacebookによれば、新雪も積もって最高の状態です。



毎度のお楽しみ、フラノチーズケーキと言う名のヨーグルトと富良野牛乳に焼きたてクロワッサンと山盛りサラダを頂いて、ゲレンデへ。



10時、ん?
一面の雲。
ロープウェーに乗ると、視界を埋める雪のカーテンです。
滑り始めれば、雪質は最高、キン斗雲に乗ったような浮遊感で軽やかなターン、
でも降りるほどに頰が凍りつきます。



1時間半で体力と言うか気力が萎えて一休みするは、ロープウェー頂上駅のダウンヒルという小屋です。


おしるこであったまる直前の彼女は、
髪も表情もまだ凍りついています。
ついでに言えば、
氷点下15度の影響か、彼女のiPhoneバッテリーも大放電して、残量が7パーセント、メールも打てないと嘆いています。
そんなわけで、彼女からのLINEレポートを楽しみにしているご家族ご友人の皆様、
充電できるまでしばらくお待ちくださいとの事でした。