ボルネオ旅行、最大のイベントは
ダナンバレー熱帯雨林をたずねること。
コタキナバルからの旅立ちは、こんな可愛い
プロペラ機、50人ほどの定員で、久々に
ウィーンというプロペラ音に微笑みながら
55分のフライトです。
空港にはロッジ迎えの車が来ています。
しかし、ガイドのB氏の不吉な一言。
「ランクルだったら良かったのにね」
私たちの前に止まっているのは20人乗りの
小型バス。
でも、何組の他のゲストはランクルです。
何故バスでは良くないのか・・・
走り出して1時間もたたないうちにわかりました。
ダナンバレーは、もともと研究のために開かれた場所、
今もロッジが一軒あるだけです。そのため、
道は森を切り開いただけの土道、ここは熱帯雨林が
出来るほどの多雨地域ですから、そこらじゅうに
轍だらけ。
バスだと、しょっちゅう大減速してはしずしずと
轍を越えなければなりません。
しかもブレーキのかけすぎとかで、停車しての路上休憩も。
さらには、坂が余りにきついところは、トラックに乗り換え、
荷台に揺られなければならないのです。
ああ、ハード。結局9時に出発して3時間30分、
ランクルは1時間近く前に到着したようです。
天草のいるかウォッチングなど何のそのという
ダイナミックバウンドドライブ、その甲斐はありました。
これがロッジ。
こうしたコテージが30ほどあり、
ダナン川越しに天高く突く熱帯雨林の只中に
いることが出来るのです。
さてと、ゆっくり緑の息吹につつまれのんびりしたい
ところでありますが、そこはエコツアー。
ここに滞在する間は、千人のネイチャーガイドがつき、
プログラムを組んでくれるのです。
昼食のバイキングを済ませ、
部屋に入ると
すぐ14時すぎから、スライド説明会が始まります。
今日到着した20人ほどが小部屋に集まり、
フタバガキ科の85メートルある巨木の話や、
森の成り立ち、100種を越える哺乳類がいて、
オランウータンや、テナガザル、メガネザルなど、
その生物層は守られてこそあるという話をききます。
そのとき、突如屋根をたたく無数の激音。
おお、熱帯のスコール。一瞬で始まり、最高潮はすぐ。
でも、ガイドは全く気にすることなく話し続けます。
さすがに慣れたもの。
1時間のレクチャーが終わったあとには、雨もあがり
ましたが、道はどこも水溜りだらけです。
夕方4時過ぎ、まずは手始めにロッジ近くのトレイルを
歩きます。おお、畳の広さより大きい板根だ、
そんじょそこらの杉よりの太い、つる植物だと
喜びつつ森歩き。
プログラムは、とにかく歩いて動物を見つける、
という行動に終始します。
何をやったかというと、
1日目は
・夕方のトレイル。クロサイチョウほか、鳥を数種。
・ロッジ周りの木に、オランウータンのオス・キングが登場。
ふらりと姿を現した類人猿に私は大興奮、もちろん他のお客さんも息をのんで
一挙手一投足を見つめます。さすがにエコツアーを臨んで集まる各国の人たち、
お行儀はとてもいいのです。
・ナイトドライブ
トラックの乗り、ガイドが投光機で生き物を探します。
車を走らせながらよくもまあと思うのですが、かすかに目が光ったり
するのを見逃さないのです。
サンバー、マメジカ、ホタル、ムササビなどなど
2日目は
・朝8時から5時間近くかけて、森を見下ろす展望台へ
台にたっている時、目の前を2羽のサイチョウが羽音も大きく羽ばたいて
行ったのに驚いた後、下山途中では、ついにテナガザルを発見、数匹で、木の実を採食。
そのうえ、しばらく後には同じ木にオランウータンの母子が姿を現したのです。
類人猿異種同時発見に、私の興奮は高まるばかり。
・夕方のトレイルは雨で若干テンション下がります。
・ナイトウォーク
もちろん、森は真っ暗です。頼りは懐中電灯だけ。
でも、虫や鳥の声が不気味にではあるけれど、昼よりずっと太く響いて、
野生の気配は濃厚です。実際に、バッタやカエル、蛇など次々に発見。
サンバーにも再び出会って、さあ大物をと思ったら、
ガイドさんの懐中電灯が、藪奥の中低木を照射!
なんと、ヒヨケザルでした。やったー。ふさおまきメスとも大感激です。
大きな線香花火のようなぽっちり体型、皮膜のついた四肢をもさもさ
引っ掛けながらの木登り。しかもお腹に子供を抱えているようで、
緊張気味でした。
最終日は
・朝6時から、キャノピーウォークへ
85メートルです。そんな木が一本あるだけでもすごいのに、
橋を5段かけるだけの本数があるのです。
実はこのマンガリスと地元で呼ばれる木は、堅牢だけれども割れやすいため、
木を切って倒しても材木にならず、ずっと伐採を免れたという由縁もあるとか。
最後まで、このテラスでゆっくり
森の人と変身する余裕はなかったのですが、
久々の熱帯雨林と動物たちの出会いに、
命のぬくもりと、生きることの力強さを感じた
3日間でありました。
ダナンバレー熱帯雨林をたずねること。
コタキナバルからの旅立ちは、こんな可愛い
プロペラ機、50人ほどの定員で、久々に
ウィーンというプロペラ音に微笑みながら
55分のフライトです。
空港にはロッジ迎えの車が来ています。
しかし、ガイドのB氏の不吉な一言。
「ランクルだったら良かったのにね」
私たちの前に止まっているのは20人乗りの
小型バス。
でも、何組の他のゲストはランクルです。
何故バスでは良くないのか・・・
走り出して1時間もたたないうちにわかりました。
ダナンバレーは、もともと研究のために開かれた場所、
今もロッジが一軒あるだけです。そのため、
道は森を切り開いただけの土道、ここは熱帯雨林が
出来るほどの多雨地域ですから、そこらじゅうに
轍だらけ。
バスだと、しょっちゅう大減速してはしずしずと
轍を越えなければなりません。
しかもブレーキのかけすぎとかで、停車しての路上休憩も。
さらには、坂が余りにきついところは、トラックに乗り換え、
荷台に揺られなければならないのです。
ああ、ハード。結局9時に出発して3時間30分、
ランクルは1時間近く前に到着したようです。
天草のいるかウォッチングなど何のそのという
ダイナミックバウンドドライブ、その甲斐はありました。
これがロッジ。
こうしたコテージが30ほどあり、
ダナン川越しに天高く突く熱帯雨林の只中に
いることが出来るのです。
さてと、ゆっくり緑の息吹につつまれのんびりしたい
ところでありますが、そこはエコツアー。
ここに滞在する間は、千人のネイチャーガイドがつき、
プログラムを組んでくれるのです。
昼食のバイキングを済ませ、
部屋に入ると
すぐ14時すぎから、スライド説明会が始まります。
今日到着した20人ほどが小部屋に集まり、
フタバガキ科の85メートルある巨木の話や、
森の成り立ち、100種を越える哺乳類がいて、
オランウータンや、テナガザル、メガネザルなど、
その生物層は守られてこそあるという話をききます。
そのとき、突如屋根をたたく無数の激音。
おお、熱帯のスコール。一瞬で始まり、最高潮はすぐ。
でも、ガイドは全く気にすることなく話し続けます。
さすがに慣れたもの。
1時間のレクチャーが終わったあとには、雨もあがり
ましたが、道はどこも水溜りだらけです。
夕方4時過ぎ、まずは手始めにロッジ近くのトレイルを
歩きます。おお、畳の広さより大きい板根だ、
そんじょそこらの杉よりの太い、つる植物だと
喜びつつ森歩き。
プログラムは、とにかく歩いて動物を見つける、
という行動に終始します。
何をやったかというと、
1日目は
・夕方のトレイル。クロサイチョウほか、鳥を数種。
・ロッジ周りの木に、オランウータンのオス・キングが登場。
ふらりと姿を現した類人猿に私は大興奮、もちろん他のお客さんも息をのんで
一挙手一投足を見つめます。さすがにエコツアーを臨んで集まる各国の人たち、
お行儀はとてもいいのです。
・ナイトドライブ
トラックの乗り、ガイドが投光機で生き物を探します。
車を走らせながらよくもまあと思うのですが、かすかに目が光ったり
するのを見逃さないのです。
サンバー、マメジカ、ホタル、ムササビなどなど
2日目は
・朝8時から5時間近くかけて、森を見下ろす展望台へ
台にたっている時、目の前を2羽のサイチョウが羽音も大きく羽ばたいて
行ったのに驚いた後、下山途中では、ついにテナガザルを発見、数匹で、木の実を採食。
そのうえ、しばらく後には同じ木にオランウータンの母子が姿を現したのです。
類人猿異種同時発見に、私の興奮は高まるばかり。
・夕方のトレイルは雨で若干テンション下がります。
・ナイトウォーク
もちろん、森は真っ暗です。頼りは懐中電灯だけ。
でも、虫や鳥の声が不気味にではあるけれど、昼よりずっと太く響いて、
野生の気配は濃厚です。実際に、バッタやカエル、蛇など次々に発見。
サンバーにも再び出会って、さあ大物をと思ったら、
ガイドさんの懐中電灯が、藪奥の中低木を照射!
なんと、ヒヨケザルでした。やったー。ふさおまきメスとも大感激です。
大きな線香花火のようなぽっちり体型、皮膜のついた四肢をもさもさ
引っ掛けながらの木登り。しかもお腹に子供を抱えているようで、
緊張気味でした。
最終日は
・朝6時から、キャノピーウォークへ
85メートルです。そんな木が一本あるだけでもすごいのに、
橋を5段かけるだけの本数があるのです。
実はこのマンガリスと地元で呼ばれる木は、堅牢だけれども割れやすいため、
木を切って倒しても材木にならず、ずっと伐採を免れたという由縁もあるとか。
最後まで、このテラスでゆっくり
森の人と変身する余裕はなかったのですが、
久々の熱帯雨林と動物たちの出会いに、
命のぬくもりと、生きることの力強さを感じた
3日間でありました。