船着場まで歩いて15分、
実は電車と修道院入場、フナ代が一緒になったチケットを買ってきたので、
余裕です乗るだけ。
電車も地下鉄も、一概にオーストリアの交通機関は、検札が厳しくないような気はしますが。
船尾には赤白赤のオーストリア国旗がたなびきます。
船着場のあった支流から、すぐにドナウ川本流へと入ります。
広い広い、川面は緑。
氷河直下の青々した川とは違いますが、クリームの溶け出したソーダ色といった、青きドナウです。
船旅は約一時間半、時々河辺で泳ぐ全裸(彼女いわくのヌーディスト)の人々以外は、
わたる風を受け、川岸から立つ緑の丘を眺め、
いくつかの山城や砦を仰ぎます。
下船したのはクルムス、ガイドブックに一ページしか出ていない町ですが、こちらがとても麗しい光景を見せてくれました。
美しい石造りの街並みは、
窓際に花が添えられてますます華やぎます。
広い土地ではありません。
尾道の川岸版とでも言うのでしょうか、
ドナウ川から山の間のわずかなスペースに身を寄せ合うとでもいった感じ。
その一角、見上げた教会の塔に向かって
階段を上りました。
建築は1200年代と、うがたれたプレートに刻まれています。
お、暑がりの猫もみっけ。
ウィーン滞在中は全く運動していませんが、
随分気の赴くままに歩いています。
こんな風景が、ご褒美です。